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アップルを悩ますビートルズの「次」
 米アップルが英国の人気ロックバンド、ビートルズの楽曲を初めてネット配信すると発表した。CDを含む音楽ソフトの販売ですでに世界最大手だった同社。音楽ビジネスでの圧勝を象徴する出来事といえる。ただ、スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)が自ら切り開いたデジタル娯楽の市場は音楽から動画、書籍へと広がる。この先の道のりはまだまだ長い。
音楽ビジネスでは頂点に立つが…
 米西海岸時間の16日朝7時(日本の17日深夜0時)。アップルのサイトにモノクロの写真でビートルズのメンバー4人が大写しになった。配信サービス「アイチューンズストア」が主力アルバム13作などの販売を始めた。アルバムは2000円が中心で、1曲単位で購入する場合は200円。一般の楽曲よりも高めの価格設定になっている。
 U2、マドンナと大物を攻略してきたジョブズ氏にとって、ロック界の最高峰に位置するビートルズの楽曲をアイチューンズで販売することは悲願だった。「ここまで来るのは長くて曲がりくねった道だったが、夢を実現しつつある」。ジョブズ氏は早速、ビートルズ後期の名曲になぞらえてコメントを出した。
 アップルの音楽ビジネスのスタートは携帯音楽プレーヤー「iPod」を発売した2001年にさかのぼる。「自分の音楽コレクションを全部ポケットに入れて持ち運ぶ」という斬新な発想でジョブズ氏が商品化を主導。03年に音楽配信を始めたことで普及に拍車がかかった。今年2月には楽曲販売数が累計100億曲を突破。ビートルズ獲得で名実ともに音楽ビジネスの頂点に立つ。
グーグル、アマゾンに遅れとる
 しかし、完ぺき主義者のジョブズ氏がデジタル娯楽の完全制覇を目指すなら、ゴールはまだ先だ。市場が急拡大しているネット経由の動画配信や書籍販売でも音楽級の成功を収める必要がある。だが、道のりは一段と長く、曲がりくねっているかもしれない。
 まず動画。アップルは05年にテレビ番組や音楽ビデオの配信に乗り出している。07年には薄型テレビに動画を映す装置「アップルTV」を発売するなど映画の配信にも本格参入したが、音楽のようには人気に火が付かず、なかなかビジネスモデルが定まらない。当初は1本いくらの売り切りだったが、その後、視聴時間を限った安価なレンタル方式を前面に打ち出したサービスに衣替え。さらに現行のアップルTVでは米シリコンバレーの新興企業ネットフリックスの動画配信にも対応させるなど、戦略は二転三転の印象が強い。
 この間、米グーグルは06年に買収を表明した動画共有サイト、ユーチューブを通じ動画の領域で急速に存在感を高めた。アップルも自社端末のユーチューブ対応を進める。
 電子書籍では米アマゾン・ドット・コムに先を越された。アマゾンのジェフ・ベゾスCEOが端末「キンドル」と書籍配信サービスを発表したのは07年。ジョブズ氏がスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の開発、販売に夢中になっていたころだ。アップルは今春に投入した多機能端末「iPad(アイパッド)」で巻き返しを狙うが、市場にはアマゾン以外にもソニー、グーグルなど強豪がひしめく。
圧倒的な強さが弱みに
 音楽ビジネスでの圧倒的な強さが動画、書籍の競争では弱みに転じるリスクもある。
 音楽でアップル独走を許し、完全に主導権を奪われたレコード業界の教訓から、映画などコンテンツ業界はアップルに大きく依存するような作品提供には慎重だ。
 実際、映画やテレビ番組の配信で、率先してアップルと共同歩調をとるのは米ウォルト・ディズニーくらい。同社はジョブズ氏が個人として筆頭株主のいわば身内だ。書籍でも出版社はアマゾンやアップルなどを競わせ、突出したモンスター企業が生まれるのを避けたいのが本音だろう。音楽で大勝した“ツケ”がアップルに回ってくる可能性がある。
 売上高、利益とも過去最高となった7―9月期のアップル決算。iPodと配信を合わせた音楽ビジネスの売上高は会社全体の13%。主力商品の座にあるのは今やiPhoneやiPadだ。iPodと音楽配信の組み合わせで高収益構造を築いたように、新端末の勢いを保ち続けるには、動画や書籍のソフト面の充実で魅力を常に底上げしていくことが条件となる。
 「グーグルのばらばらな戦略をきっと打ち負かす」「(携帯端末ブラックベリーを手掛けるカナダの)RIMはわれわれに追いつけない」――。10月半ば、珍しく決算発表の電話会見に出席したジョブズ氏はいつにも増して攻撃的だった。業績、株価とも好調だが、デジタル娯楽の完全制覇という野心的シナリオにてらせば、なお道半ば。ゆっくりビートルズの名曲に浸っている余裕はないという心境かもしれない。



「Xperia X12」のスペック、「PSP2」試作機の画像が流出?
 Xperia X10の後継モデル「X12(ANZU)」のスペックが流出したとして、ネットでうわさになっている。うわさによると、X12はX10より薄くて軽く、次期版Android「Gingerbread」ではなくAndroid 2.2 Froyoを搭載。4.3インチディスプレイ(854×480ピクセル)、800MHzのQUALCOMM MSM7230プロセッサ、1200万画素カメラ(720p HD動画が撮影可能)を備えるという。2011年の早い時期にリリースされると言われている。



PSP2試作機の画像(?)がネットに
 ゲーム情報サイトが、「PSP2開発キット」の写真と称するものを公開している。写真によると、PSP2開発キットはPSP goに似たスライド式筐体で、2つのアナログスティック、前面カメラ、背面トラックパッドを備える。ただし、これは古いキットで、新しいキットはスライド式ではなく、PSPに近いスタイルという。デベロッパー関係者は、この写真は本物だと認めたという。



NECカシオ、新スマートフォンは「クラウド」に注力
 NECカシオモバイルコミュニケーションズは18日、2010年下期にも発売するスマートフォン(高機能携帯電話)について、インターネット経由でソフトやサービスを利用する「クラウドサービス」を充実させる方針を明らかにした。携帯をサーバーに接続してソフトの利用履歴などのデータを収集。統合データは各ソフト提供者が共有できるようにし、端末利用者ごとに適したサービスを届けられるようにする。
 基本ソフト(OS)には米グーグルの「アンドロイド」を採用。端末の仕様では、薄型、耐久性、高性能カメラを前面に打ち出す。10年度下期に米通信大手ベライゾン・ワイヤレスに供給し、11年度上半期にはNTTドコモに供給する計画だ。



