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新聞発行部数の減少率、2007年以降で米国が 30%、英国が21%、日本が15%も減少
先進国を中心に、新聞の発行部数が減り始めている。
OECD(経済協力開発機構)レポートよると、OECD加盟国では2007年-2009年の3年間でこぞって新聞の発行部数を減らしてきている。米国では30%、英国では21%、そして日本では15%と、2007年以降、新聞発行部数が大幅に減ってしまったのだ。
ただしOECDに加盟していない中国やインドでは新聞の発行部数が増えており、世界的に見れば発行部数は減っていない。だが英国や米国のような新聞先進国では、読者離れによる新聞崩壊が迫ってきているのである。
特に深刻なのは米国である。発行部数の急減と、広告主離れ、景気後退などが重なって、新聞紙広告売上高が急減し、これからも大きな回復が期待できないからだ。同じOECDレポートのグラフによると、米国の新聞は売上高のうち87%も広告売上に依存していた。その広告売上が急落し続けているのだから、大変なのだ。ちなみに、英国の新聞は広告売上依存率が50%、日本の新聞は35%となっている。
米国を中心に先進国では、新聞産業が斜陽化してきているのだが、日本は安泰とみられることもあるようだ。OECDレポートを紹介しているアイルランドの新聞記事では、日本は世界で最も熱心な新聞読者を抱えた国で、1000人のうち有料新聞を購読している人が526人もいると伝えている。これは世界でトップで、その後を458人のノルウェー、400人のフィンランド、362人のスウェーデンが続いている。米国はわずか160人で、オーストラリアは116人、イタリアは90人である。
こうした熱心な読者に支えられて、世界の発行部数ランキングでトップ10の新聞のうち5紙が、日本の新聞が占めているそうな。そして、発行部数が世界トップの新聞も、約1000万部の日本の読売新聞となる。数字だけで判断すると、日本は新聞天国に見えているのかも。
漫画の性表現、都条例案を否決 青少年保護、意欲空回り
漫画やアニメの成人向け指定基準の強化などを盛り込んだ東京都青少年健全育成条例の改正案が都議会で否決された。石原慎太郎知事は都政の目玉に治安・青少年対策を掲げ、その部門に警察出身のプロを受け入れてきた。しかし、青少年対策強化の意欲が空回りした面があるようだ。
■ ■
東京都のほか、ほぼ全国の道府県が制定している青少年条例は、刑法のわいせつ図画に該当しなくても、性的感情を著しく刺激し青少年に有害とされる図書類(都の名称は不健全図書)の販売を成人コーナーに制限している。業界の自主規制に加え、都は独自に有害図書を指定している。
青少年条例は、青少年が深夜に興行施設などに立ち入るのを問題視する保護者からの声を受け、国の法律とは別に自治体によって整備が始まった。時代に即し、有害図書規制など様々な規制が条例に追加されてきた。
今回の都の青少年条例の改正案はメディア社会への対応が意識され、児童ポルノ対策が目玉となった。国の法律である児童買春・児童ポルノ禁止法は被写体が18歳未満のポルノの製造、販売を禁じているが、ネット時代における買い手の規制として単純所持の罰則化の必要性が検討されながら、成立に至っていない。
条例の改正案に罰則はないが、都民に所持しない責務を課した。また、取り締まり対象外とされるジュニアアイドル誌ではモデルの年齢が13歳未満の場合、独自に製造などを指導対象とした。
改正案は漫画やアニメなどで描かれた子ども(「非実在青少年」と定義)を性的な交渉対象として肯定的に扱った場合、有害図書類に指定。児童ポルノ禁止法の対象に漫画やアニメを加えるべきだという議論が根強くあるが、都の改正案は国の法律に先行した形だ。
児童ポルノ禁止法は、子どもを性的搾取から守ることが目的。漫画やアニメの規制論では実在の被害者はいないが、子どもを性の商品対象とする世相を改めようとしている。条例に導入されると「あいまいな規定が表現行為への萎縮効果をもたらす」と、出版、漫画業界が強く反発。民主党など都議会多数派を慎重論に傾かせた。
また、改正案には携帯電話やインターネットのフィルタリング(閲覧制限)規制強化の条項も盛り込まれた。民間の自主ルールを尊重する「青少年インターネット環境整備法」が昨春施行したばかりだけに、憲法学者や関係業界は「自主ルールの対策が不十分とする根拠が不明。法の趣旨にも反する」と猛反発した。
都条例案は、知事が条例で定めた不適切な行為をした青少年の保護者を呼び出し監督し、調査する権限が盛り込まれているのも異色だ。親のモラル低下や児童ポルノ問題の深刻さが家庭に伝わっていないとのいら立ちと危機感を反映する。
