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ソフトバンク3000円回復、遠くて近い?ドコモの背中
 ソフトバンクの株価が2日、前日比77円高の3020円となり、2007年4月以来の3000円台を回復した。根強い個人投資家の人気と好業績銘柄を選別物色する海外勢の買いが重なり、年初来の上昇率は約4割に達している。
 株価上昇のけん引役は米アップルのiPhone(アイフォーン)。スマートフォン(高機能携帯電話)ブームの先頭走者として、この半年は契約者獲得で独走状態が続いてきた。契約者数という携帯電話ビジネスの「土台」が想定以上のペースで伸びたのを受け、アナリストによる目標株価の引き上げも相次いでいる。
 野村証券は11月22日に目標株価を従来の3480円から3940円に修正した。アナリストの増野大作氏は、「iPhoneだけでなく、米グーグル製基本ソフト、アンドロイドを搭載した機種やiPad(アイパッド)など多機能携帯端末の拡充で中期的に契約者増が見込める」と予想。現在2400万弱の契約者数が2016年3月期末には3500万弱まで拡大すると見込む。傘下のウィルコムを含めれば、孫正義社長が「何が何でもやる」と公約した「4000万回線構想」が実現するというシナリオだ。
 「ホップ、ステップ、ジャンプでNTTドコモの背中が見える」。10月に目標株価を3300円から4000円に引き上げたクレディ・スイス証券の早川仁氏も「土台」の拡大を重視する。
 早川氏は「11年3月期の営業利益は6000億円を超える可能性が高い。ここを『ホップ』として毎年1000億円の上積みが続き、『ジャンプ』に当たる13年3月期には8000億円前後というドコモの利益水準(今期見通しで8400億円)が射程内に入る」と話す。野村の増野氏も14年3月期には営業利益が8000億円を突破すると予想している。
 デフレ・消費低迷のご時世になんとも景気の良い話だが、強気シナリオには共通の前提条件がある。それは、通信料金の引き下げ合戦が起きないこと。ひとたび消耗戦に突入すれば、KDDI(au)を含む3社の業績は一気に先が読めない視界不良の状態に陥りかねない。
 現時点では「料金競争が起きるリスクは小さい」(日興コーディアル証券の森行真司氏)との見方が支配的。料金プランが最も割安なソフトバンクには値下げに動く理由がなく、横綱のドコモが奇策に出るとも思えない。出遅れたKDDIも11月に発売したアンドロイド搭載機の出足は好調で、端末とサービスの魅力で競う構えを見せている。スマートフォンやiPad型端末の普及に伴うデータ通信の成長の果実を得る形で「通信株全般に強気になれる」(日興コーディアルの森行氏)環境が続くという筋書きだ。
 もっとも、その場合、恩恵を受けるのはソフトバンクだけではない。ドコモもデータ通信の成長をテコに、向こう1~2年で契約当たり月間収入(ARPU)の増加基調への転換を視野に入れる。契約数の増加との「かけ算」で業績が伸びる、今のソフトバンクと同じステージに入るわけだ。
 2日終値ベースのソフトバンクの連結株価収益率(PER)は約20倍。配当利回り銘柄と目されているドコモ(12倍)、KDDI(9倍)と比べて際立って高く、株価の先行きは、バラ色の成長ストーリーがどこまで織り込まれるかにかかっている。
 通信業界全体の業績拡大のカギを握る「値下げなきデータ通信成長期」はいつまで続くのか。ソフトバンクにとって、「ドコモの背中」が逃げ水のように遠ざかった方が、都合は良いのかもしれない。



次期Android " Gingerbread " 、Googleの公式ビデオに登場
 先月なかばの シュミット CEO 発言では「今後数週間」にもリリースされる次期 Android OS " Gingerbread " について。写真サイトのGoogle 関係者アカウントでよく見つかったり、匿名希望さんのリーク画像がたびたび出回るなどすでにかなり広い範囲で使われていることがうかがえますが、今度は Google の公式ビデオにさりげなく出演しているのが見つかっています。画像は Google 香港の 音声検索チュートリアル動画より。以前のリークにもあった黒い通知バーや微妙にデザインが変わったランチャーなどが見てとれます。Gingerbread の紹介動画ではないためあくまでさりげない変更点が見つかるだけですが、マーケットプレースに新しいタブ (" 相関内容 "、たぶんRelated )が追加されているなど機能的な変更もあります。デバイスはおそらく Nexus One



イー・モバイルが「HTC Aria」17日発売、専用プランも
 イー・モバイルは、HTC製のAndroid搭載スマートフォン「HTC Aria」を12月17日に発売する。ベーシック契約で購入する場合の支払額は3万9580円。
 「HTC Aria」は、Android 2.2搭載のスマートフォン。同型モデルが世界20カ国以上で販売されているとのことで、日本市場向けに今回販売されることになった。3.2インチ、静電式タッチパネルで320×480ドットのTFT液晶ディスプレイや、オートフォーカス対応の約500万画素CMOSカメラを搭載する。Flash Lite 4対応で、HTC独自のインターフェイス「HTC Sense」が搭載される。TwitterやFacebookといった、Web上のコミュニケーションサービスの更新情報をまとめて確認できる「Friend Stream」を搭載する。
 Android 2.2でサポートされた「テザリング」(音声端末をWi-Fiルーターのように使える機能)も利用できる。イー・モバイルでは、一部の大量通信を対象にした通信制御を行っているが、テザリングによる通信もその対象となる。基準値として、24時間以内で300MBを超えると、制御対象となる、とされているがYouTubeやニコニコ動画など動画サイトを含むWebブラウジング、メール、SkypeのようなVoIP、インスタントメッセージング、VPN接続については、“利用の影響がない程度に制御する”とのことで、同社Webサイトにおけるエンドユーザー向けのFAQコーナーでも案内されている。



ソフトバンク、「複数基地局協調伝送」の実験局予備免許
 ソフトバンクモバイルは、隣接する基地局が協調して移動する端末(移動局)とデータのやり取りを行う「複数基地局協調伝送方式」の実験試験局用予備免許を取得した。本免許が交付されれば、東京都内でフィールド実験を行う。
 「複数基地局協調伝送」とは、隣り合う基地局Aと基地局Bが協調することで、基地局Aのエリアと、基地局Bのエリアの境界において、干渉の影響を受けやすい伝送速度(スループット)を向上させるという技術。今後数年で日本での導入が進む「LTE」を、さらに発展させた後継技術「LTE-Advanced」を実現するものとのことで、現在標準化作業が進められている。
 実証実験は、総務省のプロジェクトで採用された「異なる大きさのセルが混在する環境下における複数基地局間協調制御技術の研究開発」の一環とされ、電気通信大学とともに行われる。実験を通じて、基地局間の同期の精度、スループットの改善効果が検証されるとのことで、固定網にはイントラネットとインターネットを用いる。期間は本免許交付から、2012年12月31日まで。3.3GHz帯の電波を用いて、都内にある2つの基地局で実験が行われる。