低価格で攻勢のAndroid 50ドルの「大衆価格」スマートフォンも
 50ドルを切るAndroidスマートフォンを発売する米Verizon Wirelessが発表したことで、競争はAppleが対抗できない方向へと激化している。クリント・ボールトン記者が指摘したように、価格を低く抑えることで、これまでiPhoneを買わなかったような人々にスマートフォンを届けられるだろう。だが、低価格Android携帯を投入するキャリアはVerizonだけではない。
 米T-Mobileは11月1日に、メーカー3社のAndroid端末4機種を発表した。うち2機種は米Motorola製で、価格は50ドルを下回る。そのうちの1つ「T-Mobile Comet」は2年契約を結べば、リベート適用後の価格が10ドル未満になる。
 Android携帯が10ドルで売られるようになると、全く新たな層のユーザーに市場が開かれる。これらは、スマートフォンは裕福な人にしか買えないほど高いと思っていて、スマートフォンの購入を考えたこともないかもしれない人々だ。
 だが、今やAndroidデバイスは大衆化を大きく進めている――スマートフォンを買いたい人が誰でも買えるようになり、Android Marketで提供されている多数の無料あるいは安価なアプリのほとんどを入手できるようになる。もちろん、データ通信プランが必要だが、T-MobileとVerizon Wirelessはこれらの低価格スマートフォンを購入する人のために、新たな低価格データプランを作り出している。中には、月額10ドルからのプランもある。
 これはまったく新しいスマートフォンの市場だ。今のところは、厳密に言えばAndroidの市場だ。この価格帯の携帯電話はたくさん出回っており、中にはスマートフォン的な機能を持ったものもあるが、これはスマートフォン市場に対するまったく新しいアプローチだ。
 これら低価格デバイスには最新版のAndroidは載っていないかもしれないし、おそらく高速プロセッサや大容量アプリケーションメモリはないだろうが、それでもほかのAndroidデバイスができることはたいていこなせる。
 これに対して、iPhoneは主に高い端末代と高い(その上もう無制限ではない)AT&Tのデータプランを払う余裕のあるエリートユーザーが対象だ。iPhoneのハードが新しい低価格Android端末より技術的に優れている――少なくとも、アンテナを除けば――ことに疑いの余地はないが、これら安価な端末は、iPhoneが決して手を伸ばさない多数の人々にリーチしている。
 これを世界的な影響という点で考えると、Androidにとって大成功になることはたやすく理解できる。米国の多くのスマートフォンユーザーにとっては価格は主な購入動機にはならないが、同国ほど裕福でない世界の地域では、大衆向けスマートフォンはビジネスの点でも知識へのアクセスという点でも大きな影響をもたらし得る。iPhoneとそのエリートユーザーはそれを知ることはないだろう。
 Verizon Wirelessは米国を広く押さえており、T-Mobileは世界に展開しているため、低価格Android携帯は単なる興味深いクリスマスプレゼント候補にとどまらない。このようなデバイスは、あらゆる場所でビジネスのやり方を変える可能性がある。
 携帯電話は既に、米国や西欧以外のところで、ビジネスに大きな影響を及ぼしている――漁師がその日捕まえた魚を市場に持ち込むときに価格を決められるようにしたり、徒歩での移動に頼っていた小規模企業にコミュニケーション手段を与えたりしている。真に安価なスマートフォンがこうしたビジネスをどう変えるかを想像してみてほしい。
 だからといって、iPhoneや高額な競合機種が企業にとって間違った選択肢だということではない。誰にとっても適切な選択肢というわけではない、ということだ。スマートフォンを使った情報やサービスへの新たなアクセスが広がれば、路線バスの到着時間などの日常的な情報から、必要な商品を扱っている業者の検索まで、多くの点で暮らしが変わるだろう。こうした機能は既にスマートフォン市場のほとんどで提供されているが、これまで多くの人がその市場から締め出されていた。それが変わるのだ。
 では、そうした事情がどういうふうに、Androidが今年iOSを追い抜いたこと、来年Nokiaを追い抜くであろうことの説明になるのだろうか? その答えは極めて明白だ。新しく、非常に大きな市場を一度開き、その結果需要を作り出せれば、多くのスマートフォンを売れる。
 世界市場では長らくNokiaがリードしてきた。それは主に、各国で安価な携帯電話を多数販売しているからだ。だが同社のスマートフォンは、特に安いわけではない。新しい低価格Android携帯は非常に安価で、これまで満たされていなかった、この種のデバイスへの巨大に違いない需要をきっと満たすだろう。Appleは、エリート向けの端末以外のものにたどり着かない限り、この分野ではチャンスはない。いつでも「つながる」ことのできる大きな世界がある。低価格Android携帯はそのつながるになる手段かもしれない。
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ゲーム大手がソーシャルゲーム市場で後手に回るジレンマ
 携帯電話向けを中心に急成長する「ソーシャルゲーム」市場で、日本の大手ゲーム開発会社が出遅れたのはなぜか。技術力は十分にあっても、ディー・エヌ・エー(DeNA)やグリー、ミクシィといった新興勢力に追いつけない。実は、こうした現象は初めてではない。
 2003年前後、韓国製のパソコン向けオンラインゲームが続々と日本に進出してきた。このときも、日本の大手ゲーム会社は有効な手立てを打てず、市場を韓国企業に押さえられてしまった。後から登場した新興企業が大企業を打ち倒すこのパターンは、経営学者のクレイトン・クリステンセンが唱えた「イノベーションのジレンマ」の典型である。
高度な技術とユーザーとのギャップ
 最近、ある大手ゲーム会社の開発者からこんな思いを聞いた。
 「ソーシャルゲームのようなものはゲームとは感じられず、開発したいとは思わない。家庭用ゲーム機市場が厳しい状態にあるのはわかるが、だからといって高度な技術を持つ社員をリストラするのは、会社の勝手すぎるのではないか」
 気持ちはわかるが、同意はできなかった。
 「プレイステーション3(PS3)」や「Xbox360」といった高性能な家庭用ゲーム機は、コアなゲーマー向けのニッチな市場に変わりつつある。一方、開発コストは数十億円単位に膨らみ、投資回収が容易でなくなっている。この需給ギャップを企業がリスクとして背負い続けるのは、もはや合理的といえなくなった。リストラを迫られる現場の開発者にとって、不条理に感じられるとしてもだ。
 大手ゲーム会社の開発者は、PS3やXbox360向けに開発したいという意識が強い。これらのハードウエアで最新の技術を試し、性能の限界を探ることは、開発者にとって喜びでもあるからだ。しかし、ユーザーがそうしたゲームにお金を払っても遊びたいと感じなくなってきたとしたら、どうだろうか。
新興勢力を「レベルが低い」と無視
 クリステンセンの理論では、優良企業はユーザーが製品に求めるニーズに対応して継続して改良を進めるが、その改良はしばしばユーザーニーズを超えて性能過剰になるという。
 家庭用ゲーム機もそうした傾向がある。ユーザーの求めに応じてグラフィックスや処理能力を向上させてきたが、PS3やXbox360の世代では、そのハード性能を十分楽しむ環境を整えるのに相当なコストがかかる。ゲーム機本体はもちろん、ハイビジョン画質のテレビや5.1チャンネルといったリッチな音響環境、さらにゲームソフト自体も新作は7000円前後する。高性能で強烈な没入感を味わえるのは確かだが、大ヒットに結びつかない。それは多くの一般ユーザーのニーズを超えてしまったせいだ。
 一方で、性能が低いハードウエアでも楽しめるゲームが登場し始めた。
 カラー液晶を搭載する日本型の携帯電話は、簡単なゲームであればおもしろさを十分に表現できる。性能は低いが低価格なハードウエアで成功する戦略は、任天堂の「ゲームボーイ」以来、「ニンテンドーDS」まで引き継がれているが、多くの日本型の携帯電話はそれよりもさらに制約が多い。にもかかわらず今提供されている携帯ゲームは「暇つぶし」としては十分な内容だ。
 こうしたゲームの存在を、既存の大手ゲーム会社の開発者、特に高性能志向の強い開発者は「ゲームとしてはレベルが低い」と無視しようとする。そこに大きな市場が出現していても、積極的に進出したいという動機は生まれない。むしろ、「ソーシャルゲームのようなものは一過性のブームに過ぎない」「もう少し市場の動向を見てから参入を検討すればよい」といった後回しの戦略を選ぶ。
 ところが、ソーシャルゲームは予想をはるかに超えるペースで、DeNAやグリーがそれぞれ2000万人以上のユーザーを抱えるまでに成長し、全く新しい市場を作ってしまった。そして、既存のゲーム会社が参入を検討するころには大きく差を付けられ、市場の急激な変化に追いつくことの難しさを実感させられることになる。
オンラインゲームで韓国に負けた理由
 パソコン用オンラインゲームのブームが起きた03年当時も同じだった。
 韓国製の大規模オンラインRPG「ラグナロクオンライン」(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)が02年にサービスを開始した当時、その技術水準は日本の大手ゲーム会社であれば十分に開発可能なものだった。しかし、オンラインでサービスを継続的に提供するビジネスモデルが家庭用ゲーム機のパッケージソフトとはまったく異なるうえ、韓国のゲーム会社が急速に技術力を高めていったことで、後から参入した多くの日本企業は失敗に終わった。
 この市場は現在も、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー11」といった一部を除けば、韓国製が主流である。8年あまりの間に、韓国のオンラインゲームはさらに進化し、特にサーバーを中心とした技術力では日本企業が追いつけないほどになっている。
 その差を生んだのは、オンラインゲーム一筋に取り組む新興企業と、家庭用ゲーム機を主力としつつオンラインゲーム市場に実験的に進出しようとした既存企業との立場の違いである。
 既存企業は新規事業部といった部署にチームを編成して参入するが、多くの場合、そこには中核的な人材は回されない。また、当初は収益もなかなか上がらず、既存事業に比べて弱い立場にならざるを得ない。結局、中途半端なままその分野で成功できる可能性はないと判断し、撤退を選ばざるを得ないことになる。
 ソーシャルゲームでも同じ現象が起ころうとしている。DeNAやグリー、ミクシィといった企業は新興勢力であり、今や最大の収益源としてソーシャルゲームに全エネルギーを注いでいる。ゲームのプラットフォームであるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を外部に開放するオープン化戦略を取り始めてから約1年で、家庭用ゲーム機市場にも大きく影響を与え始めた。
 既存の大手ゲーム会社も、初期のSNSプラットフォームであれば開発が可能だったはずだ。買収する選択肢もあり得たかもしれない。しかし、現実にはそうならなかった。
「2年前に参入できていれば……」
 ある大手ゲーム会社のディレクターは2年前、米大手SNS「Facebook(フェイスブック)」の重要性を認識し、「会社に企画を出した」という。しかし、この企画は社内稟議を通らないまま、調整に1年半以上を費やした。最近、ようやくゲームの公開にこぎ着けたが、フェイスブックのゲーム市場はいまや激戦区となっている。成功するかどうかは不透明で、「2年前に参入できていれば……」と、このディレクターは漏らす。
 高性能な製品市場にいる企業が、性能の劣る製品に自らを合わせていくのは難しい。ユーザーは低性能な製品を求めていないと考えがちなうえ、低価格であるため参入しても収益性が低いからだ。その結果、高い技術力を持ちながら、新市場への適応が遅れ衰退する。これがイノベーションのジレンマである。
ソーシャルゲームの技術レベルもいずれ向上
 だが、ソーシャルゲームも今のような単純な内容のままであり続けるはずがない。低性能で始まったゲームが技術水準を急速に高めて上位市場のゲームに追いつくことも、歴史の教えるところだからだ。
 ラグナロクオンラインの当時とは違い、現在の韓国からは最新の3Dグラフィックスを使う多様なゲームがたくさん登場している。それと同じことがソーシャルゲームの分野でも今後起きてくるだろう。例えば、携帯電話の主流が従来の日本型からスマートフォンに移行していくのに伴い、リッチで高性能なソーシャルゲームが急速に増えるといったかたちでだ。
 「ゲームとしてはレベルが低い」といわれる時期はすぐに終わる。ソーシャルゲームのブームを一過性の現象と過小評価するべきではなく、大手ゲーム会社は無理にでも市場に出て可能性を探るしかない。
 スクウェア・エニックスは11月2日、フェイスブック向けにRPG「Chocobo’s Crystal Tower」と「Knights of the Crystals」の配信を開始した。看板タイトルのファイナルファンタジーシリーズに登場するキャラクター「チョコボ」を使っていることからもわかるように、ブランド力や知的財産(IP)をつぎ込んで後発の不利を補い、新興企業にはない魅力で勝負しようとする姿勢がうかがえる。