■ ■
青少年保護の歴史は、表現の自由など社会の多様な価値とのバランスをどうとるのかという議論の積み重ねでもある。石原都知事は改正案の再提出に意欲を示す。ただ、関係業界にも家庭にも理解や共通認識がなければ、目的は正しくても成果は得られようがない。
Xbox 360従来モデル値下げ 新型発売で
マイクロソフトは6月24日の「Xbox 360 250GB」(2万9800円)発売に合わせ、Xbox 360の従来モデルを値下げする。
「Xbox 360 エリート」は2万9800円から5000円値下げし、2万4800円に、「Xbox 360 アーケード」1万9800円からオープン価格に改訂する。
24日発売の「Xbox 360 250GB」は、従来よりスリムなブラックの筐体でWi-Fiを内蔵。HDDは250Gバイトに拡張している。
紀伊国屋書店、電子書籍に参入
書店最大手の紀伊国屋書店は21日、電子書籍事業に参入すると発表した。9月に米アップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」とスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」向けに文芸書などの配信を開始。年内にも同じコンテンツを「SDカード」など記録媒体にも保存して店頭でも販売する。2~3年以内に200億円の売上高を目指す。
講談社や小学館など大手出版社から電子書籍用のコンテンツの供給を受ける見込み。紀伊国屋書店以外のサイトで購入した電子書籍についても、一元管理できるソフトを無料で配布し、利用者の利便性を高めるという。凸版印刷などと技術面で協力。iPad、iPhone以外の端末への対応も進める。
Twitterに記録的な投稿数、W杯やNBAファイナルが影響
米Twitterは18日、サッカーワールドカップ(W杯)と米プロバスケットボール(NBA)の影響によって、1秒あたりのツイート数の記録が次々と塗り替えられていることを明らかにした。
これまでに行われたW杯の試合で、ゴール直後30秒間における1秒あたりのツイート数が最も多かったのは14日の日本対カメルーン戦。日本が得点を決めた直後には1秒あたり2940件のツイートが投稿され、過去最高記録を更新した。
次いで多かったのは、14日のブラジル対北朝鮮戦においてブラジルが先取点を決めた直後で2928件、11日のメキシコ対南アフリカ戦においてメキシコが同点に追いついた直後で2704件。
しかし、17日に行われた、NBA王者を決めるファイナル第7戦では、レイカーズがセルティックスを下した直後に1秒あたり3085件のツイートが投稿され、これまでの記録を塗り替えた。
なお、Twitterによれば1秒あたりの平均ツイート数は750件、1日のツイート数は合計で約6500万に上るという。
NHKアナ発言影響?オランダ戦視聴率43%
テレビ朝日系で19日夜に放送されたサッカー・ワールドカップ南アフリカ大会の「日本対オランダ戦」の平均視聴率(関東地区)が、43・0%だったことが21日、ビデオリサーチの調べで分かった。
瞬間最高視聴率は、試合終了時の19日午後10時19分で、55・4%だった。
ホットココア、Twitter上の“願望”を吸い上げる「したいなう」
株式会社ホットココアは21日、Twitterにおけるユーザーの“願望”を吸い上げるというサイト「したいなう」を正式公開した。利用は無料。
Yahoo! JAPANが提供するテキスト解析Web APIを利用し、願望に関連するTwitter上のフレーズを抽出。トップページに、願望ごとのフレーズをまとめたリンクを掲載する。例えば、「当選したい」「結婚したい」「願望したい」「iPadしたい」といったものだ。
また、各フレーズのリンクからは、Twitterにログインしなくても匿名で「したいなう」のページ内でのみ発言できる機能も備える。
ホットココアは、「非モテSNS」管理人の永上裕之氏が4月1日に設立した会社。
百貨店に“薄日”? 5月の売上高、22カ月ぶりに2%台のマイナスに
日本百貨店協会が21日発表した5月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比%2.1減と27カ月連続で前年実績を割り込んだ。ただ減少率は2008年7月(2.5%減)以来22カ月ぶりにマイナス2%台まで復調するなど、苦戦を続けてきた百貨店販売にも、“薄日”が差し込み始めてきたようだ。
