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ドコモ、LTEのサービス名は「Xi(クロッシィ)」
 NTTドコモは、2010年12月から開始予定のLTEサービスのブランド名「Xi(クロッシィ)」を発表した。
 「Xi」は、ドコモが展開するLTEのサービスブランド名称。3Gにおける「FOMA」と同じ位置づけになるもの。「X」は、「人、物、情報のつながり」や「無限の可能性」と意味し、「i」は「イノベーション」や「私」を意味している。
 サービスロゴは「Xi」を複合的にデザインしたもので、つながりを直感的に感じさせるとともに、そこから生まれる無限(∞:インフィニティ)の可能性を表現したという。
 ドコモでは、Xiのサービス開始当初の通信速度を下り最大75Mbpsとしている。ただしこれは一部の主要屋内施設のみで、ほかのエリアは下り最大37.5Mbpsとなる。東名阪からサービスが開始され、都市部へとエリア拡大が図られる予定。対応端末や料金プランについては今後発表される。



米ソーシャルゲーム大手Zynga、日本参入 ソフトバンクと合弁で
 ソフトバンクと、米国の大手ソーシャルゲームメーカーZynga Game Networkは7月29日、日本でソーシャルゲーム事業を展開する合弁会社「ジンガジャパン」を設立することで合意したと発表した。
 Zyngaは2007年に創業したベンチャー企業で、Facebook向けアプリで急成長。今年5月時点で月間1億3000万ユーザーをかかえている。ソフトバンクはすでに、Zyngaに1億5000万ドル(約137億円)を出資している。
 Zyngaは合弁新会社を通じて日本市場に参入。新会社は「ソフトバンクの先進的なモバイル・Web技術を活用することで、最高のソーシャルゲームを提供する」としている。
 ソフトバンクの孫正義社長は「Zyngaはソーシャルゲーム界のリーディングカンパニー。ジンガとパートナーシップを組み、彼らのゲームを日本に紹介できることを大変嬉しく思う」とコメント。
 Zyngaのマーク・ピンクスCEOは「ソフトバンクとパートナーシップを組むことで、Zyngaの提供するソーシャルゲームを日本で展開し、日本市場から新たな洞察や視点を得られることを、大変楽しみにしています」とコメントしている。



ソフトバンク社長、グーグルとの提携「ヤフーのサービスに1番いい」
 ソフトバンクの孫正義社長は29日の決算発表記者会見で、傘下の日本のヤフーが米グーグルとの提携を決めたことについて「マイクロソフト(MS)の検索サービス『ビング』の日本語版はまだ十分に準備ができていなかった」と指摘した。その上で「グーグルの検索サービスには定評があり、日本のヤフーのサービスを提供するには(グーグルとの提携が)1番よいと判断した」と述べた。



任天堂4~6月期、最終赤字252億円
 ゲーム機不振 任天堂が29日発表した2010年4~6月期の連結決算は、最終損益が252億円の赤字(前年同期は423億円の黒字)だった。ゲーム機の価格下落や円高進行が収益を押し下げた。為替差損が705億円に膨らんだことが響いた。
 売上高は前年同期比26%減の1886億円。新作ソフトウエアの発売が少なかったことのほか、家庭用ゲーム機「Wii」や携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」の販売が低迷した。経常損益は460億円の赤字(同648億円の黒字)となった。
 11年3月通期の連結業績は従来予想を変えなかった。今期に発売予定の3次元(3D)対応の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の収益効果などを見込んでいるという。



NTTドコモ社長、端末販売増「エクスペリアの寄与度大きい」
 NTTドコモの山田隆持社長は29日の決算発表記者会見で、4~6月期に端末販売台数が前年実績比でプラスに転じたことについて「スマートフォン(高機能携帯電話)の『エクスペリア』の寄与度が大きく、9割くらいある」と説明した。そのうえで「(iモードのアドレスなどを使える)SPモードの開始にあわせ、もう一度キャンペーンを打ちたい」と話し、新端末の販売に今後も注力する方針を示した。
 スマートフォンなどデータ端末の拡充で注目されるデータ通信料の先行き見通しについては「第4四半期くらいに音声通信収入を追い抜くのではないか」と述べた。