NTTに光回線など開放促す 総務省報告案
 2015年までに光ブロードバンドを全世帯に普及させる政府の「光の道」構想で、総務省の作業部会は、NTTのアクセス回線部門の別会社化を当面見送る方針を固めた。NTT内にとどめたまま回線や設備の他社への開放を強く促す。こうした「社内分離」で15年までに競争が進まなければ、別会社化を含めた措置を改めて検討する。
 高速ブロードバンドの柱となる光回線は、NTT東日本と西日本が大部分を保有する。ソフトバンクなどは、NTTと通信各社が公平な条件で競争できないとしていた。
 このため、回線や中継網などの設備を対等な条件で他社に開放することをNTTに求める。光回線を小口で貸し出して他社に使いやすくしたり、回線部門の会計や人事、接続情報を他部門と厳密に分ける「ファイアウオール(業務隔壁)」を導入して、NTTの通信サービス部門が有利にならないようにするなどの案を提示した。
 各社が主張していた別会社化については、作業部会は「別会社化には法案成立時点から最低でも2年かかり、株主への影響やコストも大きい」と指摘。報告案には「NTTの経営形態の見直しは必要ではない」との表現を盛り込んだ。「別会社化すれば5年で黒字化する」というソフトバンクの主張は「不確実性が高い」として退けた。
 作業部会はこうした方針を盛り込んだ報告案を12月上旬に正式決定する。11年度の通常国会に関係法案を出す見通しだ。



放送と同時にネット配信 テレビ東京が実験
 テレビ東京は22日から、放送と同時に番組をインターネット配信する実験を始める。子供向けバラエティー番組を放送エリア外に配信し、番組の認知度向上につなげる。民放キー局では初の試み。30分番組「ピラメキーノ」で、平日午後6時半の放送と同時に同番組のホームページ上で無料視聴できる。配信期間は12月27日まで。ビデオ・オン・デマンド(VOD)でも番組を提供する。