商品別の動向では、衣料品が2.6%減とマイナス幅を圧縮したほか、美術.宝飾.貴金属も0.7%減にとどまるなど高額品の売れ行きも回復基調にある。この日、会見した同協会の飯岡瀬一専務理事は「消費に改善の兆しが見られる」と潮目の変化を口にした。
ただ、昨年の5月は、新型インフルエンザの感染発生影響で、低水準だったなど5月の販売に特殊要因があったのも事実だ。節約志向が依然として根強いなか、夏場に向けて本格的な回復の兆しが示されるのかが、消費回復の動向を占う試金石となりそうだ。
コンビニ5月売上高、3・2%減の12カ月連続減
日本フランチャイズチェーン協会が21日発表した5月の主要コンビニエンスストア10社の既存店売上高は、前年同月比3.2%減の6113億円と12カ月連続のマイナスとなった。下旬の天候不順に加えて、消費者の低価格志向の高まりで既存店の来店客数は1.0%減と11カ月連続で減少した。また、商品の購入点数の落ち込みなどで、客単価は2.3%減の558.2円と18カ月連続で前年を下回ったことなどが響いた。
新店を含む全店売上高も1.1%減の6621億円と11カ月連続の前年割れ。しかし、全店の来店客数は1.1%減と2カ月ぶりにプラスに転じた。客単価は2.2%減の564.2円と落ち込んだ。
コンビニの長期低迷は、所得の減少や雇用不安を背景に、主力の弁当類などの売り上げ不振が続いており、浮上のきっかけは見えていない。
携帯向け新放送、11年度にも 高画質の独自番組、有料で
携帯電話端末向けの新しい全国放送サービスが2011年度にも始まる。映像を視聴するだけではなく、同時にニュースなどの文字情報を画面に映し出せる。さらに電子書籍やゲームなどをデータ放送で受信し、後で楽しむという使い方も見込まれている。
新放送は、テレビの地上アナログ放送が来夏に終了した後に「空き地」となる電波のうち、207.5~222メガヘルツを使って放送する。限られた帯域を効率的に使うため、国は既存の放送事業者以外の1社に電波をまとめて割り当てる方針。NTTドコモとKDDIがそれぞれ放送事業参入に意欲をみせており、今夏にも決まる見通しだ。
不特定多数の人を相手にする放送サービスで現在、携帯端末向けであるのは「ワンセグ」のみ。テレビ局が地上デジタル波の一部を使い、「地デジ」と同じ番組を流している。新放送サービスでは、事業者がスポーツや映画などを独自に調達して放送する。映像の画質はワンセグより良く、10以上の番組を同時放送できるという。番組は月額数百円の有料番組が中心になりそうだ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の森行真司氏は「映画会社やテレビ局などが事業者にコンテンツを供給しやすい仕組みを作れるかが事業成功のカギになる」と指摘する。
財政再建策、最大23兆円財源不足 10年後予測
22日に閣議決定する2020年度までの財政再建策を達成するには、財源の不足額が5年後で5兆円、10年後では最大23兆円に達することが21日、わかった。菅直人首相が検討を表明した10%程度への消費税増税だけでは財政再建は厳しく、より踏み込んだ増税などの歳入増や歳出削減が必要になる計算だ。
閣議決定するのは、20年度までの財政健全化の道筋を示す「財政運営戦略」と、11年度から3年間の歳出の大枠を定める「中期財政フレーム」。このなかで、今後3年間は借金の利払いを除く歳出を10年度並み(71兆円)に抑える。財政の健全度を示す指標で、国債発行を除いた歳入と国債の返済分を除いた歳出を比べた基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、今年度の国と地方をあわせた30兆円超の赤字額を5年後に半減し、10年後に黒字化する。
記者の目◇ソニーの株主総会で気がかりなこと
電機大手のトップを切ってソニーの株主総会が18日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で開かれた。2010年3月期から有価証券報告書で役員報酬の個別開示が義務付けられたことで注目が集まったハワード・ストリンガー会長兼社長らの報酬額の公表も、会社側の周到な準備が奏功して大きな混乱は見られなかった。ただ、個人投資家の人気が高く例年注目度の高いソニーの株主総会にしては、やや盛り上がりに欠けていたように感じたが気のせいだろうか。
「では第3会場からの質問受付に移ります。質問を希望する株主の方はいらっしゃいませんか?」。ソニーの株主総会は出席者が多いため、3つの会場に分かれている。会社側から事業報告などの説明があった後、質疑応答の時間となり、第1会場から順に質問を受け付けていく。第1会場で3人、第2会場では2人が質問。第3会場に移るが、だれも質問者が現れない。
