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E3開幕間近、今年の目玉は「3Dゲーム」と「モーションコントローラー」
来週のゲーム業界展示会E3では、低迷する600億ドル産業の活性化を目指す世界の大手ゲーム機メーカー各社が、新世代のプレイヤーを引き込むための未来的なガジェットを発表する。
Microsoftはロサンゼルスで開催の同カンファレンスで、コントローラー不要のシステム「Project Natal」の正式名称と発売日を発表する見込みだ。ソニーはモーションセンサーコントローラー「Playstation Move」を披露し、任天堂は3D携帯ゲーム機を初めてお披露目する。
「今年のE3はここ数年で最大のハードウェアショウだ」とWedbush Securitiesのアナリスト、マイケル・パッチャー氏は語る。「ゲーム機メーカー3社が同時にハードを発表したことはなかった。革命的だ」
この新製品ラッシュは、ビデオゲーム業界――100億ドル規模の米映画興行収入よりはるかに大きい――が今まさに求めているものだ。米ゲーム業界――ハード、ソフト、周辺機器を合わせて――は、年初から4月にかけての売上高が47億ドルと、前年から10%以上減少している(NPD調べ)。
アナリストは、Microsoftと任天堂の発表は話題になると確信している。前者は自由な動きでゲームを操作するプラットフォームを、後者は専用メガネの要らない3Dゲーム機を発表する。
E3の皮切りとなるのが、Microsoftが長い間温めてきたNatalだ。6月13日に有名人を招いた派手なデモが行われるのはほぼ間違いない。
Microsoft――最近「時価総額世界一のIT企業」の座をAppleに奪われた――は昨年のE3でNatalを発表した。今年は、その正式名称や対応ゲームのラインアップ、価格に注目が集まるだろう。
E3までは、同社はこれらの情報を明かさないだろう。アナリストの予想価格は50~200ドルと幅広い。Natalは3つのカメラを備え、年末商戦に向けて発売される。
「ハード売り上げはソフトの売り上げを増やす最高の刺激剤だ」とMKM Partnersのアナリスト、エリック・ハンドラー氏は語る。「ハードの勢いを高められるものなら何でも歓迎する。今年に入ってからソフトの売り上げが振るわないので、何かが必要だ」
カジュアルゲーマー狙うNatal
ハンズフリーでゲームができ、音声コマンドでゲーム機を操作するNatalは、ハードコアゲーマーというよりも、Natalを知らないかもしれないカジュアルゲーマーや新しいユーザー層に訴求するよう設計されているとアナリストは言う。
「Microsoftが直面するジレンマは、ヘビーゲーマーにはそれほど役に立たないNatalを、各家庭で主にゲーム機を使っているゲーマーに買ってもらうことだ。彼の母親やガールフレンドはNatalを使いたいと思うだろうが、Microsoftがうまく宣伝しなければ、彼女らはNatalのことを知らないままだろう」(パッチャー氏)
非ゲーマー層の取り込みが、Xboxをリビングルームの娯楽の中心にするためのMicrosoftの取り組みのカギになる。
「Natalを家庭に送り込んで、コアゲーマー以外の人に使ってもらえれば、もっと多くの人に映画や音楽、ほかのゲームを売れるようになる」とパッチャー氏は言う。
ゲームソフトメーカーUbisoftのイブ・ギルモCEOは、ジェスチャー技術は複雑なアドベンチャーゲームやシューティング、スポーツゲームを好むコアな男性プレイヤー以外にも訴求すると語る。
「コアゲームをプレイできなかった人もたくさんいる。これまではインタフェースが複雑過ぎた」と同氏は電話取材に応えて語った。「ジェスチャーツールはまず簡単なゲームに導入され、ハイエンドゲームに広がるだろう。人々にこの業界に入ってきてもらうにはいいやり方だ」
Microsoftは既に、オンラインサービスXbox LIVEでNetflixの映画とZuneストアの音楽・動画を配信している。E3ではHuluのテレビ番組も同サービスに追加されるとうわさされているが、Microsoftはその件についてコメントを控えた。