ノジマ、六本木にペーパーレス携帯電話店 iPadなど活用
 中堅家電量販店のノジマは25日、東京・六本木に新型の携帯電話専門店を開業する。電子看板や、アップルの多機能情報端末「iPad」を活用、店内ポスターや価格表示などに紙を使わない「ペーパーレス店舗」とする。先進的なイメージを打ち出し、高機能化が進む携帯電話の情報発信拠点にする。
 既存の「でんわ館六本木店」を改装する。売り場面積は約100平方メートルで、店内に設置した約70台のiPadを来店客が自分で操作。携帯電話の各機種の仕様や価格を確かめられる。店内の壁には42~60インチの電子看板を取り付け、製品の広告などを表示する。
 ソフトバンクモバイルとKDDI(au)については専用端末から契約の申し込みができる。使用する紙は契約書の顧客控えなど一部に抑えた。手にとって操作できるスマートフォンの実機も豊富にそろえる。



紀伊国屋、紙と電子書籍の顧客管理を一元化
 紀伊国屋書店は紙の書籍と、12月にも販売を始める電子書籍の顧客情報管理を一元化する。買い物ポイントも共通化する。消費者の購入履歴を書籍の形態によらずに分析し、販促の効率を高める。
 紀伊国屋は店舗販売とネット通販の顧客を対象にしたポイント会員(約150万人)組織を運営している。電子書籍の販売に合わせ、電子書籍の購入に必要なIDを、店舗で使うポイントカードやネット通販のIDと共通化する。購入履歴や属性などの顧客情報をまとめてデータベース化し分析。消費者の好みにきめ細かく応じた新刊本の紹介などを目指す。
KDDIのAndroid「IS03」事前購入宣言ユーザー17万人突破 パケット値下げで加速
 KDDIがiPhone 4に匹敵する解像度のディスプレイや無料通話ソフト「Skype」を搭載したAndroidスマートフォン「IS03」の購入希望者向けに「事前購入宣言」を行うと予備バッテリーがもらえるキャンペーンを実施しているが、事前購入宣言を行ったユーザーが17万人を突破したことが明らかになった。
 先日事前購入宣言を行ったユーザー数が10万人を突破したことを伝えたが、11月26日の発売日を前にペースはさらに加速している。
 10月18日から11月4日までの18日間に事前登録したユーザーは10万人(1日あたり約5560人)で、11月5日から11月15日までの11日間に事前登録したユーザーは7万人(1日あたり約6360人)となるため、登録するペースは増加していることになる。
 なお、11月8日には従来よりも安価なパケット定額プラン「ISフラット」や、「IS03」本体を安価に購入できる「毎月割」が発表されており、事前登録者の増加に繋がっていると考えられるが、KDDI広報部に好調の理由について問い合わせたところ、以下のように回答した。
 各種広告宣伝を含むプロモーションやクチコミにより、お客さまにおける商品の認知および理解が高まったことは要因のひとつだと考えています。先日発表の料金はもちろん、対応するサービスも含めた総合力を評価いただけているようです。
 事前購入宣言したうちの何割が実際に購入するのかは分からないが、17万人という数はNTTドコモのAndroidスマートフォン「GALAXY S」の予約台数が5万台超であったことを考えても驚くほどの数。「Android au」というキャッチコピーで大々的に「IS03」を発売するKDDIにとっては追い風となりそうだ。



北米の携帯3キャリア、NFC利用の決済サービス「ISIS」構築へ
 米国の携帯電話事業者であるAT&T Mobility、T-Mobile USA、Verizon Wirelessの3社は16日、携帯電話をかざして決済できるサービス「ISIS」の提供に向けて、同名の合弁会社を設立すると発表した。今後18カ月以内のサービス化を目指す。
 「ISIS」は、携帯電話を使って、実店舗でショッピングできるようにする決済サービス。非接触IC技術「NFC(Near Field Communication)」を利用し、携帯電話をかざして決済する、というスタイルが想定されている。日本の“おサイフケータイ”でも実現している機能だが、日本ではソニーが開発した非接触IC「FeliCa」を用いているのに対し、「ISIS」が利用する「NFC」は、FeliCaやMIFARE(いわゆるTypeA、欧米・中国で普及)などと互換性を持つ上位規格となる。なお、NFCについては、日本国内でも実証実験が進められている。
 合弁会社のCEOには、GEキャピタル出身のMichael Abbott(マイケル・アボット)氏が就任する。同氏は「我々は、現金やクレジットカード、デビットカード、切符を持ち運ばなくて済むような“mobile wallet”(携帯電話の財布機能)の実現を計画している」とコメントしている。
 ISISでは、インフラ整備にあたり、米国の決済事業者であるDiscover Financial Servicesと協力するとのこと。Discover Financial Servicesの決済サービスは現在、米国700万カ所で利用できる。また、Barclaycardsが最初の発行者(イシュア)になる予定とのこと。
 合弁会社はニューヨークに拠点を置き、ISIの構築を目指す。あらゆる店舗、銀行、携帯電話事業者で利用できるとしている。



GoogleのChrome OS、2011年にずれ込みか
 Googleの「Chrome OS」の登場は、2011年にずれ込みそうだ。当初、同OSを搭載したPCは2010年中に発売される予定だったが、同社のエリック・シュミットCEOは今週のイベントで、同OSが「2~3カ月以内に登場する」と語った。今年が終わるまではあと1カ月半だ。
 同氏は、Chrome OSはオープンソースであり、どんなマシンにも載せられるとしつつも、同OSはNetbook向けだとしている。Androidはタッチインタフェースに適しており、Chrome OSはキーボード搭載機向けという。



DeNAが本社移転 相次ぐSNS企業の本社拡大
 ディー・エヌ・エー(DeNA)は11月17日、2012年4月に本社を移転すると発表した。現在の代々木から、渋谷駅前の「渋谷ヒカリエ」(渋谷駅東口「東急文化会館」跡地に12年春新設)に移転。「事業の拡大に伴う従業員の増加と、積極的な採用活動を推進するため」としている。
 国内大手SNSは人材採用を積極化しており、事業規模の拡大に伴って本社の移転も相次いでいる。今年7月にはグリーが本社を六本木ヒルズに移転。ミクシィ本社は来年4月、「住友不動産渋谷ファーストタワー」に移転する予定だ。