やや間があって、担当者が引き取る。「それではもう一度、第1会場に戻ります。質問はございませんか?」。6人目になって、ようやく役員報酬の個別開示について質問が出る。「議案を採決するにあたり、株主に基本情報が与えられていない。報酬が1億円以上の氏名と金額を開示してほしい」。事前に準備していたとみられ、ストリンガー会長、報酬委員会議長の橘・フクシマ・咲江氏が報酬の決定方針などをよどみなく答える。最後にもう1人質問に立ち、質疑応答が終わった。
質問者は7人で、例年より少なかったようだ。08年まで7年連続で役員報酬の個別開示の株主提案を出し続けてきた株主オンブズマン代表の森岡孝二関西大学教授をはじめ、ソニーOBや環境関連の投資ファンドなど、「おなじみ」の顔が中心。総会の所要時間は昨年とほぼ同じ138分だったが、ストリンガー会長の発言の際に通訳を介するため、どうしても全体的に間延びしてしまう。
それ以上に引っかかるのは、出席者が7827人と昨年(8329人)より減ったことだ。08年、09年と過去最高を更新していたのが途切れた。この日は総会集中日でもなく、会場となった東京では朝方の天気が目立って悪かったわけでもない。株主向けに総会のネット中継を初めて実施したことが影響した可能性もあるが、平日の午前中に総会をネット中継で見る株主も限定的だろう。3月末時点の株主総数が昨年より減ったことも影響しているかもしれないが、株主のソニーの総会への関心が薄れているとしたら気がかりだ。
ソニーの株主総会には様々な逸話がある。古くは1984年の13時間半に及んだ「マラソン総会」。怒号を浴びせる総会屋を相手に、大賀典雄社長(当時)が一歩も引かなかったといわれる。出井伸之社長(当時)の時代には総会後に株主懇談会を開き、個人株主と経営陣らが新製品などの話題で和やかに交流した。
「ソニーの輝きが失われているのではないか。ソニーの株価は今の実態を反映している」。18日の総会では株主から毎度おなじみの発言が出たが、この発言自体も色あせてきているようにさえ見える。高齢者や主婦が出席者の多数を占め、セレモニー的な色彩が強い総会とはいえ、もっと生かす余地はまだあると思うのだが――。
【産経主張】シベリア特措法 忘れまいソ連の不法行為
第二次大戦後に旧ソ連のシベリアなどに抑留された日本人に1人当たり25万~150万円の特別給付金を支給する特別措置法が成立した。
シベリア抑留は、昭和20(1945)年8月に日ソ中立条約を破って旧満州などに侵入した旧ソ連軍によって引き起こされた歴史的な犯罪行為である。関東軍将兵ら約60万人がシベリアなどの収容所に連行され、最高11年半に及ぶ強制労働をさせられた結果、約6万人が死亡したといわれる。
これは、ソ連も加わったポツダム宣言の日本軍人らの本国帰還を求めた規定(第9条)にも違反している。本来、ソ連(現ロシア)の責めに帰すべき問題である。
しかし、昭和31年の日ソ共同宣言で、日本はソ連への賠償請求権を放棄した。その後、抑留体験者の一部が国に強制労働の未払い賃金などの補償を求める訴訟を起こしたが、最高裁は平成9年、「戦争被害は国民が等しく受忍しなければならない」として、原告側の要求を退け、補償の要否を立法府に委ねた。
その結論が戦後65年たって、ようやく出されたといえる。ただ、給付金の支給対象は生存している元抑留者に限られる。帰国した46万人を超える元抑留者のうち、生存者は7万~8万人で、平均年齢は87歳前後と推定される。
特措法は、抑留の実態調査や遺骨収集、追悼などを行うための基本方針策定も政府に義務づけた。異国の地で亡くなった人や、帰国後、特措法を待てずに死亡した元抑留者のためにも、国はこれらの義務をきちんと果たすべきだ。
ソ連崩壊後、明るみに出た機密文書などによれば、シベリア抑留はソ連の独裁者、スターリン首相の指令によって行われたものだ。北海道の北半分の占領を狙ったスターリンの要求を米国のトルーマン大統領が拒否し、その代償として抑留を強行したのである。
今回の特措法をめぐり、シベリア抑留は「日本の侵略戦争」などが引き起こしたとする論調が一部マスコミにあるが、歴史を直視しない一方的な見方である。
ソ連の不法な対日参戦で、多くの日本の民間人も犠牲になった。しかも、ソ連は日本固有の領土である北方四島を占領し、ソ連を引き継いだロシアは今も不法占拠を続けている。日本国民はこうしたソ連の不法な行為を子や孫たちに語り継いでいかねばならない。
先進国を中心に、新聞の発行部数が減り始めている。