【インタビュー】カプコン・インタラクティブ社長 湯浅緑さん   
 ■北米でソーシャルゲーム事業拡大
 --北米市場を中心に携帯電話向けゲームソフト配信事業を手がけている
 「親会社のカプコンは北米でも家庭用ゲーム機向けソフトで多くのファンを持っているが、当社はあまり熱心にゲームをやらない“ライトユーザー”の開拓に力を入れている。そのため、提供ソフトも過去にカプコンが家庭用ゲーム機に投入したものの移植ではなく、人気テレビ番組や映画をベースとしたオリジナルソフトといった家族層を狙ったラインアップにしている。欧米でもスマートフォン(高機能携帯電話)の普及で携帯電話向けゲームソフト配信は利用者数を伸ばしており、とりわけ米アップルの『iPhone(アイフォーン)』は活況だ。アップルが4月に発売した多機能情報端末『iPad(アイパッド)』もライトユーザーのゲーム利用が見込まれ、専用ゲームの投入も考えていきたい」
 --携帯電話向けはソフト単価の安さがネックだ
 「1ドルを超えると一気にダウンロード件数が落ちるなど、確かに低価格圧力は厳しいものがある。そういったことから、無料で利用者を増やし、その後に課金をして元を取るといった工夫が欠かせない。クイズゲームでは新たな質問を有料でダウンロードするなど、長く遊んでもらうための仕組み作りが重要だ。また、携帯電話向けソフトは『一物一価』ではなく価格設定が自由にできるので、最も効果的な値段を探る努力も必要だ」
 --今後の成長が期待できるゲームジャンルは
 「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用した交流機能を持つ『ソーシャルゲーム』だ。北米では2009年に市場として立ち上がったが、今後も拡大の一途をたどるのは間違いなく、当社も今秋をめどにソーシャルゲーム4作品を初投入する計画だ。ただ、米EA(エレクトロニック・アーツ)など大手ソフト会社の参入が進むなど競争環境は一気に激化している。ゲームの数も飽和に向かっており、1年半後をめどに淘汰(とうた)の動きが進むとみている。その中で埋没しないように利用者数を拡大させ、生き残りが可能な市場ポジションを確保することに全力を注ぐ」
 --携帯電話向けのソーシャルゲームは既存の家庭用ゲーム機の市場を圧迫することになるのか
 「携帯電話向けに飛びついているのは、従来ほとんどゲームをやっていなかった人が多く、家庭用ゲーム機との競合はほとんどないから、ゲーム市場のすそ野を広げているという側面が強い。ただ、家庭用ゲーム機でもカプコンの人気ソフト『モンスターハンター』は通信機能を使って友人と一緒に遊べることがヒット要因となるなど、家庭用でも交流機能をいかに取り込めるかがヒットの鍵になるとみている」



パナソニック、SANYOブランドを廃止 三洋電子会社化で
 パナソニックは29日、傘下の三洋電機の「SANYO」ブランドを原則として廃止し、「Panasonic」に統一すると発表した。ブランド同士の競合を防ぐほか、宣伝費など維持コストの削減にもつなげる。事業や地域によっては「SANYO」を継続する。



ソニー4~6月期、ゲーム・AV好調で黒字に転換 通期利益も上方修正
 ソニーが29日発表した2010年4~6月期連結決算は営業損益が670億円の黒字(前年同期は257億円の赤字)、最終損益は257億円の黒字(同371億円の赤字)となり、黒字転換を果たした。11年3月期の業績見通しも、営業利益を当初予想の1600億円から1800億円に上方修正した。
 液晶テレビやデジタルカメラなどのデジタル製品の販売台数が大きく伸びたほか、生産の効率化でコストが大幅に低下した。パソコンやゲームの売上げも増加した。