シャープ「GALAPAGOS」予約開始、店頭イベントも開催
 シャープは、電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」に対応する専用端末「GALAPAGOS」2種類を12月10日に発売する。これに先立ち、12月3日からは予約受付が開始された。
 メディアタブレットとしてラインナップされる端末「GALAPAGOS」は、電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」に対応する専用端末。端末の販売方法はシャープによる直販のみという形で、インターネット上からの申し込みのほか、店頭の購入申込書を郵送することで購入できる。
 ビックカメラ有楽町店では、挨拶に登壇したビックカメラ 常務取締役営業本部長の塚本智明氏が、「電話での問い合わせは、商品名を指定して問い合わせがきている」と、特徴的な商品名が知れ渡っている様子を紹介。「抜群の操作性で、新しい時代がきたとひしひしと感じている」と使用感に触れるとともに「都市型の商品として予約をどんどん取っていきたい」と意気込みを見せた。
 シャープ オンリーワン商品・デザイン本部長兼ブランド戦略推進本部長の岡田圭子氏は、端末としての「GALAPAGOS」の特徴を「定期配信サービス」「日本向けのレイアウトに対応したXMDFとタッチUI」「映像・音楽・ゲームなどコンテンツで進化」という3点で紹介。定期配信サービスでは「海外でもいつもの定期配信を受けられる」とインターネットを活用する利点をアピールしたほか、2011年春に映像、音楽、ゲームの配信を行うことを改めて示した。また、報道陣から販売目標を聞かれた岡田氏は、「早期に100万台を目指す」と意気込みを見せた。



日本初、ソーシャルゲーム専門誌『アプリSTYLE』創刊
イースト・プレス(東京・千代田区)は、日本初のソーシャルゲーム総合情報誌『アプリSTYLE』創刊号を2010年12月2日、全国のコンビニエンスストアおよび書店で発売した。
今回は、「ガンダムロワイヤル攻略戦 超期待の新作アプリの全貌が明らかに!」と題した特報スクープのほか、特集として、怪盗ロワイヤルの攻略企画や今話題のヲタアイドル「腐男塾」によるイチ押しアプリ紹介、新機能満載の「mixi」メニュー紹介など盛りだくさんの内容だ。
また、恋してキャバ嬢「アプリSTYLE特製ドレス」やコロニーな生活☆PLUS「宇宙の種」、ドリームプロデューサー「アプリSTYLE特製スーツ」など、ここでしか手に入らない12の限定アイテム綴(と)じ込み付録もある。



【産経主張】情報テロ 公開には責任と覚悟必要
 民間の内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」に米国の外交公電約25万点が流出した問題について、イタリアのフラティーニ外相は「外交面での9・11」と語ったという。
 確かに、2001年の米中枢同時テロにも匹敵する「情報テロ」といってよい。実際に世界はこれによって大いに混乱しており、新しい時代のテロの形態として憂慮すべき問題である。
 流出した情報は、国家間の信頼関係を崩壊させる内容を含んでいる。各メディアが取捨選択したものが公開される時代から、今後、どのような情報が明らかになるか予断を許さない状況に変わりつつある。米国のオバマ政権が文書の公開を「犯罪行為」と位置づけ、FBIが捜査に着手したのも当然である。
 内部告発を一律に犯罪と決めつけることは、国民の「知る権利」の制約につながりかねない危うさがある。だがそこには一定のルールも必要で、国益や公益を損なわず、個人の権利などを侵害してはならない。無責任、無分別な暴露に終われば、情報統制という結果を招くだけだ。
 国内でも最近、海上保安官による尖閣諸島沖の中国漁船衝突ビデオや、警視庁のテロ情報がネット上に流れる事件があった。
 国家公務員が役所の意思に反して映像を流出させた行為が問題なのは言うまでもない。しかし一方で、衝突ビデオには国民が知ることによって得られる公益があった。逆に警視庁の流出情報には捜査協力者や捜査員の詳細な個人情報までが含まれており、彼らに危害が及ぶ恐れすらあった。
 流出情報をそのまま書籍にした出版社に対し、東京地裁が出版を差し止める仮処分を出したのは、当たり前の判断だろう。
 忘れてならないのは、等しく広範囲に情報が駆け回ってしまうのが、現代のネット社会のありようだということだ。そこに、ウィキリークスの問題点もある。
 少なくとも情報を公開する側は、それ相応の覚悟をもって、社会に対する責任を負わなくてはならない。
 ウィキリークスの創始者は過去の取材に「秘密を暴露するための社会運動」と語り、「罪のない人々を傷つけるリスクもある」と主張している。これでは、テロリストの論理と変わらない。
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新生ウィルコム、再起かける「他社あて定額」の舞台裏
 11月30日に更生計画案が認可され、新生ウィルコムが産声を上げた。12月3日に開始する新サービス「だれとでも定額」は月額1450円の基本料金に加えて月額980円を支払うと、ウィルコム以外の国内の携帯電話や一般加入電話、IP電話への1回あたり10分以内の通話が月500回まで無料となる。
 自社ユーザー同士の無料通話は、これまでもウィルコムのほかソフトバンクモバイル、KDDIが手がけていた。他社の電話回線にまで定額の範囲を広げるのは業界初の試みとなる。
沖縄でテスト導入し手応え
 だれとでも定額はもともと、ソフトバンクモバイルが2007年1月に「ホワイトプラン」を投入してから低迷を続けていたウィルコムが、起死回生を狙って準備を進めていたオプションサービスだった。
 実は10年4月にはすでに、ウィルコム子会社のウィルコム沖縄が、県内ユーザー限定で試験的に開始している。月額980円で月1000回まで無料にしたところ、それまで純減が続いていた同社の契約者数が純増に転じたという。
 特に5月は、全契約数が3万8000件というなかで、2500件もの新規契約を獲得するのに成功した。沖縄にある別の通信会社の幹部は「沖縄にはもともと、データ通信よりも音声通話の需要が高いという特性がある」という。その県民性に見事にはまったようだ。
 沖縄での試験導入で手応えを感じたウィルコムは、すぐさま全国展開の準備を進めた。実際に店頭で受け付けを始められるところまで用意が整っていたという。ところが、ウィルコムの会社更生支援に名乗りを上げたソフトバンクから、全国展開に待ったがかかった。
ソフトバンクの意図は?
 このときは、ソフトバンクの意図を巡り「ホワイトプランに影響を及ぼすオプションだから妨害に入ったのでは」といぶかるウィルコム関係者もいた。しかし、ソフトバンクから指示があったのは試験エリアの拡大で、それを受けて北海道、宮城、広島の3カ所を加えてテストマーケティングを続けることになった。
 試験ではエリアごとに、オプション料金を980円と1980円、制限回数を300回と500回に変えたりして、ユーザーの利用動向を調べた。そのデータを踏まえて議論した結果、「制限回数は500回に落ち着いた」(ウィルコムの宮内謙社長)という。今回の全国展開の裏には、周到な準備があったのだ。
接続料と超過分の通話に期待
 では、月額980円の定額料金で1回10分までの他社あて通話を月500回も無料にして、ウィルコムは損をしないのか。
 ウィルコム関係者はこう語る。「沖縄のデータを見ると、これまでは無料となるウィルコム同士の通話が圧倒的に多かった。しかし、だれとでも定額に加入した人は、他社に電話をかけるようになる。かければ電話番号が相手に通知され、着信も増える。この他社からの着信による接続料収入でもうかる。さらに実際は無料の10分間を超過するユーザーも多く、そこで収入が得られる。この2つが大きい」
 ウィルコムから他社への発信があると当然、ウィルコムは他社に接続料を支払う必要がある。しかし逆に着信の接続料収入もいままで以上に増えるためカバーできるという。さらに10分を超えた分の通話は、30秒21円の料金が加算されていく。10分ごとに通話を切ってかけ直せば無料だが、まめに10分ごとに切断するユーザーはあまり多くない。こうした仕掛けにより、結果として定額でも収支がプラスになると計算している。
 携帯電話各社の直近の基本使用料+音声ARPU(契約当たり月間収入)は、NTTドコモが2660円、KDDIが2790円、ソフトバンクモバイルが2020円だ。一方、ウィルコムの通話料金は、ウィルコム同士だけで使えば基本料金の1450円で完結するが、だれとでも定額のオプションを付けると2430円となる。これだけでウィルコムのARPUはソフトバンクモバイルを上回る。
端末開発にも勢い戻る
 さらに10分超過の通話料が入ればARPUは上昇し、他社からの接続料も期待できる。別のウィルコム関係者が「100円でもARPUが上がってくれればかなり大きい」というのもうなずける。
 ソフトバンクにとって新生ウィルコムは、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ソフトバンクモバイルに続くグループ4社目の通信事業者となる。ウィルコムの宮内社長は「顧客を増やして売り上げを伸ばし、コストを下げて利益を出す」と宣言した。ソフトバンクグループと基地局やネットワークを共用してコストを削減しつつ、3カ月以内に契約件数を純増させることを目指すという。
 あるウィルコム関係者は「一時は会社がなくなってしまうかと思っていたが、ソフトバンクが救世主となってくれてとても感謝している」と語る。
 経営状態が危ぶまれたときは苦労していた端末開発も、ソフトバンクが支援に回ったことで一気に勢いが付いたようだ。12月1日の記者会見場には、11年春モデルとなる日本無線とセイコーインスツルの製品が並び、参考出品のコンセプトモデルとして通信機器メーカーのエイビットの端末も展示されていた。ウィルコム関係者は「一時は端末供給メーカーが京セラに絞られる可能性もあったが、再び製造を希望するメーカーが出てきた」という。
現場の人材流出が痛手だが・・・
 これまで2754店舗だった取扱店舗数も、11年3月には4000以上に拡大させる計画だ。宮内社長は「私が社長に就任するというアナウンスが出たとたん、販売代理店から多くの問い合わせがきた」と語る。ソフトバンクが支援するということで、販売代理店の期待も高まったようだ。
 今回の記者会見場にはソフトバンクモバイル取締役でグループのネットワークを統括する宮川潤一氏をはじめ、多くのソフトバンク関係者の姿があった。ウィルコムはすっかりソフトバンク第4の通信会社に生まれ変わっていた。
 経営破綻により、ウィルコムの原動力となっていた現場の人材がかなり流出したという痛手は残る。それでもソフトバンクという後ろ盾を得て、ようやく再生の道筋が見えてきた。