産経が読売に宣戦布告か、新聞大会で対立が表面化
 年に一度行われる「新聞大会」。新聞協会賞の授賞式などが行われる業界最大のイベントだ。大会のホスト役は各開催地の有力紙が務めるのが常だが、今年は大手紙が集う東京で開催。そこで10月15日に都内のホテルで開かれた大会では、日本新聞協会会長でもある読売新聞グループ本社の内山斉社長がホスト役を務めた。
 この年一度の晴れ舞台で業界首脳の話題をさらう“事件”があった。開催前の10月14日に全国の大手新聞社十数紙の社長を招いて内々に行われる内山社長主催の祝宴に対し、産経新聞社の住田良能社長だけ欠席の返事をしたのだ。
 前日の祝宴には、招かれた社長は何はさておき出席するのが慣例。なぜ欠席なのか。産経新聞の担当者は「住田個人の日程が合わなかっただけ。代理欠席は認められないのでやむをえず欠席の返事をした」と説明する。が、この説明は額面どおりには受け止められないようで、「産経から読売に対する宣戦布告」との臆測が走った。
 それも仕方がない。両社は紙面こそ保守的な論調で似通った点があるものの、経営面では真逆の立場にあり、対立する局面が多いからだ。
 財務面で強みを持つ読売新聞は現在、徹底して紙の新聞を重視する策を取っており、朝刊部数1000万部という部数維持に力を注いでいる。4月に定めた3カ年計画の重点6項目には、「新聞の価値を高める紙面作り」「宅配網の維持・強化」などを掲げ、デジタル戦略についての具体的な記述はない。
 一方、産経新聞の朝刊部数は2008年の220万部台から今では160万部まで減少。赤字体質脱却のため、無理な営業費を掛けた部数維持を取りやめたためだ。同時にデジタル事業を強化。米アップルの「アイフォーン」向けに破格のゼロ円で全新聞紙面を提供するなど、短期的な収益を度外視し、積極的にデジタル版の読者を獲得する動きを加速させている。
 「産経がデジタル版を安売りする動きを、読売は事あるごとに牽制している。アイパッド向けの産経新聞が月額1500円という“高値”になった背景には、読売からの圧力があったともいわれている」(業界関係者)。トップ同士の感情的なしこりは大きいようで、両社の対立はそう簡単に収束しそうにない。



電話帳、訪問詐欺に悪用 被害者の9割が掲載
NTTが注意喚起
 電話帳「ハローページ」に掲載された個人名や住所などの情報が犯罪に悪用される恐れがあるとして、NTT東日本などが注意を呼びかけている。電話帳をもとに電話をかけたり、家を訪ねたりして現金などをだまし取る事件が相次いで発生。携帯電話が普及し、市民の個人情報保護への意識が高まるなか、電話帳の存在も曲がり角を迎えている。
 「振り込め詐欺の犯行に電話帳が悪用されるケースがあります。掲載を希望されない場合は116へ」
 NTT東日本は10月、来年発行の電話帳で情報の修正締め切りが迫っていた北海道の一部、岩手県、福島県、東京都の多摩地区の約140万世帯に注意喚起のダイレクトメール(DM)を発送した。17都道県の電話回線利用者にあてた料金の請求書など約2千万通にも、同様の内容のチラシを同封した。
 同社には「私の情報は掲載されているのか」といった問い合わせが寄せられ、情報削除の申し込みも相次いでいるという。
 NTT西日本も6月に電話帳の悪用について注意を促すチラシを利用者に送付。今後、電話帳自体にも注意喚起の文章を載せる予定だ。
 両社がこうした緊急対策に乗り出した背景には、電話帳の情報を利用したとみられる詐欺事件の頻発がある。
 中国の拠点から日本の高齢者宅に国際電話をかけ、国内の仲間が高齢者宅を訪問して現金をだまし取ったとして、警視庁は8月、日本人の詐欺グループを摘発。捜査関係者によると、拠点からは電話帳のコピーが見つかり、グループの1人は「ハローページを見て順番に電話をかけた」と供述したという。
 警視庁は1月から8月末までに、被害者宅を訪問して現金やキャッシュカードを詐取する事件を451件把握。このうち約9割の被害者が電話帳に情報を掲載していた。同庁は電話帳が悪用されている可能性があるとみて、一人暮らしの高齢者に掲載をやめる方法を知らせるよう各署に通知した。
 携帯電話の普及や個人情報に関する意識の高まりを背景に、電話帳に情報を掲載する人は年々減少。2006年度に発行された電話帳(個人名編)の掲載件数は全国で約2290万件だったが、09年度は1964万件に落ちている。
 NTT東日本広報室は「犯罪に利用されていることが分かった以上、早急に対応したい」と強調。「直ちに発行をやめることは考えていないが、廃止した場合の影響について検討を始めた」としている。



ジョブズ氏の「聖戦」だった「iTunesでビートルズ」
 長く曲がりくねった道だったが、ビートルズがついにiTunes Storeにやってきた。
 伝説的ポップグループ、ビートルズのアルバム13作が、世界最大のデジタル音楽販売サイトからダウンロードできるようになったと、Appleは11月16日に明らかにした。
 「Abbey Road」などの人気アルバムの販売は、今四半期のデジタル音楽販売に弾みをつけるだろう。もしかしたら、長年ビートルズと契約している英レコード会社EMI Groupを、3月に債務不履行に陥りかねない危機から救うかもしれないと情報筋は話している。
 EMIは、iTunesとビートルズの契約は2011年まで続く独占契約だとしているが、2011年のいつ契約が満了するのかは明らかにしなかった。
 「ビートルズにしてみれば、ついにデジタル世代へとやってきたわけだが、長らく延び延びになっていたため、宣伝されていたほどの重大事とは到底言えない」とマリガン氏は言う。
 この契約が発表された現在、EMIのオーナーである投資会社Terra Firmaは厳しい状態にある。同社は今月、EMI買収に際して、Citigroupに欺かれ、高値を払わされたとして起こした訴訟で敗訴した。
 Terra FirmaはEMIを40億ポンド(64億ドル)で買収したが、EMIはライバルの仏Vivendi傘下のUniversal Music、ソニー傘下のSony Music Entertainment、米Warner Music Groupに負けている。
 EMIは現在、難しい状況にある。来年初めに十分な利益を出せなければ、融資を受ける際に課された負債比率に関する財務制限条項を守れないかもしれない。
 ビートルズのiTunes Storeでの配信は、EMIの業績に短期的に大きな影響を与えるだろうと、事情筋は言う。
 昨年、EMIがビートルズのリマスター版アルバムCDをリリースしたときには、「数千万ポンド」の利益をもたらしたという。
 事情筋は、iTunes Storeでのビートルズ作品販売が同じような影響をもたらせば、EMIは3月末に制限条項違反になるのを避けられると語る。だがそのような影響は短期的でしかなく、長期的な負債の問題を解決するものではないとも指摘している。
 Terra Firmaは債務契約を満たす手段として、EMIの資産売却も含めた選択肢を検討しているとみられる。
2つの「Apple」、iTunesとビートルズ
 米Appleとビートルズの因縁は深い。ビートルズの管理会社である英Apple Corpsが商標権の侵害を主張し、米Apple Computerに対して最初の訴訟を起こしたのは1978年。3年後に和解に至るが、この時の条件は「米Appleが音楽事業を行わないこと」だった。
 米Appleの社名は、命名した創業者のスティーブ・ジョブズCEOがビートルズファンだからという説もある(ジョブズ自身は明らかにしていない)。だが米Appleと英Appleは、法廷で戦いを繰り返してきた。米Appleが自社製品にMIDI機能などを搭載したのを問題視し、英Appleが「和解条件に違反している」として訴訟を起こしたこともある。
 当然、米Appleが2001年に発売したiPodや、iTunes Music Store(当時)による音楽配信を英Appleが許すはずもない。2003年、英Appleは米Appleに対して英国で訴訟を起こした。
 この訴訟は2007年2月、両社による和解の発表で終結する。「Apple」という名称は米Appleの商標となり、スティーブ・ジョブズCEOは「当社はビートルズを愛しており、彼らの商標に関して対立する関係にあるということはいたたまれないものだった。この件について、前向きで将来についてもいさかいを起こすことのない解決の仕方ができてすばらしい気分だ」とコメントした。
 英Appleも「我々にとって未来は非常にエキサイティングなものになる。Apple Inc.の成功を望んでおり、ずっと平和的な協力関係を継続していきたい」と述べた。こうしたコメントから、ビートルズ楽曲の配信も始まるのでは──と期待した向きは多い。
 ポール・マッカートニーのソロ作品は05年1月には配信がスタートしており、和解成立後の07年6月には、ポールが出演するテレビCMを米Appleが放映している。ジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターのソロ作品も順次iTunesで配信が始まっており、「ビートル配信が始まる」とのうわさは、iTunesをめぐる季節の風物詩のようなものだった。
 今度こそ──と盛り上がったのが昨年の9月。米Appleのイベントに合わせ、オノ・ヨーコが配信が始まると英メディアに語ったとされるが、結局、この時はなし。それから1年が過ぎ、初代iPodが発売されてからちょうど9年になる11月17日(日本時間)、ビートルズがiTunesにやってきた。
 米AppleはiTunesでのビートルズの配信開始を「忘れられない一日になる」(Tomorrow is just another day)と予告した。それはビートルズを深く愛しながら、ビートルズの会社と戦いを繰り返してきたスティーブ・ジョブズCEOの、素直な喜びなのだろう。