Xbox 360は発売から5年がたっており、販売台数は4000万台以上、Xbox LIVEの有料サービス会員は2300万人に上る。最善のシナリオでは、NatalはXbox 360の寿命を4~5年延ばし、販売台数を6000万~7000万台に拡大する可能性があるとパッチャー氏は語る。
通常、発売から5年目までにハードの需要は最高潮に達するが、ソフトの売り上げはユーザー基盤によってけん引される。
ソニーは、任天堂は
ソニーもPlayStation Moveという形で、独自のモーションセンサー技術を宣伝するだろう。
このデバイスは、カラフルなボールが付いたテレビのリモコンのような形で、3月に発表された。今年の秋に100ドルを切る価格で発売される。
アナリストは、Moveはむしろ熟練したゲーマー向けだが、ソニーはプレイステーション 3(PS3)を持っている3400万人のユーザーすべての関心を引こうとするだろうと語る。
「ソニーはWiiがやったことを取り入れて、次のレベルに引き上げて、モーション技術をコアゲーマー向けのゲーム、FPS(ファーストパーソンシューティング)ゲーム、アクションゲームに取り込もうとしている」とElectronic Entertainment Design and Researchのアナリスト、ジェシー・ディビンチ氏は語る。
ライバルの任天堂は、携帯ゲーム機でこれまでで最大の発表をするかもしれない。「3DS」と呼ばれる3Dゲーム機だ。
3DSはメガネなしで3D効果を表示できる。このデバイスはまだ披露されていない。
「携帯ゲーム機に3D技術が載るのは初めてだ」とディビンチ氏は言う。「どんなふうに見えるのだろうか? 見たことがないので理解が難しい」
3Dテレビの価格の高さから、3Dゲームはまだ受け入れられていないが、任天堂が300ドルを切るゲーム機で3Dのトレンドに弾みをつけるかもしれないと同氏は語る。携帯ゲーム機のファンがAppleのiPhoneやGoogleのAndroidへ流れるのを遅らせることもできるかもしれない。
「今はAppleがかなり伸びている」とハンドラー氏。「(3DSは)任天堂に再び生命を吹き込む興味深い方法となる可能性がある」
ホンダ、二輪部品の輸入拡大 中小型車7~8割に
ホンダは二輪車の国内工場で輸入部品の使用比率を大幅に高める。排気量125cc前後までの中小型車を対象に、今後数年で7~8割を新興国などからの調達に切り替える。中大型車にも順次広げる計画だ。同社の国内二輪車事業は赤字が続いているが、安い輸入部品を増やしコスト構造を抜本的に転換。工場稼働率が現在の4割前後でも、利益を出せる体制を目指す。
部品の調達体制を見直すのは国内唯一の二輪車工場である熊本製作所(熊本県大津町)。国内市場向けや欧米への輸出用の二輪車を手掛け、生産能力は年50万台。現在は使用する部品の9割超を国内で調達している。
今後はホンダの二輪車工場があるタイなどに進出している日系部品メーカーや現地企業からの輸入を増やす。まず主力の「スーパーカブ」(排気量110cc)で5%だった輸入部品の使用比率を60%程度に拡大した。
一方で熊本製作所で生産する国内向けモデルを2003年の58車種から45車種に削減。開発費を抑えて生産性も引き上げる。一時670人いた期間従業員はゼロにした。
熊本製作所の10年3月期の生産台数は前の期比4割減の約18万台で、生産能力のほぼ4割にまで落ち込んでいる。一連のコスト削減策により、二輪事業本部長の大山龍寛常務は「この生産水準でも収支トントンにできる」とし、12年3月期には黒字転換する見通しを示した。
ホンダは生産効率の向上を狙い、08年に国内の二輪車生産拠点を熊本製作所に集約した。ただ金融危機の影響で先進国の二輪車販売が急減。先進国の赤字を新興国の利益で補う事業構造からの脱却が、大きな課題になっていた。ホンダは四輪車でも新興国からの部品輸入拡大などを柱とする調達・生産改革を推進している。
携帯出荷1000万台目指す 富士通・東芝事業統合へ