携帯新放送、6社が名乗り 塾のナガセや携帯3社
予備校授業や飲食店クーポン 総務省、11年中に決定
 2012年4月に始まる携帯端末向け新放送で、NTTドコモ陣営やソフトバンクグループ、KDDIなど6社が放送サービスの提供者として参入の希望を総務省に伝えたことが2日、分かった。同省は11年中にこの中から事業者を決める方針だ。同放送は現在のワンセグ放送に比べて画質が約9倍も向上することから、既存の放送とは異なる新しい番組の提供が期待されている。
 参入を希望したのはこのほか、「東進ハイスクール」など学習塾を運営するナガセや、飲食店情報サービスのぐるなびと提携した通信技術会社デジタルメディアプロ。予備校の授業中継や、グルメ番組と連動した電子クーポンの配信などを検討しているもようだ。残り1社は非公表となる見通し。
 総務省は今後、事業者の参入枠や選定基準などを決め、その後、事業者を正式に選ぶ見通しだ。
 同放送は、11年7月にアナログ放送が終了するために空く周波数帯を利用した新サービス。携帯電話やiPadなどの多機能情報端末に動画や大容量データを一斉に送れる。受信した情報を端末に保存して電波の届かないところでも視聴できる。
 総務省は9月、放送設備を運営するインフラ事業者にNTTドコモ陣営を選定。インフラ事業者として落選したKDDIも今回、希望を伝えたが、「参入するかどうかは時間をかけて検討したい」と慎重な姿勢をみせている。ライバル2社が名乗りを上げた以上、KDDIだけが新放送を提供できなくなる事態を避けたいとの思惑から手を挙げたとみられる。



本部機能・人員、アジアに 三井物産や日立
新興国市場の開拓急ぐ
 産業界で本社人員や本部機能をアジアにシフトする動きが加速してきた。三井物産が現地駐在員を2割増やすほか、日立製作所は環境都市開発事業の責任者を中国常駐にした。アジアは上場企業の営業利益の約4分の1を稼ぐ主力市場に成長。中国や東南アジアに人員や本部機能を重点配置し、巨大な新興国市場の開拓を急ぐ。
 外務省の海外在留邦人数統計(2009年)によると、企業の駐在員を含む長期滞在者のうち、アジアは約28万3千人と7年間で6割増。06年に北米を抜き最大地域となった。
 貿易でも東アジアが日本の最大の輸出先となっている。日本貿易振興機構(ジェトロ)によれば09年の東アジア向け輸出は約2692億ドル(約22兆6千億円)。00年に比べ北米、西欧が減る一方で東アジアだけが4割超増加。世界全体の半分弱を占める。
 三井物産はアジア地域に本社の総合職社員を大幅に移管する。今後2年で100人強を異動させ、現地駐在員を約640人と2割増やす。異動するのは石油製品やインフラ、情報産業などの担当社員。国別では戦略地域の中国に40人弱、シンガポールに20人弱を移す。現地社員を増やすと同時に事業開拓の即戦力として本社人員を派遣する。
 日立製作所は環境配慮型都市開発事業の部門トップ、野本正明氏を中国・北京駐在にした。社長直轄部門の「スマートシティ事業統括本部」担当本部長を兼務したまま、日立中国の副総経理に就任。北京から次世代送電網(スマートグリッド)など世界の都市開発・インフラ戦略を仕切る。
 クラリオンは中国を「バーチャル・グローバル・ヘッドクオーター」とし、世界本社機能を担わせる。今春から中国の開発拠点に日本で開発トップだった役員や商品企画部長など計30人を現地駐在させた。カーナビゲーションシステムを現地で一貫して開発・生産できる体制を整える。
 三菱化学はポリエステル繊維原料のテレフタル酸の事業本社機能をシンガポールに移管。石化製品の国際市場があるシンガポール、中国など各拠点に指令を出す。
 国内上場企業の営業利益の地域別比率(2010年3月期)で見ると、国内が56.6%と減少傾向をたどる一方、アジア大洋州は23.6%と10年前の4倍に増えた。
 内需が伸び悩む一方、中国などアジア市場は引き続き高い経済成長を続けている。企業にとっては成長市場の取り込みのため人材を含む経営資源のシフトが不可欠になっている。