米アップル、ビートルズのアルバム13枚を配信
 【シリコンバレー=岡田信行】米アップルは米西部時間16日朝(日本時間17日未明)、インターネット経由で音楽や映画などを配信している「iTunesストア」で、英人気バンド「ザ・ビートルズ」の楽曲の販売を始めた。オリジナルのアルバム13枚に加え、「ザ・ビートルズ・ボックスセット」(2万3000円)など合わせて17枚を配信。1曲200円の単品販売も始めた。
 「すべてを変えたバンドがiTunesにやって来た」と表示されたアイチューンズのサイトでは、テレビCMや1964年の米ワシントン・コロシアムでのライブ映像なども視聴できる。
 これまでビートルズの楽曲は、メンバーのソロの曲を除けばネットで配信されることが無かった。世界最大級の音楽配信サービスであるアイチューンズに登場したことで、コンテンツ配信におけるアップルの影響力を一層強める形となった。



マイクロソフト日本、韓国NHNと交流型ゲームサイト
 マイクロソフト日本法人(MS)はサイトを通じてユーザー同士が交流する、交流型ゲームサイト事業に乗り出す。韓国ポータルサイト最大手NHNの日本法人(東京・品川)と提携。MSのポータルサイト「MSN」に外部のゲーム会社がゲームを配信できるようにする。両社の会員基盤を活用、先行するヤフーやディー・エヌ・エー(DeNA)を追い上げる。
 来年1月にもMSN上にゲーム専用サイト「MSNゲーム」を開設する。NHNはサイトの運営やゲームの開発を手掛ける。パズル、カード、アクションなど初心者でも楽しめるゲームを提供する。
 サイト上の友人と交流しながら楽しめるゲームを中心に提供する。基本利用は無料だが、ゲームを有利に進めるためのアイテムを有料として収益にする。サービス開始時で外部企業を含め100本のゲーム提供を目指す。アジアなど海外でも両社でゲームサイトを運営することを検討する。
 交流型ゲームは、携帯版でDeNAやグリーが先行。パソコン版ではヤフーとDeNAが共同でゲームサイトを運営している。グリー、DeNAは2000万人規模の会員を抱えている。MSNの利用者数は4000万人、ハンゲームの登録ID数は3600万人に達しており、両社の会員を新サイトに誘導する。



ソフトバンク系、新卒採用説明会のネット配信支援
 転職支援サイトを運営するソフトバンク・ヒューマンキャピタル(東京・港)は、企業の新卒採用説明会をネットで配信するサービスを12月から始める。時間や場所の制約を受けずに学生が視聴できるため、地方や海外に在住の学生にも広く参加を呼びかけられることが特徴。初年度に約200社の配信を見込む。
 配信には米ユーストリームの動画共有サイトを使う。ソフトバンク・ヒューマンキャピタルの専用スタジオで説明会を開き、ライブ配信する。利用料は50万円から。学生は配信中にミニブログ「ツイッター」などで企業に質問でき、サイト上で採用選考に応募可能。
 企業は各地で複数の説明会を開く費用を削減できるほか、配信用の撮影機材なども用意せずに済む。学生は時間を有効に活用できる。説明会参加にかかる交通費や宿泊費など経済的な負担を抑えられる効果もある。




スク・エニ、ソーシャルゲームのプロデューサーを募集中
 スクウェア・エニックスが、ソーシャルゲームやブラウザゲームのプロデューサーを自社の求人ページで募集している。
 仕事内容は、新サービスの立案、既存サービスの運営、開発会社との調整など。オンラインゲームやソーシャルゲーム、Webサービスを「深く利用した経験」がある人が対象で、Webサービスやモバイルゲーム開発のマネジメント経験などがあると望ましいとしている。勤務地は本社オフィスがある東京都新宿。正社員と契約社員を募っている。
 同社はGREEやFacebookで「チョコボとクリスタルの塔」を、Yahoo!JAPANで「戦国IXA」を提供するなど、ソーシャル/ブラウザゲームの展開を加速している。



新星堂、CD試聴機にiPhone
 音楽CD販売の新星堂は店頭の試聴機を米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」に切り替える。17日に大阪市内の店舗に設置し、2012年2月までに全国の約170店すべてに導入する。
 アイフォーンの試聴機8台をまず「新星堂天王寺ミオ店」に導入する。1台に新作のアルバムやシングルなど10タイトル程度を収録し、来店客が自由に操作を楽しむことができるようにする。
 試聴機の切り替えと合わせて、アイフォーンを中心に携帯電話の販売も始める。アイフォーンを試聴機に活用するのは珍しいという。
 MM総研(東京・港)によると、スマートフォン契約数は10年度末に携帯電話の総契約数の6%になる見通し。
 アイフォーンで音楽を楽しむ体験を店頭で促すことにより、CDと携帯電話の販売促進につなげる。



王子紙・日本紙、11年3月期の販売見通し下げ 需要低迷で
 王子製紙、日本製紙グループ本社の製紙大手2社が、業績予想の前提となる紙の販売数量見通しを引き下げた。販売価格を含め需要低迷が2011年3月期に2社合計で286億円の減益要因になる見通し。景況感の悪化で広告やカタログ向けの販売が苦戦しているためだ。
 王子紙は今期、期初時点では国内の紙の販売数量を前期比ほぼ横ばいとみていたが、10年4~9月期決算で4%減に引き下げた。日本紙も1.5%増から0.4%減に変更した。需要低迷が王子紙では今期に148億円、日本紙では138億円の減益要因になる。
 日本製紙連合会の統計によると、10年4~9月期の国内の紙の出荷量は前年同期比0.1%減。金融危機後に落ち込み、回復が遅れている。
 王子紙はコスト削減を進め、期初に発表した通期の営業利益見通し(前期比5%減の700億円)を据え置いた。一方、日本紙は燃料コスト削減の設備投資などが遅れた影響もあり、営業利益見通しを3%減の420億円から19%減の350億円に引き下げた。