富士通と東芝が携帯電話事業の統合で最終調整している。実現すると国内市場で第2位、海外も含めた総出荷は年700万台強とみられる。1日にはNEC、カシオ計算機、日立製作所の携帯会社が発足した。相次ぐ再編の背景には事業環境の変化がある。世界の大手と戦えなければ攻め込まれかねないが、巻き返しの余地もわずかながら見えてきた。各社は世界と戦う目安「出荷1000万台」を目指す。
1日に発足したNECカシオモバイルコミュニケーションズの山崎耕司社長は「2012年度に出荷1200万台を目指す」と宣言した。現在の総出荷年720万台から6割増やす計画を疑問視する声もある。
「端末開発のコスト競争力の重要性は増すばかりだ」(野村総合研究所の小林慎和上級コンサルタント)。山崎社長の宣言は、世界に挑戦するには最低でも年1000万台規模が必要という危機感の表れでもある。
年間出荷約11億台の世界市場はフィンランドのノキア(約4億5千万台)、韓国のサムスン電子(同2億台)、LG電子(同1億台)の3社が約7割を占める。世界の約3%にすぎない日本市場には約10社がひしめく。1000万台超えは首位のシャープだけだ。
日本勢の再編が遅れていたのは、右肩上がりの国内市場でNTTドコモなどの通信会社丸抱えの端末開発が機能してきたためだ。端末を通信会社が全量を買い取り、開発を支援する仕組みの下、高機能端末を送り出してきた。携帯端末各社は「ワンセグ」や「おサイフケータイ」といった日本独自の機能付加に注力。世界から孤立した「ガラパゴス」と言われた。
この環境に変化を起こした一例が米アップルの「iPhone(アイフォーン)」。メーカーがコンテンツ課金するモデルの登場は通信会社主導の端末開発の限界を示した。逆にメーカーが魅力的な製品を作れば世界で戦える証明ともなった。それには再編で開発基盤を統合、コスト競争力と開発力に磨きをかける必要がある。
国内では光回線並みの高速通信が可能な「LTE」と呼ばれる次世代携帯電話サービスが年内に始まる。LTEで事実上、世界の携帯電話の規格が統一され、国内メーカーが海外の通信会社や消費者に端末を提供する自由度が高まる。
総務省は携帯電話端末を一つの通信会社でしか使えないようにする「SIMロック」を11年以降解除する方針。消費者が端末と通信サービスを別々に選べるようになれば、メーカーは独自色を発揮できる。
端末の魅力自体が事業の成否を決める新しい時代はメーカーにとってチャンス。だが、残された時間は少ない。
USEN再建へ負債圧縮 インテリジェンス売却
USENはインテリジェンスを売却して約1000億円の有利子負債を圧縮する。インテリジェンスはUSENの連結売上高の3割を占め、宇野康秀社長が創業メンバーの一人として立ち上げたグループの中核会社。だが、人材市場の低迷で経営不振に陥り、有線放送との関連性も薄いため売却を決めた。
USENは有線放送の草分けで、1990年代からは有線の同軸ケーブル網を生かしたインターネット接続や動画配信に力を入れてきた。しかし、NTTなどが同様のサービスを強化する中で劣勢に立たされ、負債は一時2000億円以上に膨らんだ。
昨年からは負債を圧縮して経営を再建するため、資産売却を加速。無料動画サービス「ギャオ」をヤフーに売却し、カラオケやネット接続などの事業も相次ぎ売り渡した。インテリジェンスの売却で負債は約700億円まで減るが、結局、創業事業である有線放送だけが事実上残る格好になる。
有線放送は市場拡大こそ望めないものの飲食店などから安定した収入が見込める。その収入を軸に今後は有料の動画配信サービスを強化していく方針だが、先行きは不透明だ。
インテリジェンスはUSENグループから離脱。資本力のある米大手買収ファンドの傘下に入り事業の再生を目指す。
iPad向け、本の「格安」電子化業者が出現
米アップルの情報端末「iPad(アイパッド)」が人気を集める中、書籍を安く電子化し、iPadなどで読めるようにする業者が現れた。
個人が私的にコピーする以外の複製は著作権法で禁じられており、日本文芸家協会は、著作者が出版社に委託した複製権の侵害にあたるとして業者への抗議を検討している。