リチウムイオン電池、サムスンSDIが世界出荷首位 7~9月
 調査会社のテクノ・システム・リサーチ(東京・千代田)は2日、携帯電話などに使われるリチウムイオン電池の2010年7~9月のメーカー別の世界出荷実績を発表した。シェアは韓国のサムスンSDIと三洋電機が20%で並んだが、出荷(電池最小単位のセル)の実数ではサムスンSDIが2億1000万個と三洋電機を400万個上回り、2四半期連続で首位を維持した。
 7~9月の全体の出荷量は10億4210万個と、4~6月に比べて9%増えた。ノートパソコン向けを見ると、世界で低価格攻勢をかける韓国勢のシェアは50%と、昨年7~9月に比べて5ポイント上昇した。一方、三洋電機など日本勢は同2ポイント下げて42%となった。リチウムイオン電池の市場はノートパソコンと携帯電話がそれぞれ3割強を占めている。



クラウド普及、産官学で協議会 経団連など
 日本経団連と経済産業、総務両省は、ネットワーク経由でデータやソフトを利用する「クラウドコンピューティング」技術を普及させるため、産学官協議会を設置する。クラウドを利用する際のノウハウや技術の共通化や、農業や教育分野での活用策について議論し、来年度以降の政策に反映させる。クラウドで先行する欧米企業に対抗するため、「オールジャパン」体制を構築する狙いもある。
 協議会は「ジャパン・クラウド・コンソーシアム」で、22日に第1回総会を開く。事務局は経団連に設置し、会長には宮原秀夫・大阪大名誉教授が就任する。
 NTTやKDDI、ソフトバンクなどの通信会社のほか、NEC、日立製作所、富士通の機器メーカー、セールス・フォース・ドットコムやマイクロソフトなどの外資系企業も参加する。協議会では今後も企業を募り、最終的には100社以上の参加を目指す。
ツイッターと政治主導が実現した「電波開国」
 新聞もテレビもあまり報じない大きなニュースが、先週あった。総務省の「ワイヤレスブロードバンド実現のための周波数検討ワーキンググループ」は、11月25日の会合で700MHz帯で次世代無線に100MHzを割り当てる骨子案をまとめたのだ。
 100MHzといってもピンと来ないだろうが、これは現在、携帯電話の端末で使われている周波数のほぼ半分。日本の周波数は130億円/MHzと評価されているので、時価1兆3000億円の「埋蔵金」が開放されることを意味する。
 総務省は今年の4月、いったん700MHz帯でアジアの標準とは異なる周波数を割り当てる方針を決めた。これだと国際周波数を使う次世代のiPhoneやiPadなどの端末が、日本だけ使えなくなるおそれが強い(iPhoneの最初のモデルは日本と韓国だけ使えなかった)。
 これに対してソフトバンクの孫正義社長がツイッターで異議を唱え、それに答えて原口一博総務相(当時)が再検討を約束した。翌日の閣議後の記者会見で原口氏は、周波数を再検討する作業部会の設置を決めた。
 いったん電波部が決めた割り当てを大臣がひっくり返すのは前代未聞の出来事で、総務省内は大混乱になったが、半年の検討をへて国際標準に合わせることが決まった。これは民主党政権の「政治主導」の成果であり、インターネットの力で官僚の決めた政策がくつがえされたのは初めてだ。
 新たに設けられた作業部会では、テレビ局が「中継ができなくなる」と移転を拒否したが、彼らが免許をもっている帯域で中継が行なわれるのは、マラソンなどの移動中継だけで、首都圏では月にわずか3回というデータを見せられ、黙ってしまった。ワイヤレスマイクの業者が最後までねばっているが、わずか2万台のマイクのために1億1000万台の携帯端末を犠牲にすることは考えられない。
 作業部会では周波数オークションの導入も検討されたが、今回は見送られる見通しだ。しかし900MHz帯と合わせて130MHzの帯域をすべてオークションで割り当てると、1兆7000億円が国庫に入る。事業仕分けの2回分を上回る財源をみすみす見逃すのはもったいない。
 「オークションの落札額の高騰がユーザー負担の増加を引き起こす」という話がまだ出ているようだが、そんなことは起こりえない。オークションを実施した国としていない国を比べると、むしろ実施していない国のほうが料金が高い。これはオークションによって新規参入が起こり、競争が促進されるからだ。
 「免許料が事業者の経営の負担になる」というのは当たり前だ。電波は一種の国有財産なので、払い下げるときは競売にかけるのが会計法の原則である。「国有地を競売にかけたら不動産会社の経営の負担になるので、無料で払い下げよう」というのは違法である。「今までは無料だったので、これから有料にすると不公平だ」というのもナンセンスで、不公平だと思う業者は応札しなければいい。
 オークションを行なう最大の目的は国庫収入ではなく、競争促進である。今までの周波数割り当ては、ある帯域をドコモに割り当てたら次にあいた帯域はKDDIに、というように既存業者にたらい回しされていた。業者も電波をもらうために天下りを受け入れ、そのOBが官庁の後輩と密室で談合して割り当てを決めていた。
 これでは実績のない業者が電波の割り当てを受けることはできない。事実、携帯電話が日本で始まってから20年近く、その業者は電話会社に限られていた。2006年に初めてアウトサイダーのソフトバンクがボーダフォンを買収して参入してから、携帯が一挙に活気づいたことは、利用者が一番よく知っているだろう。
 今回は900MHz帯と合わせて130MHzの周波数があき、3~4社が新規参入できる。これによって外資を含めてまったく新しい業者の参入する余地があり、「ガラパゴス」といわれる日本の通信業界の電波開国が実現する。日本が長期停滞を脱却する道は、競争によって企業の新陳代謝を促進するしかない。今回の電波開放は、民主党政権の数少ない実績として歴史に残るだろう。