法人税5%下げ「恒久3%、暫定2%」案浮上
 菅首相が2011年度税制改正で意欲を示している法人税率の5%引き下げについて、減税分のうち2%前後を暫定減税とする構想が浮上していることが、16日明らかになった。財源が確保できる分だけを恒久減税として財政の悪化に配慮する一方、全体では5%の減税を当面実現するのが狙いだ。
 財務省は、法人税の実効税率40・69%のうち国税分(27・89%)を5%引き下げた場合、国の税収が最大2・1兆円減ると見積もっている。5%引き下げのうち3%分に必要な財源は、最大1・3兆円程度になる計算だ。
 残りの2%前後は、暫定減税として3年程度の時限措置とする案が出ている。実現した場合、政府は暫定減税が経済成長に与える効果を見極めたうえで、時限措置を継続するかどうかを判断する。



【産経主張】補正衆院通過 「八方塞がり」打破に動け

 総額5兆円規模の経済対策を盛り込んだ補正予算案は衆院を通過したが、菅直人政権の行き詰まりは目を覆うばかりである。内政外交の懸案に対し、菅首相が先送りの手法をとっていることが「八方塞(ふさ)がり」を招いているといえる。
 自民党は15日、仙谷由人官房長官と馬淵澄夫国土交通相に対する不信任案を提出した。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件やビデオ流出問題への政府対応が問題であり、責任は重大だと指摘した。公明、共産、みんな、たちあがれ日本が同調した。
 与党が否決したものの、このことが持つ意味は重い。野党が多数の参院で同様の問責決議案が出されれば、可決の可能性があるからだ。内閣の要である仙谷氏への問責が可決されれば国会は空転し、政権は危うくなりかねない。
 各種世論調査で内閣支持率が危険水域といわれる3割を切ってきた。首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)終了後、「私が議長を務めた首脳会議が成功裏に終了した」と述べたが、どれだけの国民がうなずいただろうか。
 この2カ月余り、領海侵犯した中国人船長を釈放し、海上保安庁の巡視船に体当たりした中国漁船のビデオの公開を拒み続けた。日中首脳会談を行うことを最優先した判断だろうが、尖閣諸島に関する日本の主権が危うい状況であることは何も変わっていない。
 米軍普天間飛行場移設についても、首相は月末の沖縄県知事選後に沖縄を訪問する意向を示しているが、日米合意に基づく辺野古移設案を実現する努力はほとんどみせていない。
 オバマ米大統領とは、来春の首相訪米時に日米安保体制強化のために共同声明を発表することを約束したが、問題を先送りしているだけでは展望は開けない。
 加えて、政治とカネの問題をめぐる小沢一郎元代表の国会招致にも応じようとしない。補正予算や財政再建、消費税増税をめぐる野党との政策協議が進展しないのも無理はない。補正への賛成を唱えていた公明党は反対に回った。
 内外ともに危機を抱える日本のかじ取りを民主党が担えない状況は、もはやこれ以上放置できない段階に入ったといえる。
 首相がこの行き詰まりをどう打開するか。問題を放置する限り、現政権継続の是非を国民に問い直すことが必要だろう。
パナソニックもスマートフォン、来年前半に投入 「アンドロイド」搭載
 パナソニックモバイルコミュニケーションズは16日、2011年前半にスマートフォンを国内発売する方針を発表した。米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末で、12年前半には海外販売も始める。本格普及を見据えて、出遅れたスマートフォン市場で巻き返しを狙う。
 脇治社長は同日の新製品説明会で「スマートフォン増加の流れはもっと遅く来ると思ったが、今は動きが加速しており、いかに早くシフトするかがポイント」と強調。「パナソニックグループの総力を生かして、デジタルカメラや液晶テレビなどのAV機器の特長を融合した製品にする」と述べた。
 白物家電と連携させて、日常生活をサポートする道具としても活用できるようにする。
 スマートフォン市場では米アップルの「iPhone(アイフォーン)」や英ソニー・エリクソンの「エクスペリア」、韓国サムスン電子の「ギャラクシー」などが先行している。



パナソニックモバイル取締役「12年に過半数をスマートフォンに」
 パナソニックモバイルコミュニケーションズは16日、2012年をメドに携帯電話端末の全製品に占めるスマートフォン(高機能携帯電話)の比率を半数以上にする方針を明らかにした。
 石井圭介取締役は「2013年には携帯電話の国内市場の過半数がスマートフォンになるという前提で検討しており、できれば1年前倒しでそういうラインアップにしたい」と述べた。国内販売を始める来年には、数種類を投入する方針だ。
 同社では白物家電と連携させて、日常生活をサポートする道具としても活用できるようにする。



グーグルの携帯向け新OS、電子マネー対応に
決済サービスなど活用、CEO「数週間以内に」
 米IT大手グーグルのエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)は15日、携帯電話向けの基本ソフト(OS)の最新版を近く発表することを明らかにした。非接触ICチップの搭載を前提としたOSで、日本の「おサイフケータイ」に搭載している技術「フェリカ」と似た国際規格「NFC」に対応している。
 携帯電話を使った決済では日本が世界に先行してきた。韓国や台湾の通信機器メーカーがグーグルの新OS対応の端末を投入すれば、携帯決済の普及に弾みがつく一方で、メーカー間の競争が激しくなりそうだ。
 シュミット氏はサンフランシスコ市内で開かれたIT系イベントの対談に登場。OS「アンドロイド」の最新版「ジンジャーブレッド(開発コード)」搭載の新型機とみられる高機能携帯電話(スマートフォン)を手にしながら、「数週間以内に出す」ことを明らかにした。決済機能に加え、街頭のポスターや情報端末と通信することで位置情報サービスなどと連携した新ビジネスの可能性が広がるという。
 NFCはソニーと欧州電機大手フィリップス(現NXPセミコンダクター)が共同開発した規格。ソニーが開発し、日本で普及した「フェリカ」とも一定の互換性があり、日本の電機・通信機器メーカーも対応を進めている。
 今回、シュミットCEOが手にした新型機は韓国サムスン電子製に酷似しているとの報道もあり、日本が世界に先行してきた携帯電話を使った決済でも国際的競争が激しくなるのは必至。日本勢はサービス展開などアプリケーションの面で欧米勢と、機器の開発・製造では韓国や台湾企業と競争を強いられそうだ。