Amazon.comがFacebookと連携、Facebookプロフィール使った商品お勧め機能
 米Amazon.comが、米大手SNSのFacebookと連携したお勧め機能のテストを開始した。Facebookのプロフィール情報を基に、お勧め商品を提示する。
 この機能は、ユーザーのFacebookプロフィールの「好きなもの」欄に基づいてお勧めの商品を提示したり、Facebook上の友人の間で人気のある商品を表示する。また、誕生日の近いFacebook上の友人のAmazonのほしい物リストや、その友人のプロフィール内容に基づいたお勧めギフトも表示する。
 この機能を利用するには、Amazonのサイト上で、AmazonアカウントとFacebookアカウントをリンクさせる必要がある(米Amazonn用のアカウントが必要)。お勧めページから「Your Amazon Facebook Page」にアクセスして、お勧め情報を見ることができる。
 Amazonは、ユーザーのAmazonアカウント情報、Amazonでの購入履歴がFacebookに渡されることはないとしている。



NTTドコモの4~6月期、純利益4%減 営業費用が増加
 NTTドコモ(9437)が29日発表した2010年4~6月期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比4%減の1421億円だった。割賦販売の導入など端末販売方法を見直したことに伴い、ポイント付与を強化したため営業費用が増加した。
 売上高に相当する営業収益は前年比ほぼ横ばいの1兆892億円だった。スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコン向けのデータ通信端末が伸び、端末販売の純増数が2年半ぶりに前年同期を上回った。データ通信料は伸びたものの、低料金プランの導入で音声通信料が苦戦し、通信料収入は低迷が続いた。
 記者会見した山田隆持社長は「4~6月期業績は、当初計画に対し想定通りで進んでいる」と話した。
 11年3月期通期の見通しは変更しない。



記者の目◇コマツ 「世界在庫ゼロ」のすごみ
 コマツの業績が急回復している。28日に発表した2010年4~6月期の連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比6.5倍の540億円。中国に加え、インドネシアで鉱山や林業用の機械が想定以上に売れているためだ。一方で在庫を減らし資産効率も改善した。販売拡大局面での在庫圧縮は製品の供給不足に陥りそうなものだが、需要の伸びに応じて製品を供給できるのがコマツの強み。需要状況を慎重に見極めて効率経営を追求する。業績回復の背景には「世界在庫ゼロ」を掲げるすごみが見え隠れする。
 「あそこは在庫圧縮の反動があるから」。コマツの首脳は一足先に発表した米キャタピラーの決算内容を見てつぶやいた。連結営業利益は9億7700万ドル(約850億円)と前年同期の2.8倍。アジアや中南米などで販売を伸ばし、生産性が改善した。利益規模はコマツより6割大きいが、販売代理店が減らした在庫を元の水準に戻せば、メーカーの売り上げは実需以上に増えやすいという側面がある。対してコマツ。販売代理店が持つ流通在庫の把握を進め、極限までの効率化を目指す。世界の流通在庫「ゼロ」が目標で、実際に中国や日本では達成している。
 流通在庫を減らす効果は大きい。販売代理店は在庫を抱えすぎると値引き販売で在庫を減らそうとする。製品の販売価格が下がり、コマツの利益率低下にもつながる。生産計画も流通在庫を勘案しなければ立てにくい。
 在庫圧縮にはリスクもある。流通在庫は需要と供給の間でクッションの役目を果たす。需要の増加に供給能力が追いつかなければ、販売機会を逸する。アジアや中南米で激烈なシェア争いをする中、ある程度の流通在庫は生産の調整弁になる。
 つまり、流通在庫をゼロにすることは、需要に応じた柔軟な生産に自信が無ければできない芸当だ。コマツは頻繁に開く需要予測会議で、先々の販売台数を慎重に検討。その上で生産計画を決定する。事前の予測を超えて販売が伸びている中国市場で、コマツの流通在庫はゼロ。それでも「目立った機会損失は起きていない」と木下憲治最高財務責任者(CFO)は話す。
 「部品供給の遅れなどで、マーケットの伸びに生産が追いつかなかった」。27日に決算を発表した日立建機は収益を伸ばしきれなかった理由を説明した。同社の4~6月期の営業利益は43億円。24億円の赤字だった前年同期より大幅な改善ではあるが、業績拡大のカギを握る中国で市場シェアは低下したもようだ。営業利益率で比較するとコマツは12%、世界最大手の米キャタピラーは9%。日立建機は3%程度にとどまっており、収益力の差は開いている。
 コマツはアジア市場の好調を受けて2010年4~9月期(上期)の業績計画を上方修正した。しかし下期の業績計画は据え置いている。「下期の需要動向が見えない」(木下CFO)との理由だ。流通在庫を極限まで圧縮したコマツにとって、販売現場の実需は売上高の増減に直結する。市場動向が読めなければ業績予測も立てにくいだろう。
 現時点でインドネシアや中東、中南米での建機需要は期初想定を上回って推移している。中国市場は7月も販売が好調だった。市場の伸びが業績に直結するなら、コマツの下期業績は上ぶれすると考えた方が自然だろう。