ブログ帝国『Gawker』のメディア新戦略
 米Gawker Media社を開設したNick Denton氏は、ブログ・パブリッシャーとしては最もアグレッシブで成功した人物のひとりだ。
 Gawker Media社は、『Gizmodo』、『Gawker』、『IO9』、『Lifehacker』[『Kotaku』]といった、先端的な人気ブログメディアの連合体だ。
 同氏は、オンライン・メディアで成功するための法則をよく理解している。そして、安い運営費、短時間で良い記事を書くライター、効率の高い技術と広告売上げといった共通のビジネスモデルが大きな効果を発揮するグループを作り上げてきた。
 Gawkerの記事はすべて、ページビュー数や、その記事によってGawkerに集まった新しい訪問者数が公開されている。さらにGawker Media社のマンハッタンにある本社には大画面が設置されていて、各ライターのトラフィックの合計が、目立つように表示されている――この数字がライターのボーナスに影響するのだ。
 Denton氏は最近、『Lifehacker』に「Gawkerがブログを超えて前進する理由」という記事を書き、これまでの総括とこれからの展望をまとめた。おそらくは、協力しあえる編集者やライター、出版社等へ向けて自社の信頼性を高めたいという考えからのことであり、さらにおそらくは、競合他社にはこれらのアドバイスを生かす力量が無いと考えてのことだろう。
以下、その記事から要点を紹介しよう。
1. ニュースはトラフィックを押し上げる。そしてさらに重要なのは、リピーターになってくれるような、新たな読者/視聴者を呼び込むことだ。「積極的にニュースを利用することは、風刺的な文章を掲載するブログに勝る」とDenton氏は言う。(なお、Gizmodoは『Wired』誌の編集者Joe Brown氏を雇い、特集記事や長期に及ぶ調査記事の指導を担当させた。かつてWired.comとWired誌に記事を書いていたBrian Gardner氏もGizmodoに移籍した。)
2. ヒット記事は毎日数本しかないため、その隙間を埋めるための「アグリゲーション」が重要だ。この体制に必要なことは、まず、2種類の編集スタッフを擁すること。具体的には、「編集者/キュレーター」と、「記者/実際の製作者/スクープを追う人」の2種類のスタッフだ。2つ目は、中央の目玉記事に注目が集まるようにしつつ、サイドバーには「ブログの流れ」を新しい順に掲示していくことだ。
3. コンテンツの多様性は重要だ。読者層が拡大し、より多様になっていけばさらに重要になる。
4. 現代の読者にとって、写真、動画、強力な視覚的プレゼンテーションは重要だ。動画は短いもので良い。
5. バナー広告のスペースでは動画広告も売ることができる。
6. Gawkerでは、記事や広告キャンペーンに時間帯がある。つまり、テレビネットワークのようにプログラムされており、新聞や雑誌とは異なる。
7.  Gawkerは良質のブランド広告を目指している。これは米Hearst社や、Wired.comを所有する米Conde Nast社などの雑誌社、そしてテレビネットワークが取って来た戦略だ。スポンサーシップと時間帯別の広告は、「品目は多いが価格は低い」というウェブ広告の低迷状態から脱却するための鍵となる。
 Denton氏の次の目標は、ブログ、雑誌のジャーナリズム、テレビの各側面を融合した、さらに収益性の高い新しいメディアを見出すことだ。
 そしてその軸になるのはニュースだ。われわれのWired.comでの経験もこれを裏付ける。報道は読者を呼び込むのだ。そして、特ダネやスクープは重要だが、全てを先に報道する必要があるわけではない。遅れた場合は、思慮深い論評や、物事の包括的な見方を可能にする追加の視点を提供することができる。
 主流派メディアは警戒するだろうが、読者やライターやパブリッシャーにとっては、Denton氏の新しい方針は喜ぶべきことだろう。ニュースは「戻って来た」のだ――毎朝玄関に届けられていた形ではないにせよ。

[Gizmodoは、紛失物だったiPhone試作品を購入していち早く報道し、編集者宅に捜査が入る騒動(日本語版記事)を引き起こしたが、記事の閲覧数はこれまで1300万以上に上る]



JPモルガン証券、「インターネットSNSセクター 初期の輝かしい時代の終焉」と題するレポートを発行
 JPモルガン証券は、11月25日付けで、「インターネットSNSセクター 初期の輝かしい時代の終焉-ディー・エヌ・エー、グリー、ミクシィ」と題するレポートを発行しました。56ページにもわたる大作です。
 同証券は、過去2年間、日本国内では、携帯ソーシャルゲームが急速に普及し、高成長を遂げてきたが、製品サイクル「初期の栄光時代」でのヒット作品は、単に需給バランスの不均衡によるものだった可能性があると指摘。市場では、多数の企業がひしめき合い、ヒット作をめぐる激しい競争が繰り広げられているうえ、ゲーム開発コストや販促費も増しており、利益率の低下が予想されるとしています。SNSへのユーザー参加率の伸びも期待できず、他のコンテンツ事業と同じく、今後は利益率が低下していく製品サイクルをたどるとみているようです。
 また、国内SNS各社の優先課題になっている海外進出についても、悲観的な見方です。スマートフォンは、ソーシャルゲームの新たな配信チャネルであり、ビジネスチャンスとなりうるものの、海外市場にはすでに多くの企業が参入しているため、厳しい競争が懸念される、とのこと。海外のSNSコミュニティの大半は、現実のソーシャルグラフを対象にしているため、コミュニティ基盤を構築するには時間と手間がかかり、乗り換えコストも高く、バーチャルコミュニティへの参加は、日本ほど多くはならない可能性がある。よって、ユーザーの課金額も限られたものとなり、大きな収益は期待できず、海外市場での成長には限界がある、とみているようです。



ネット流行語大賞2010、金賞は「そんな装備で大丈夫か?」
 ネット流行語大賞実行委員会は2日、ブログやTwitter、SNS、掲示板など、2010年にネット上で多用された「ネット流行語大賞2010」のトップ10を、産経新聞Web面などで発表した。金賞は「そんな装備で大丈夫か?」、銀賞は「流出(sengoku38)」、銅賞「~イカ? ~ゲソ」が選ばれた。
 金賞の「そんな装備でも大丈夫か?」は、来春発売予定のゲームソフト「エルシャダイ」のプロモーション動画から人気となったキャラクターのセリフ。銀賞の「流出(sengoku38)」は、中国漁船衝突の映像がYouTubeに流出した件と、その際に用いられたアカウントから。銅賞の「~イカ? ~ゲソ」は、現在テレビアニメも放送中の漫画「侵略!イカ娘」のキャラクターのセリフから。
 以下トップ10は、4位が「本田△」、5位が「\どや/」、6位が「~とかマジ勘弁www」、7位が「ルーピー」、8位が「岡ちゃん、ごめんね」、9位が「イイネ!(いいね!)」、10位が「胸熱(何か胸が熱くなるな)」となった。