OECD(経済協力開発機構)レポートよると、OECD加盟国では2007年-2009年の3年間でこぞって新聞の発行部数を減らしてきている。米国では30%、英国では21%、そして日本では15%と、2007年以降、新聞発行部数が大幅に減ってしまったのだ。
ただしOECDに加盟していない中国やインドでは新聞の発行部数が増えており、世界的に見れば発行部数は減っていない。だが英国や米国のような新聞先進国では、読者離れによる新聞崩壊が迫ってきているのである。
特に深刻なのは米国である。発行部数の急減と、広告主離れ、景気後退などが重なって、新聞紙広告売上高が急減し、これからも大きな回復が期待できないからだ。同じOECDレポートのグラフによると、米国の新聞は売上高のうち87%も広告売上に依存していた。その広告売上が急落し続けているのだから、大変なのだ。ちなみに、英国の新聞は広告売上依存率が50%、日本の新聞は35%となっている。
米国を中心に先進国では、新聞産業が斜陽化してきているのだが、日本は安泰とみられることもあるようだ。OECDレポートを紹介しているアイルランドの新聞記事では、日本は世界で最も熱心な新聞読者を抱えた国で、1000人のうち有料新聞を購読している人が526人もいると伝えている。これは世界でトップで、その後を458人のノルウェー、400人のフィンランド、362人のスウェーデンが続いている。米国はわずか160人で、オーストラリアは116人、イタリアは90人である。
こうした熱心な読者に支えられて、世界の発行部数ランキングでトップ10の新聞のうち5紙が、日本の新聞が占めているそうな。そして、発行部数が世界トップの新聞も、約1000万部の日本の読売新聞となる。数字だけで判断すると、日本は新聞天国に見えているのかも。
漫画の性表現、都条例案を否決 青少年保護、意欲空回り
漫画やアニメの成人向け指定基準の強化などを盛り込んだ東京都青少年健全育成条例の改正案が都議会で否決された。石原慎太郎知事は都政の目玉に治安・青少年対策を掲げ、その部門に警察出身のプロを受け入れてきた。しかし、青少年対策強化の意欲が空回りした面があるようだ。
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東京都のほか、ほぼ全国の道府県が制定している青少年条例は、刑法のわいせつ図画に該当しなくても、性的感情を著しく刺激し青少年に有害とされる図書類(都の名称は不健全図書)の販売を成人コーナーに制限している。業界の自主規制に加え、都は独自に有害図書を指定している。
青少年条例は、青少年が深夜に興行施設などに立ち入るのを問題視する保護者からの声を受け、国の法律とは別に自治体によって整備が始まった。時代に即し、有害図書規制など様々な規制が条例に追加されてきた。
今回の都の青少年条例の改正案はメディア社会への対応が意識され、児童ポルノ対策が目玉となった。国の法律である児童買春・児童ポルノ禁止法は被写体が18歳未満のポルノの製造、販売を禁じているが、ネット時代における買い手の規制として単純所持の罰則化の必要性が検討されながら、成立に至っていない。
条例の改正案に罰則はないが、都民に所持しない責務を課した。また、取り締まり対象外とされるジュニアアイドル誌ではモデルの年齢が13歳未満の場合、独自に製造などを指導対象とした。
改正案は漫画やアニメなどで描かれた子ども(「非実在青少年」と定義)を性的な交渉対象として肯定的に扱った場合、有害図書類に指定。児童ポルノ禁止法の対象に漫画やアニメを加えるべきだという議論が根強くあるが、都の改正案は国の法律に先行した形だ。
児童ポルノ禁止法は、子どもを性的搾取から守ることが目的。漫画やアニメの規制論では実在の被害者はいないが、子どもを性の商品対象とする世相を改めようとしている。条例に導入されると「あいまいな規定が表現行為への萎縮効果をもたらす」と、出版、漫画業界が強く反発。民主党など都議会多数派を慎重論に傾かせた。
また、改正案には携帯電話やインターネットのフィルタリング(閲覧制限)規制強化の条項も盛り込まれた。民間の自主ルールを尊重する「青少年インターネット環境整備法」が昨春施行したばかりだけに、憲法学者や関係業界は「自主ルールの対策が不十分とする根拠が不明。法の趣旨にも反する」と猛反発した。
都条例案は、知事が条例で定めた不適切な行為をした青少年の保護者を呼び出し監督し、調査する権限が盛り込まれているのも異色だ。親のモラル低下や児童ポルノ問題の深刻さが家庭に伝わっていないとのいら立ちと危機感を反映する。