東京のある業者は4月、本を裁断して1ページごとにスキャナーで読み取り、PDFと呼ばれる電子文書形式に変換するサービスを始めた。本の送料は自己負担だが、1冊分のデータを100円でホームページからダウンロードできるサービスが評判を呼び、注文が殺到。スキャナーの台数などを増やしたが、注文から納品まで3か月待ちという。
業者は「個人が複製するのは合法。個人の依頼を受けて代行しているだけで、著作権法違反ではない」と主張する。都内の別の業者も5月末に営業を始め、2日間で200人以上の申し込みがあったという。
一方、日本文芸家協会の三田誠広・副理事長は「営利目的の業者が利益を得るのは、たとえ私的複製でも複製権の侵害」と主張する。
著作権問題に詳しい福井健策弁護士は「私的複製は個人が自ら行うのが原則。代行は基本的に認められず、私的複製と言うのは難しい」と話している。
日本の「地デジ」フィリピンも採用 アジア初
総務省は11日、東南アジアのフィリピン共和国が地上デジタルテレビ放送で日本方式を採用することが決まったと発表した。アジアで日本の地デジを採用するのは同国が初めてとなる。
同省によると、フィリピン共和国電気通信委員会が同日、地デジの日本方式を採用する規則に署名した。
フィリピン側は地デジ方式を一時は欧州方式を導入する方向で検討していたが、電波干渉に強い「ワンセグ」といった移動端末向け放送などに対応する日本方式を最終的に選んだ。同国での地デジの放送開始時期などは未定という。
日本側は同国に対し、技術移転や人材育成での支援協力を進める考えだ。
今回のフィリピンの決定で、海外で地デジの日本方式を採用する国は9カ国目。これまではブラジルやペルーなど中南米8カ国で日本方式の採用が決まっていた。
伊主要紙が1面白紙 報道規制法案に抗議
イタリアのベルルスコーニ政権による報道規制法案が10日に上院を通過したことに抗議して、11日付の左派系主要紙レプブリカが1面をほぼ白紙としたほか、主要紙が一斉に批判記事を掲載した。記者組合が近くストを計画するなど政権とメディア側の対立激化は必至だ。
レプブリカ紙は「法案は市民の知る権利を否定する」との声明を中央に載せたほかは1面を白紙に。中立系のコリエレ・デラ・セラ紙、スタンパ紙なども批判した。
法案は司法当局による盗聴捜査を制限、盗聴内容を報じた記者らに刑罰を科す内容で、近く下院も通過する見通し。
盗聴やそれに基づく報道はベルルスコーニ政権の汚職追及の有力な武器となっていただけに、メディア側は「追及封じ込めが目的」と主張している。
国会図書館蔵書電子化 紀伊国屋など48万冊受注
大日本印刷、紀伊国屋書店、コダックなどが国会図書館から蔵書の電子化業務を受注した。戦前から1968年までの書籍や雑誌など48万冊分が対象で、受注額は合計約46億円。蔵書を刊行時期などで8つに分け、競争入札で担当する会社が選ばれた。各社は今回受注した業務を通じて古書の電子化ノウハウを蓄積し、大学などの歴史的資料や専門書を電子保存する業務の受託に生かす。
各社が受注したのは紙の書籍のページを読み取って画像化し、書名や著者、目次といった検索用のデータを整備する業務。国会図書館がマイクロフィルムで保管している書籍も同様の手順で電子化する。
システム開発の日商エレクトロニクス、帳票の読み取りシステムを製造しているムサシなども業務を受注。1社あたりの受注額はムサシの10億円が最高だった。
電子化した蔵書は国会図書館内の情報端末で検索したり閲覧したりできる。著作権が切れた書籍の画像は、図書館のホームページで無料で公開。国会図書館は書籍の画像データを地方図書館に貸し出すことも検討している。
国会図書館は昨年末から大規模な蔵書の電子化に着手。これまでに40万冊程度の電子化を終えている。今回の発注分で、計画していた1968年までの蔵書90万冊の電子保存をすべて完了。127億円の予算を確保していたが、当初見通しより落札金額が低く約40億円が余る見通し。残った予算で68年以降の刊行物の電子化も進める。
海外では米グーグルが大学図書館などの協力で蔵書700万冊の電子化を済ませ、著作権が切れたものをネットで公開する「ブック検索」サービスを提供中。欧州連合(EU)加盟国の国立図書館なども、共同で書籍や公的文書など1000万点を電子化し、順次公開する計画だ。