Apple、メガネ不要の3D技術の特許を取得
 Appleが、複数の人間が同時に裸眼で3D映像を見られる投影システムの特許を取得した。「3次元ディスプレイシステム」(米特許番号7,843,449)と題されたこの特許は、「視聴者の自由な動きをじゃましない、非常に効率的で安価な裸眼立体視ディスプレイ」を実現するという。現在の裸眼立体視ディスプレイでよく使われている視差バリア方式では、視聴者がディスプレイを正面から見なければならないが、Appleの特許はこの制約を取り払うという。センサーで視聴者の動きを追跡し、投影の角度を調整することで、ディスプレイの正面でじっとしていなくても3D映像を見られるようにする。
「48時間以内にゲームを1本作る」イベントの狙い
 「48時間以内にお題に合わせてゲームを1本作れ」――。こんなイベントが、国際ゲーム開発者協会(IGDA)の主催で2011年1月末に開催される。今回が3回目。日本からも東京工科大学が中心となり、国の支援を受けて参加の準備を進めている。この「Global Game Jam(GGJ)」というイベントにはどんな狙いがあるのか。
 来年1月28~30日に開催されるGGJは、3日間のうち48時間を使って何らかのゲームを1本完成させるという世界同時開催イベントだ。出場条件は特になく、インターネットを利用して世界から自由に参加することができる。今年1月に開催されたGGJには、世界139地域から4000人以上が参加し、900以上のゲームが開発された。完成したゲームはイベント終了後にGGJのサイトにアップロードされ、お互いに成果を評価し合う。
プロの開発者も参加
 参加者は回を重ねるごとに増えており、ゲーム関係の講座を持つ大学のほか、海外の大手スタジオで働くプロのゲーム開発者も数多く出場している。それはこのイベントが、ゲーム開発の世界に近年浸透し始めた「ラピッドプロトタイピング」という新しい考え方を実践する格好の場になっているためだ。
 48時間という短い制限時間で、1本のゲームを作り上げるのは容易ではない。開発者のスキルを測ったうえで、作ることができるゲームの企画と仕様を決め、それなりに遊べるゲームにしなければならない。
 そのために、「アジャイルソフトウエア開発手法」と呼ばれる方法を使う。これは、計画から要件定義、設計、実装(コーディング)、テストまでの一連のソフト開発の流れを1週間から1カ月程度の短期間で行う方法だ。その開発結果をすぐに評価して改善するプロセスを繰り返すことで短期間にソフトの質を高めることができる。
 また、アイデアの質を検証するのも容易になり、あまりよくないアイデアであれば積極的に捨てて、別のアイデアを同じような短期間で開発して試すことができる。欧米圏のゲーム開発では、この5年あまりの間に小さな独立系企業と大規模プロジェクトの両方で一気に普及しつつある。
 GGJは、この手法に48時間という極端な時間制限を付けることで、開発者の技能をギリギリまで引き出そうとしている。プロにとっては、絶好の腕試しの機会というわけである。
ラピッドプロトタイピングを実践教育
 このイベントを目標にした実験的な教育プログラムが日本で進んでいる。東京工科大学を中心とした「ゲーム産業における実践的OJT/OFF―JT体感型教育プログラム」というプロジェクトで、文部科学省が今年度予算で公募した「産学連携による実践型人材育成事業 専門人材の基盤的教育推進プログラム」という助成事業に選ばれた。
 このプロジェクトは産業界と大学などの高等教育機関が連携してゲーム産業に通用する人材を育成することを目的としており、最終目標を来年1月のGGJ参加に置いて、ラピッドプロトタイピングの実践教育を行っている。
 9月から始まった授業では、参加した約30人の学生が5~7人程度のチーム5つに分かれて、開発に取り組む。各チームは個々のメンバーの作業時間を48時間以内に収めるという前提で時間配分の計画表をまとめ、1カ月かけて共同で1本のゲームを開発する。これを3回繰り返して、GGJの本番に挑むことになる。
 日本でゲームのコースを持つ大学や専門学校は、卒業制作となるゲームを1年がかりで開発して企業にアピールするというパターンが一般的だ。講義でラピッドプロトタイピングを中心に据えるのは日本で初めてだろう。
1回目の発表結果は?
 その1回目の発表が、11月25日に行われた。お題は「Fight、Flight、Float」で、そのうち1つのテーマを入れなければならない。
 発表した5チームは、何とかプログラムとして動くものをそれぞれ開発した。ただ、あるものはゲームとして完成しておらず、あるものは完成度の高さの片鱗が見えるというようにバラエティーに富む結果になった。
 「人力飛行」というゲームは、アナログコントローラーをぐるぐる回すといったトリッキーな操作で、ビルの間を飛ぶグライダーを上昇させたり左右に移動させたりしてゴールを目指すゲームだ。「鳥人間コンテスト」の自転車漕ぎで飛ぶグライダーをイメージしたという。
 このチームの予想製作時間は10時間だったが、40時間かけても完全には仕上がらなかった。本来は、ビルのほかに海と山の3面を予定していたが、1面を作るのがやっとで、スコアの表示機能などいくつかの要素が抜け落ちた。三次元空間を表示するためのライブラリプログラムを自分たちで製作しようとして時間がかかりすぎたのが失敗の理由だった。
 もっとも完成度が高いと思われた「ささおぶね」というゲームは、運河の水路の仕組みをパズルゲーム風にしたものだ。水門で水の高低差をうまく使い、笹舟をゴールへと導いていく。全部で50ステージを用意するなど、パズルゲームとしての幅も広い。その半面、32時間という予想時間はまったく守れず、60時間以上かかった。時間制限という点では、やはり失敗である。
 「FlyingFish」は、二次元のシンプルなゲームだ。操作も簡単で、強制的に右スクロールしていくステージ内で、マウスをクリックするとトビウオが上昇し、離すと落ちる。他の魚や船などの障害物に衝突しないようにステージを進むにつれて、スクロールの速度がどんどん上がっていく。
 このチームは、計画した32時間で確実に完成させることを最優先し、時間目標は達成できたという。しかし、同じようなコンセプトのゲームはたくさんあり、新規性やゲームの面白さという意味で、修正した方がよいと思われる点もいくつか感じられた。
 開発チームの一人、大学院生のチャン・ネケスさんは、「最初の仕様を決めるまでにかなり時間がかかり、実装の余裕がなくなった」という。また、計画では、1日何時間を使うという形で予定を立てたが、「実際はまとまった時間が取りにくく細切れになってしまい、それも作業を進めるうえで障害になった」と述べていた。
「あえて失敗してほしいと思っていた」
 発表を見て印象に残ったのは、どのチームも数々の「失敗」を経験し、反省点を抱えたという点だ。プロジェクトをまとめている東京工科大学メディア学部専任講師の三上浩司氏は、「今回は意図的にあまり助言をせず、あえて失敗してほしいと思っていた」と語る。
 東京大学名誉教授の畑村洋太郎氏は「失敗学のすすめ」(講談社)で、「教育現場で真に求められているのは、正しい知識の伝達もさることながら、失敗を怖れずに伝えるべき知識を体感・実感させることであり、本当の意味で身について使える知識は、そうした体感・実感なしにはマスターできない」と書いている。
 ラピッドプロトタイピングを使えば、この畑村氏の考えに近い状態をゲーム開発のトレーニングに意図的に導入できる。実践と小さな失敗の積み重ねが成長の糧になるだろう。学生にとっては大変な授業だが、GGJが終了するころには手応えを感じられるのではないか。



日産、九州を主力工場に 国内再編に着手
コスト削減でアジアに対抗
 日産自動車は九州工場(福岡県苅田町)を主力拠点にすることを柱とした国内生産の再編に着手する。中大型車の輸出拠点の九州で3年以内に小型車の組み立てを始め、国内生産の過半を集中。アジア製部品の調達拡大などで製造原価も3割下げ、年100万台の国内生産を維持する。ホンダも埼玉県の新工場を環境車の拠点にする方針。自動車大手は海外生産を拡大しつつ、国内でも生産体制の見直しで競争力を維持する。
 日産の主力拠点には九州のほか追浜工場(神奈川県横須賀市)と栃木工場(栃木県上三川町)がある。九州では多目的スポーツ車(SUV)「エクストレイル」などの中大型車、追浜では小型車、栃木では高級車を中心に生産。「1ドル=80円台前半の為替水準では国内生産は立ちゆかなくなる」(志賀俊之最高執行責任者=COO)とみて、アジアからの部品輸送コストが安い九州工場の生産比率を高める。
 同工場へはこのほど、主力ミニバン「セレナ」の生産を子会社の日産車体の湘南工場(神奈川県平塚市)から移管。さらに小型車の生産を追浜工場から段階的に移す方針で「ノート」などが候補に挙がっている。小型車の輸出も視野に入れる。
 九州工場では2012年度までに09年度比3割の原価低減を目指す。部品購買額は年間2500億円規模で、韓国や中国、タイなどアジア地域からの調達を増やし、海外比率を現在の2倍にあたる4割前後に高める。約3割を占める関東地域からの調達は縮小し、輸送コストを低減する。
 日産の九州拠点では日産本体の工場に加え、日産車体九州(福岡県苅田町)が今年1月に同じ敷地で工場を稼働させた。本社工場の09年度生産量は追浜と並び国内生産の4割程度。12年度には九州2工場合計で5割強に増やす。本社九州工場の分社も検討している。
 追浜工場は主に電気自動車、栃木工場は高級車の拠点として残す。日産の国内生産は今年度114万台を計画。タイで主力小型車「マーチ」の生産を始めたが、生産技術の向上や雇用維持のためには「100万台規模の国内生産を死守する必要がある」(志賀COO)という。
 1990年に1300万台超だった国内自動車生産はここ数年1000万台程度で推移。さらに減少が続けば、部品や素材などを含めた国内製造業の雇用吸収力は弱まる。ホンダも13年をめどに建設する埼玉県寄居町の新工場をハイブリッド車の拠点とする一方、生産車種を絞りこむなどの国内の再編を実施する。