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青少年保護の歴史は、表現の自由など社会の多様な価値とのバランスをどうとるのかという議論の積み重ねでもある。石原都知事は改正案の再提出に意欲を示す。ただ、関係業界にも家庭にも理解や共通認識がなければ、目的は正しくても成果は得られようがない。
Xbox 360従来モデル値下げ 新型発売で
マイクロソフトは6月24日の「Xbox 360 250GB」(2万9800円)発売に合わせ、Xbox 360の従来モデルを値下げする。
「Xbox 360 エリート」は2万9800円から5000円値下げし、2万4800円に、「Xbox 360 アーケード」1万9800円からオープン価格に改訂する。
24日発売の「Xbox 360 250GB」は、従来よりスリムなブラックの筐体でWi-Fiを内蔵。HDDは250Gバイトに拡張している。
紀伊国屋書店、電子書籍に参入
書店最大手の紀伊国屋書店は21日、電子書籍事業に参入すると発表した。9月に米アップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」とスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」向けに文芸書などの配信を開始。年内にも同じコンテンツを「SDカード」など記録媒体にも保存して店頭でも販売する。2~3年以内に200億円の売上高を目指す。
講談社や小学館など大手出版社から電子書籍用のコンテンツの供給を受ける見込み。紀伊国屋書店以外のサイトで購入した電子書籍についても、一元管理できるソフトを無料で配布し、利用者の利便性を高めるという。凸版印刷などと技術面で協力。iPad、iPhone以外の端末への対応も進める。
Twitterに記録的な投稿数、W杯やNBAファイナルが影響
米Twitterは18日、サッカーワールドカップ(W杯)と米プロバスケットボール(NBA)の影響によって、1秒あたりのツイート数の記録が次々と塗り替えられていることを明らかにした。
これまでに行われたW杯の試合で、ゴール直後30秒間における1秒あたりのツイート数が最も多かったのは14日の日本対カメルーン戦。日本が得点を決めた直後には1秒あたり2940件のツイートが投稿され、過去最高記録を更新した。
次いで多かったのは、14日のブラジル対北朝鮮戦においてブラジルが先取点を決めた直後で2928件、11日のメキシコ対南アフリカ戦においてメキシコが同点に追いついた直後で2704件。
しかし、17日に行われた、NBA王者を決めるファイナル第7戦では、レイカーズがセルティックスを下した直後に1秒あたり3085件のツイートが投稿され、これまでの記録を塗り替えた。
なお、Twitterによれば1秒あたりの平均ツイート数は750件、1日のツイート数は合計で約6500万に上るという。
NHKアナ発言影響?オランダ戦視聴率43%
テレビ朝日系で19日夜に放送されたサッカー・ワールドカップ南アフリカ大会の「日本対オランダ戦」の平均視聴率(関東地区)が、43・0%だったことが21日、ビデオリサーチの調べで分かった。
瞬間最高視聴率は、試合終了時の19日午後10時19分で、55・4%だった。
ホットココア、Twitter上の“願望”を吸い上げる「したいなう」
株式会社ホットココアは21日、Twitterにおけるユーザーの“願望”を吸い上げるというサイト「したいなう」を正式公開した。利用は無料。
Yahoo! JAPANが提供するテキスト解析Web APIを利用し、願望に関連するTwitter上のフレーズを抽出。トップページに、願望ごとのフレーズをまとめたリンクを掲載する。例えば、「当選したい」「結婚したい」「願望したい」「iPadしたい」といったものだ。
また、各フレーズのリンクからは、Twitterにログインしなくても匿名で「したいなう」のページ内でのみ発言できる機能も備える。
ホットココアは、「非モテSNS」管理人の永上裕之氏が4月1日に設立した会社。
百貨店に“薄日”? 5月の売上高、22カ月ぶりに2%台のマイナスに
日本百貨店協会が21日発表した5月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比%2.1減と27カ月連続で前年実績を割り込んだ。ただ減少率は2008年7月(2.5%減)以来22カ月ぶりにマイナス2%台まで復調するなど、苦戦を続けてきた百貨店販売にも、“薄日”が差し込み始めてきたようだ。