【東京新聞社説】
BPの教訓 日本も脱石油を急げ
2010年7月29日
 メキシコ湾で原油流出事故を起こした英石油大手BPのトップが引責辞任する。生態系への打撃は計り知れない。深海油田の安全性強化や自然エネルギーへの転換など、日本も教訓を生かすときだ。
 BPの石油掘削装置爆発から三カ月。海底千五百メートルからの原油流出は米国史上最悪の被害を招き、漁業にも深刻な影響を及ぼしている。正常に機能しなかった暴噴防止装置など、安全を軽視した結果、四~六月期決算は一・五兆円もの赤字に転落した。ヘイワード最高経営責任者の引責辞任は当然といえる。
 原油流出を単なる事故として片づけてはならない。石油に依存してきた人類に重い教訓を残したと受けとめるべきだろう。具体的には、深海開発の信頼性をいかに保つか、今後も石油をエネルギーの主役に据えるべきか-などだ。
 かつて米エクソンモービルやBPなどのメジャー(国際石油資本)が世界をまたに手掛けてきた油田開発は、資源国自らが主導する時代に入り、安くて大量の原油を調達してきた「石油の時代」は幕が下ろされつつある。追いやられたメジャーの目線は深海へと移り、世界の原油生産量の三分の一を海底に頼るようになった。
 国際エネルギー機関は、事故の影響を織り込んで「二〇一五年の原油生産は日量八十万~九十万バレル減少」と予測する。安全基準がより厳しくなり、開発費がかさんで生産が制約されるとの分析だ。
 すでに米国のオバマ政権はメキシコ湾の鉱区入札中止などを決定し、「代替エネルギーの必要性が高まった」と電気自動車の普及促進など脱石油政策にも重点を置き始めた。欧州連合も海洋開発の認可を厳しくする方針という。
 日本はどう向き合うべきか。政府は海外油田の自主開発比率を、現在の16%から三〇年までに40%に引き上げる目標を掲げた。中国などの大量消費に目をやれば、もちろん安定確保は欠かせないが、日本のエネルギー供給に占める化石燃料の割合が83%に達している事実に目をそむけてはならない。
 風力発電などを積極導入しているドイツやフランスを上回り、「日本は環境先進国」と胸を張れなくなった。化石燃料に過度に頼らない均衡のとれたエネルギーの組み合わせこそが求められている。
 出遅れ感が否めないエネルギー転換を推し進め、二酸化炭素の排出を抑え込む。日本がメキシコ湾事故から学ぶべき教訓だろう。
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