【産経主張】中井氏の非礼発言 問われる民主党の皇室観
 先月末の議会開設120年記念式典で、民主党の中井洽(ひろし)衆院予算委員長が来賓の秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか」と発言していたことが分かった。皇室に対して極めて非礼である。
 天皇、皇后両陛下のご入場までの約5分間、秋篠宮ご夫妻は起立して待たれ、国会議員も立っていたときの出来事である。中井氏の発言は大声ではなかったが、周囲に響き渡ったという。
 中井氏は「早く座らないと誰も座れないよ、と言ったかもしれないが、秋篠宮さまに向けて言うはずがない。副議長らに言った」と釈明した。たとえそうであったにせよ、問題に変わりはない。
 式典は、明治23(1890)年の第1回帝国議会から120年を迎えたことを記念する厳粛な儀式だ。両陛下が来場されるまでは全員が起立し、威儀を正して待つのが礼儀である。
 秋篠宮ご夫妻への不満は、天皇、皇后両陛下への礼を失したものでもある。中井氏の発言の責任はそれだけ重大だ。
 自民党など野党は衆院に中井氏の懲罰動議を提出した。当然である。議院運営委員会の理事会では、中井氏が「お騒がせして大変申し訳ない」と陳謝したことも伝えられた。
 中井氏の発言は複数の議員が聞いている。西岡武夫参院議長も事実関係を調査する意向を示している。与野党とも、安易な妥協で済まさずに調査を続行すべきだ。
 民主党政権になってから、皇室に対する敬意を疑われるような言動が目立つ。
 昨年暮れ、習近平・中国国家副主席が来日した際、当時の鳩山由紀夫内閣は天皇に会見を求める中国側の要望を一方的に受け入れ、「1カ月前までに会見申請をしなければならない」とするルールを無視して、強引に天皇と習氏の特例会見を設定させた。
 しかも、当時の小沢一郎・党幹事長は「陛下にお伺いすれば(習氏との会見を)喜んでやってくださると思う」と述べ、天皇のご意向を勝手に忖度(そんたく)した。
 また、岡田克也現幹事長は外相だった昨年10月の閣僚懇談会で、国会開会式での天皇のお言葉に注文をつけた。
 民主党政権は、天皇の政治利用を慎むとともに、両陛下と皇族に敬意を払うべきだ。
ソフトバンク孫社長、SNSゲーム「今後スマートフォンで活躍」
 ソフトバンクの孫正義社長は1日、「交流サイト(SNS)向けゲームは人々がつながり、飽きることがない。現在パソコン向けで世界中に広まっているが、これからスマートフォンの世界で活躍するだろう」との見通しを示した。SNS向けゲーム世界最大手の米ジンガゲームネットワーク(カリフォルニア州)が東京都内で開いた記者会見で述べた。
 ソフトバンクは7月、ジンガが実施した第三者割当増資を引き受け、1億5000万米ドルを出資。日本に合弁会社も設立した。米ジンガとの提携について「通信回線を引くだけでなく(配信する)ソフトを充実させることが重要だった。(提携により)仏に魂が入った」と述べた。日本法人に関しては「将来、株式市場への上場を目指す」と語った。



SNSゲーム最大手ジンガ、国内向け第1弾を配信 ミクシィに
 交流サイト(SNS)向けゲーム世界最大手の米ジンガゲームネットワーク(カリフォルニア州)は東京都内で1日会見し、国内SNS向けゲーム第1弾の配信をミクシィの携帯版に同日から始めたと発表した。配信先やゲーム数を増やし、国内のネット利用者の2割を取り込む考え。
 国内向けに配信を始めたゲームは海外で配信している農場経営ゲーム「ファームビル」をもとに開発した。利用者が農場を経営する内容で、土地に農作物を植え、収穫すると仮想コインがもらえる。友人と協力して育成することもできる。
 日本法人ジンガジャパン(東京・渋谷)のロバート・ゴールドバーグ社長は会見で「SNSゲームはネットサービスで最も成長している分野。これから(ゲームを通じて)世界と日本をつなげていきたい」と語った。



ウィルコム、ソフトバンクの通信インフラ活用 運用コスト削減
 会社更生手続き中のPHS会社、ウィルコムは1日の新サービス発表会で、支援を受けるソフトバンクの通信インフラを活用して運用コストを削減する方針を示した。第3世代携帯電話(3G)基地局の鉄塔にPHS基地局を併設するほか、3GとPHSを共用できるアンテナへの切り替えも順次進めるという。
 宮内謙社長は「次元の違うコストダウン」と強調。同日発表した定額通話サービスに触れ、「お客様も安心して使え、ウィルコムもきちんと収益を確保できる」との見方を示した。



ウィルコム、定額通話サービスを開始 月980円の追加料金で
 会社更生手続き中のPHS会社、ウィルコムは1日、同社加入者同士だけでなく他社の携帯電話や固定電話への通話も定額で利用できるサービス「だれとでも定額」を3日から始めると発表した。毎月の基本料金に980円を追加すれば、1回10分以内の国内通話が月500回まで話し放題となる。
 宮内謙社長は発表会で「世の中の常識をひっくり返す革命的なプラン」と説明。新サービス開始とともにテレビコマーシャルを大量投下して「3カ月以内に加入者数を純増に持ち込み、過去の純減を一気に払拭していきたい」と強調した。



KDDI新社長、海外市場開拓「アジア中心にM&Aで」
 KDDI(9433)の田中孝司社長は1日の就任記者会見で、海外市場の開拓について「文化が似て地理的にも近いアジアを中心に、コンシューマー向けサービスに力を入れたい」との考えを示した。そのうえで「現地でプレゼンスがないので、有力なパートナーとのM&A(合併・買収)をベースに検討を進める」と述べた。
 国内でのスマートフォン(高機能携帯電話)戦略については「必ずや他社に追い付く。すごく時間がかかるとは思っていない」と強調。「中長期的にビジネスモデルに組み込みたい」として、米アップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」に似た製品を数年内に投入する方針を明らかにした。
 田中社長は同日付で専務から昇格した。今後の経営方針については「取り巻く環境が大きく変化しており、新たなビジネスモデルを作る必要がある。新しいKDDIを作っていきたい」と抱負を語った。



英ヴァージン、iPad専用雑誌で「動く表紙」
 【ニューヨーク=清水石珠実】英ヴァージン・グループは30日、米アップルの多機能携帯端末「iPad」専用の「電子雑誌」を創刊、販売を始めた。タイトルは「プロジェクト」で月額2.99ドル(約250円)。月刊誌だが、内容は随時更新される。常に新情報を更新して掲載できるため、広告媒体として企業などからの関心も高いとみられる。
 表紙には米国人俳優のジェフ・ブリッジス氏を起用。表紙画面に触ると、写真が動画に切り替わり、同氏が画面を横切るように歩く「動く表紙」に変化する。文字に特化した電子書籍に対し、静止画面と動画環境の組み合わせで「雑誌」としての特徴を出した。
 アップルのアプリ販売サイト「アップ・ストア」を通じて購入できる。米メディアによると、ルパート・マードック氏が率いるニューズ・コーポレーションも現在、iPad専用新聞の発行を準備中で、12月前半に正式発表する見通し。iPad専用の雑誌や新聞の創刊が続きそうだ。