商品別の動向では、衣料品が2.6%減とマイナス幅を圧縮したほか、美術.宝飾.貴金属も0.7%減にとどまるなど高額品の売れ行きも回復基調にある。この日、会見した同協会の飯岡瀬一専務理事は「消費に改善の兆しが見られる」と潮目の変化を口にした。
ただ、昨年の5月は、新型インフルエンザの感染発生影響で、低水準だったなど5月の販売に特殊要因があったのも事実だ。節約志向が依然として根強いなか、夏場に向けて本格的な回復の兆しが示されるのかが、消費回復の動向を占う試金石となりそうだ。
コンビニ5月売上高、3・2%減の12カ月連続減
日本フランチャイズチェーン協会が21日発表した5月の主要コンビニエンスストア10社の既存店売上高は、前年同月比3.2%減の6113億円と12カ月連続のマイナスとなった。下旬の天候不順に加えて、消費者の低価格志向の高まりで既存店の来店客数は1.0%減と11カ月連続で減少した。また、商品の購入点数の落ち込みなどで、客単価は2.3%減の558.2円と18カ月連続で前年を下回ったことなどが響いた。
新店を含む全店売上高も1.1%減の6621億円と11カ月連続の前年割れ。しかし、全店の来店客数は1.1%減と2カ月ぶりにプラスに転じた。客単価は2.2%減の564.2円と落ち込んだ。
コンビニの長期低迷は、所得の減少や雇用不安を背景に、主力の弁当類などの売り上げ不振が続いており、浮上のきっかけは見えていない。
携帯向け新放送、11年度にも 高画質の独自番組、有料で
携帯電話端末向けの新しい全国放送サービスが2011年度にも始まる。映像を視聴するだけではなく、同時にニュースなどの文字情報を画面に映し出せる。さらに電子書籍やゲームなどをデータ放送で受信し、後で楽しむという使い方も見込まれている。
新放送は、テレビの地上アナログ放送が来夏に終了した後に「空き地」となる電波のうち、207.5~222メガヘルツを使って放送する。限られた帯域を効率的に使うため、国は既存の放送事業者以外の1社に電波をまとめて割り当てる方針。NTTドコモとKDDIがそれぞれ放送事業参入に意欲をみせており、今夏にも決まる見通しだ。
不特定多数の人を相手にする放送サービスで現在、携帯端末向けであるのは「ワンセグ」のみ。テレビ局が地上デジタル波の一部を使い、「地デジ」と同じ番組を流している。新放送サービスでは、事業者がスポーツや映画などを独自に調達して放送する。映像の画質はワンセグより良く、10以上の番組を同時放送できるという。番組は月額数百円の有料番組が中心になりそうだ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の森行真司氏は「映画会社やテレビ局などが事業者にコンテンツを供給しやすい仕組みを作れるかが事業成功のカギになる」と指摘する。
財政再建策、最大23兆円財源不足 10年後予測
22日に閣議決定する2020年度までの財政再建策を達成するには、財源の不足額が5年後で5兆円、10年後では最大23兆円に達することが21日、わかった。菅直人首相が検討を表明した10%程度への消費税増税だけでは財政再建は厳しく、より踏み込んだ増税などの歳入増や歳出削減が必要になる計算だ。
閣議決定するのは、20年度までの財政健全化の道筋を示す「財政運営戦略」と、11年度から3年間の歳出の大枠を定める「中期財政フレーム」。このなかで、今後3年間は借金の利払いを除く歳出を10年度並み(71兆円)に抑える。財政の健全度を示す指標で、国債発行を除いた歳入と国債の返済分を除いた歳出を比べた基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、今年度の国と地方をあわせた30兆円超の赤字額を5年後に半減し、10年後に黒字化する。
記者の目◇ソニーの株主総会で気がかりなこと
電機大手のトップを切ってソニーの株主総会が18日、東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪で開かれた。2010年3月期から有価証券報告書で役員報酬の個別開示が義務付けられたことで注目が集まったハワード・ストリンガー会長兼社長らの報酬額の公表も、会社側の周到な準備が奏功して大きな混乱は見られなかった。ただ、個人投資家の人気が高く例年注目度の高いソニーの株主総会にしては、やや盛り上がりに欠けていたように感じたが気のせいだろうか。
「では第3会場からの質問受付に移ります。質問を希望する株主の方はいらっしゃいませんか?」。ソニーの株主総会は出席者が多いため、3つの会場に分かれている。会社側から事業報告などの説明があった後、質疑応答の時間となり、第1会場から順に質問を受け付けていく。第1会場で3人、第2会場では2人が質問。第3会場に移るが、だれも質問者が現れない。