米フェイスブック、会員以外と電子メール可能に
新たな情報交換サービス開始
 【シリコンバレー=奥平和行】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックは15日、電子メールや携帯電話の簡易メール(SMS)などの機能を組み合わせた新たな情報交換サービスを始めると発表した。フェイスブックの会員同士が情報交換に使う「メッセージ」のサービスと電子メールなどを一体化、会員以外とも情報をやり取りできるようにして利便性を高める。
 新たなサービスは段階的に利用できる会員を増やす予定で、数カ月以内に世界に5億人以上いるフェイスブックの会員が利用可能となる。フェイスブックの独自サービスであるメッセージとチャットに加え、電子メールや簡易メールを一体化。様々な手段でやり取りした情報を1つの画面で確認できる。
 新サービスではフェイスブックが実質的に電子メールの機能を取り込む格好になり、会員に「@facebook.com」で終わるメールアドレスも付与する。このアドレスを利用する際、参考情報を知人などに送るカーボンコピー(cc)の機能が使えないといった制限があるが、米マイクロソフトの「ホットメール」やグーグルの「Gメール」などと競合する形になる。
 フェイスブックは「誰と誰が友人であるか」に関する人脈情報を保有しており、この情報を利用した電子メールなどの情報の振り分けサービスも提供する。商品の勧誘など迷惑メールにより必要な情報にたどり着くための手間がかかるケースが増えているが、「友人」や「友人の友人」からのメールを選別することでこうした手間を軽減する。
 15日に米サンフランシスコで記者会見したマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は「電子メールはスピードが遅く、かしこまりすぎている」と述べた。一方、電子メールにも一定の役割があることを認め、簡易メールや電子メールなどを統合した新たなサービスが情報交換の主流になるとの見方を示した。
 ザッカーバーグCEOは米国で「フェイスブックが電子メールサービスに参入」との事前報道が過熱していたことを受け、会見では「新サービスは電子メールそのものではない」と強調した。ただ、会員数で世界一のSNSが電子メールの要素も持つ新サービスを始めることで、既存の電子メールサービスなどとの競争が激しくなるのは確実だ。
 インターネット検索最大手のグーグルも電子メールなどのサービスを提供しており、利用者が急拡大しているフェイスブックに対して神経をとがらせている。グーグルは今月上旬、フェイスブックへの情報提供を中止する方針を表明。情報の入手や友人との交流にフェイスブックを使うネット利用者が増えると、検索サービスで“ネットの入り口”を押さえたグーグルの地位が揺らぎかねない情勢だ。



Microsoftの「Kinect」、発売から10日で100万台販売
 米Microsoftは11月15日、Xbox 360用モーションコントローラー「Kinect」が発売から10日で100万台売れたと発表した。
 同社は11月4日に米国で、10日に欧州でKinectを発売した。販売台数は世界で100万台を超え、年内に500万台売れる見通しという。
 同製品は、カメラとセンサーでプレイヤーの動きをとらえ、それをゲームの中で再現する。身振り手振りで簡単にゲームをプレイできることから、カジュアルゲーマーやファミリー層を取り込めるとMicrosoftは期待している。
 Kinectは単体では149.99ドル、Xbox 360とのセット販売では299.99|399.99ドル。対応ゲームは現在17タイトル。アジアでは18日、日本では20日に発売予定だ。
 Kinectに先駆けて発売されたソニーのモーションコントローラー「PlayStation Move」は、米国で発売から1カ月で100万台出荷された。



3DCGでソーシャルゲームを DeNAなど3社、環境構築で協業
 ディー・エヌ・エー(DeNA)、エイチアイ、インタラクティブブレインズの3社は11月15日、3DCGによるソーシャルゲームなどを低コストに実現する環境の構築で協業すると発表した。DeNAは2社の株式を取得、協力体制を強化する。
 Webで3D映像を表示し、PCやスマートフォンなどマルチデバイス環境に1つのソースで対応できる環境を、2011年にFlashベース、12年にHTML5ベースで構築を目指す。また3Dを活用したによるソーシャルゲームを低コストに開発できる環境や、高品位なアバターを制作できる環境も構築していく。
 「モバゲータウン」を運営するDeNA、携帯端末向け3Dグラフィックスプラットフォームを手がけてきたエイチアイ、モバゲーに3Dアバター技術が採用された実績を持つインタラクティブブレインズのノウハウを融合。3Dのアーキテクチャから3Dソーシャルゲームエンジンの開発、ミドルウェアへの組み込み、ユーザーへのサービス提供まで一気通貫で提供できる体制を構築する。


「iTunesからの特別な発表」はビートルズの楽曲販売か
 Appleが11月16日(米国時間)にiTunesに関して大型発表を行うと明らかにしたことで、Webストリーミングサービスから、待望のビートルズ楽曲販売までさまざまな憶測に火がついている。
 Wall Street Journal(WSJ)は15日、Appleがついにビートルズの楽曲をiTunesで販売すると報じた。ビートルズのレコード会社EMI Groupにコメントを求めたが回答はなかった。
 Appleは15日、自社サイトのトップページ全体を使って米東部時間16日午前10時の発表を予告したが、その内容についてのヒントはほとんどない。
 「明日、いつもと同じ一日が、忘れられない一日になります」と同社のサイトには記されている。
 この告知を受けて、アナリストやブロガーの間では、何が発表されるかをめぐって議論が巻き起こっている。AppleがiTunesの「クラウド」――つまりWebベース――バージョンを立ち上げるといううわさは数カ月前からあった。このようなサービスでは、ユーザーはさまざまなデバイスにネット経由でコンテンツをストリーミングできる。
 Appleの広報担当者はコメントを控えている。同社はたいてい、新しい製品やサービスの大型発表を行うときにメディアイベントを開くが、16日のiTunesの発表はオンラインで実施される。そのことも謎を深めている。
 ビートルズ――おそらく間違いなく、いつの時代も最も有名なバンド――は、iTunes Storeで楽曲を販売していない最も著名なミュージシャンだ。同バンドとAppleの契約のうわさは何年も前からあるが、Appleはついに契約にこぎ着けたのかもしれない。
 iTunes Storeは2003年の立ち上げ以来、音楽小売りを再定義するのに貢献してきた。同ストアは1200万を超える楽曲をそろえ、これまでに100億曲以上がダウンロードされている。Appleは映画、テレビ番組の販売とレンタルにも手を広げている。
クラウドはまだ?
 アナリストは、iTunesのストリーミングバージョンはいずれ登場するが、Appleがそれに必要な契約をレーベルと結んだかどうかは不明だとしている。同社は長年、レーベルと何度も衝突してきた。
 「iTunes.comについてはいろいろ憶測があった。クラウドに関しては、まだ準備が整ったという確信はない。クラウドはむしろパートナーシップ、コンテンツに関する提携が中心で、何か発表できるのは提携してからだ」とKaufman Brosのアナリスト、シャウ・ウー氏は指摘する。
 クラウドサービスは、現在のiTunesサービスから路線を変えることになる。ダウンロードした音楽をコンピュータに保存するのではなく、Appleのサーバにコンテンツを置くため、理論的にはネット対応端末からコンテンツにアクセスして再生できるようになる。
 AppleがWebベースのiTunesに進んでいることを示唆するヒントはたくさんある。同社は2009年12月に、ストリーミング音楽サービス「Lala」を買収した。
 さらに同社は、ノースカロライナ州に大規模データセンターを構築するのに10億ドルを投じており、このデータセンターを年内に使い始めるとみられている。
 Apple株はNASDAQ市場で0.3%安の307.04ドルで引けた。
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