全日空×楽天 ネットで海外旅行もラクラク手配
 全日本空輸と楽天グループの旅行代理店「楽天トラベル」は1日、インターネット上で航空券や宿泊施設の予約・購入ができるサービス「ANA楽パック」の提携事業を拡大し、国際線の取り扱いを開始した。全日空は国内最大級の総合旅行サイトを使って効率的に航空券の販売を行い、楽天トラベルは全日空の国際線ネットワークを活用し、商品の幅を広げるのが狙い。
 楽天グループは、日本航空とも提携し、今年9月から同様のサービスを始めている。
 全日空と楽天は、羽田空港の国際化に伴い、国内線と国際線の乗り継ぎが便利になったことをアピールし、地方都市からの海外旅行需要を取り込む。また、英語や中国語のサイトも開設し、増加傾向にある訪日外国人の利用も取り込む。



米モトローラ、来年1月に携帯部門分離し別会社に
 米通信機器大手モトローラは30日、携帯電話機器部門を分離し、来年1月4日に別会社の「モトローラ・モビリティ・ホールディングス」を設立すると発表した。
 モトローラ本体には業務用機器部門が残り、社名を「モトローラ・ソリューションズ」に変更する。株式を分割し、両社とも上場する。携帯電話部門の低迷で数年前から分離作業を進めてきた。



トヨタ、中国大手の第一汽車にHV技術提供を検討
 トヨタ自動車が、中国の自動車大手の第一汽車とハイブリッド車(HV)の技術提供で交渉していることが1日、分かった。2013年以降に第一汽車が市場投入するHVに、トヨタがHVシステムやモーター、電池などの基幹技術を提供する見通しだ。
 合意すれば、トヨタのHV技術供与は、日産自動車やマツダ、米フォード向けに続き4社目。トヨタは世界最大の自動車市場に成長した中国で、エコカー戦略の軸と見据えるHVの技術をアピールし、存在感を高めたい考えだ。
 第一汽車はトヨタの中国での合弁相手で、04年に中国でのHV普及などの協力関係に基本合意し、05年からは合弁工場で「プリウス」を生産している。だが、トヨタは中国展開で、独フォルクスワーゲンなどに比べて出遅れが目立つ。



mixi、「メアドで友人検索」の仕様変更 相手のページにアクセス可能に
 ミクシィは、SNS「mixi」でこのほど、メールアドレスからユーザーを検索する機能の仕様を変更し、検索相手のマイページにアクセスできるようにした。
 従来は、検索したメアドでmixiに登録しているユーザーがいればマイミク申請でき、いない場合は招待メールを送れる仕様だったが、新たに、相手のマイページへのリンクも表示。メアドを検索してマイページにアクセスし、プロフィールなどをチェックできるようになった。
 「メアドを伝えている親しい友人とつながるための機能」(ミクシィ広報担当者)で、メアドから検索されたくないユーザーは、プライバシー設定で「許可しない」を選ぶと、検索対象から外すことができる。
 この機能に対して、「メアドを知らせているがmixiでつながりたくない相手にもmixiのIDを知られ、プロフィールなどを見られると困る」といった声がネットであがっている。ミクシィの広報担当者は、「マイページの公開範囲は選べるため、ユーザー側でコントロールしてもらえれば」と話している。



Amebaなう、月間ユニークユーザー数が100万突破
 サイバーエージェントは12月1日、「Amabaなう」の11月のユニークユーザー数が100万を突破したことを明らかにした。昨年12月の公開から約11カ月で大台を達成した。
 絵文字や画像入りの140字までのつぶやきを投稿できるサービス。AmebaのIDで利用できる。
 Ameba ID発行数は、10月末時点で1166万件。



「BLOGOS」は月間1400万PVに ライブドアが語るブログメディアの可能性
 政治・経済の話題を取り上げるライブドアのブログメディア「BLOGOS」が昨年10月のオープンから1年経ち、月間ページビュー(PV)は1400万、月間ユニークユーザー(UU)は90万人となった。UUを雑誌の発行部数と置き換えて比較すると、「政治・経済誌に匹敵する影響力が出てきた」と、BLOGOSの大谷広太編集長は自負する。
 米国ではブログから出発した「Huffington Post」がアクセスを伸ばし、新聞社サイトを上回る規模に。年明けにはNew York Timesを追い抜くという予想も出ているという。日本でもブログメディアを通して、「世論形成のためのプラットフォームを整備し、ブロガーが活躍できる世界を目指す」と、大谷編集長は意気込む。
 ライブドアはBLOGOSのほかに、池田信夫さんが編集長の「アゴラ」や、湯川鶴章さんの「TechWave」など、20以上のブログメディアを運営している。「ブログは有名人の日常をのぞくものではない。メディアのインフラになりえるもの」と、同社の田端信太郎ブログメディア事業室長は語る。
 ブログメディアの特徴は、ブログシステムを使うことなどでコストを抑えられることという。加えて、ニッチジャンルに特化し、独自ドメインで高頻度に更新してネットでの存在感を高めることが「ブログメディアの勝ちパターンだ」と田端室長は話す。
 BLOGOSは、政治や経済に関するブログ記事を、livedoorニュース編集部が選び掲載している。日本では「日記という意識が強い」(大谷編集長)ブログを、BLOGOSを通じて議論のためのプラットフォームに育てたい考え。参加者は、片山さつきさんら政治家、池田信夫さんといった学者や専門家、小飼弾さんのようなアルファブロガーなど約250人にのぼる。
 論壇誌など従来のオピニオンメディアは、論者が大御所や中高年に偏り、議論がパターン化したり、建前の議論になりがちだったと大谷編集長は指摘する。BLOGOSは、肩書きや年齢、思想に関係なく、オピニオンを吸い上げているのが特徴で、「国会議員と10代のブロガーの意見が並ぶ面白さがある」と話す。
 メインの収益源は、サイトに掲載する広告。「立ち上げフェーズの1年」(大谷編集長)が終わり、次の1年で黒字化させるのが目標だ。メールマガジンなどを発行できる「livedoor ネットマガジン」を活用して電子書籍やメルマガを発行し、売り上げをブロガーに還元するなど、BLOGOS参加者のマネタイズも支援する。
 12月中旬には投資・金融の話題に特化した「BLOGOS finance」をオープン。BLOGOSとの合計で、来年10月に月間ページビュー1億、参加ブロガー500人を目指している。今後は、BLOGOS主催のイベント、Ustreamやニコニコ生放送番組の配信を増やすほか、スマートフォン向けアプリの機能も拡充する予定だ。
 発表会に出席した池田信夫さんはメディアの現状について語り、「今の新聞やテレビは10年も持たない」と断言。「失職したジャーナリストが飯を食うためのプラットフォームが出てくるだろう」と話し、BLOGOSがその役割を担うとした。
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