やや間があって、担当者が引き取る。「それではもう一度、第1会場に戻ります。質問はございませんか?」。6人目になって、ようやく役員報酬の個別開示について質問が出る。「議案を採決するにあたり、株主に基本情報が与えられていない。報酬が1億円以上の氏名と金額を開示してほしい」。事前に準備していたとみられ、ストリンガー会長、報酬委員会議長の橘・フクシマ・咲江氏が報酬の決定方針などをよどみなく答える。最後にもう1人質問に立ち、質疑応答が終わった。
質問者は7人で、例年より少なかったようだ。08年まで7年連続で役員報酬の個別開示の株主提案を出し続けてきた株主オンブズマン代表の森岡孝二関西大学教授をはじめ、ソニーOBや環境関連の投資ファンドなど、「おなじみ」の顔が中心。総会の所要時間は昨年とほぼ同じ138分だったが、ストリンガー会長の発言の際に通訳を介するため、どうしても全体的に間延びしてしまう。
それ以上に引っかかるのは、出席者が7827人と昨年(8329人)より減ったことだ。08年、09年と過去最高を更新していたのが途切れた。この日は総会集中日でもなく、会場となった東京では朝方の天気が目立って悪かったわけでもない。株主向けに総会のネット中継を初めて実施したことが影響した可能性もあるが、平日の午前中に総会をネット中継で見る株主も限定的だろう。3月末時点の株主総数が昨年より減ったことも影響しているかもしれないが、株主のソニーの総会への関心が薄れているとしたら気がかりだ。
ソニーの株主総会には様々な逸話がある。古くは1984年の13時間半に及んだ「マラソン総会」。怒号を浴びせる総会屋を相手に、大賀典雄社長(当時)が一歩も引かなかったといわれる。出井伸之社長(当時)の時代には総会後に株主懇談会を開き、個人株主と経営陣らが新製品などの話題で和やかに交流した。
「ソニーの輝きが失われているのではないか。ソニーの株価は今の実態を反映している」。18日の総会では株主から毎度おなじみの発言が出たが、この発言自体も色あせてきているようにさえ見える。高齢者や主婦が出席者の多数を占め、セレモニー的な色彩が強い総会とはいえ、もっと生かす余地はまだあると思うのだが――。
【産経主張】シベリア特措法 忘れまいソ連の不法行為
第二次大戦後に旧ソ連のシベリアなどに抑留された日本人に1人当たり25万~150万円の特別給付金を支給する特別措置法が成立した。
シベリア抑留は、昭和20(1945)年8月に日ソ中立条約を破って旧満州などに侵入した旧ソ連軍によって引き起こされた歴史的な犯罪行為である。関東軍将兵ら約60万人がシベリアなどの収容所に連行され、最高11年半に及ぶ強制労働をさせられた結果、約6万人が死亡したといわれる。
これは、ソ連も加わったポツダム宣言の日本軍人らの本国帰還を求めた規定(第9条)にも違反している。本来、ソ連(現ロシア)の責めに帰すべき問題である。
しかし、昭和31年の日ソ共同宣言で、日本はソ連への賠償請求権を放棄した。その後、抑留体験者の一部が国に強制労働の未払い賃金などの補償を求める訴訟を起こしたが、最高裁は平成9年、「戦争被害は国民が等しく受忍しなければならない」として、原告側の要求を退け、補償の要否を立法府に委ねた。
その結論が戦後65年たって、ようやく出されたといえる。ただ、給付金の支給対象は生存している元抑留者に限られる。帰国した46万人を超える元抑留者のうち、生存者は7万~8万人で、平均年齢は87歳前後と推定される。
特措法は、抑留の実態調査や遺骨収集、追悼などを行うための基本方針策定も政府に義務づけた。異国の地で亡くなった人や、帰国後、特措法を待てずに死亡した元抑留者のためにも、国はこれらの義務をきちんと果たすべきだ。
ソ連崩壊後、明るみに出た機密文書などによれば、シベリア抑留はソ連の独裁者、スターリン首相の指令によって行われたものだ。北海道の北半分の占領を狙ったスターリンの要求を米国のトルーマン大統領が拒否し、その代償として抑留を強行したのである。
今回の特措法をめぐり、シベリア抑留は「日本の侵略戦争」などが引き起こしたとする論調が一部マスコミにあるが、歴史を直視しない一方的な見方である。
ソ連の不法な対日参戦で、多くの日本の民間人も犠牲になった。しかも、ソ連は日本固有の領土である北方四島を占領し、ソ連を引き継いだロシアは今も不法占拠を続けている。日本国民はこうしたソ連の不法な行為を子や孫たちに語り継いでいかねばならない。
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