国会図書館は電子化した書籍を出版社や著者の許諾を前提に幅広く活用したい考え。小学館や講談社など一部の出版社とは今秋にも、書籍全文を検索可能なサービスの実証実験を始める。電子化した蔵書の活用場面が広がれば、電子書籍の普及にもつながりそうだ。
携帯で事前に注文 マクドナルドが専用サイト
日本マクドナルドホールディングスは店頭で携帯電話を使って注文できる仕組みを導入する。消費者はどこでも好きな時に携帯の専用サイト上で注文を入力しておけば、入店時にカウンターの読み取り機にかざすと注文がすぐ厨房(ちゅうぼう)に送られる。客は事前にじっくりメニューを選べ、店側は回転率向上を期待できる。大手ハンバーガーチェーン初の試みで、3年内に約3700の全店に導入する計画。
利用者はまず同社の会員制の携帯向けサービスに登録する。現在の会員は約1800万人で、商品を割り引く電子クーポンなどを配信している。年内にも実験を始める。
各店では昼食時間帯などにカウンター前に長い行列ができることも多いが、新サービスによって待ち時間短縮につながる。混雑時に比べて、そうでない場合は「客単価が15%上がる」(原田泳幸社長)ため、全店で導入していく。今回のサービスは世界のマクドナルド店でも初めてという。
所信表明演説 超党派で財政再建に取り組め(6月12日付・読売社説)
理念ばかりが先行し、空回りし続けた鳩山前首相と違って、地に足のついた現実的な政治を目指す姿勢は評価できる。ただ、具体的な政策は乏しく、物足りなさは否めない。
菅首相が初の所信表明演説を行った。前首相の挫折を乗り越え、国民の信頼を回復することを自らの最大の責務と位置づけた。
新内閣の政策課題として「戦後行政の大掃除の本格実施」「経済・財政・社会保障の一体的建て直し」「責任感に立脚した外交・安全保障政策」の3項目を挙げた。
「戦後行政の大掃除」は前首相が掲げたスローガンだ。道半ばにある事業仕分けや無駄遣いの根絶、地方分権などを継承する考えを示したものだが、具体的に何にどう取り組むかは明確ではない。
「経済・財政・社会保障の一体的建て直し」は、菅首相が最近、一貫して主張している。日本経済を安定した回復軌道に乗せるとともに、財政再建に道筋をつけることの重要性は言うまでもない。
菅首相は、公共事業中心の「第一の道」や、小泉構造改革に代表される「第二の道」に代えて、増税で得た財政資金を社会保障分野などに投入して新たな需要と雇用を創出し、成長につなげる「第三の道」を追求する、という。
だが、それだけで、名目成長率3%超という「強い経済」が実現するほど甘くはあるまい。
急造の演説とはいえ、成長分野ごとに優先順位を定め、予算や施策に反映させる方向性を示さなければ、説得力を持たない。
一方で、首相が、税制の抜本改革を視野に入れ、超党派の「財政健全化検討会議」の創設を提案したのは、妥当である。
財政の赤字体質からの脱却や社会保障の財源確保には、消費税率の引き上げが欠かせない。こうした重要な政策課題については、与野党が共通の認識・合意を形成することが望ましい。自民党など野党も積極的に応じるべきだ。
外交・安保分野で、菅首相は、「現実主義」の外交を唱え、日米同盟が「外交の基軸」と明言した。23日に沖縄を訪問し、米軍普天間飛行場の移設問題の前進に自ら取り組む考えも示した。
「対等な日米関係」を標榜(ひょうぼう)し、無用の摩擦や混乱を招いた前首相を反面教師にしたのだろう。ただ、同盟深化や中韓両国との関係改善のために何をするのか、といった各論への言及はなかった。
今月下旬にはカナダで主要国首脳会議が開かれる。各論の詰めを急がなければならない。
来週のゲーム業界展示会E3では、低迷する600億ドル産業の活性化を目指す世界の大手ゲーム機メーカー各社が、新世代のプレイヤーを引き込むための未来的なガジェットを発表する。
Microsoftはロサンゼルスで開催の同カンファレンスで、コントローラー不要のシステム「Project Natal」の正式名称と発売日を発表する見込みだ。ソニーはモーションセンサーコントローラー「Playstation Move」を披露し、任天堂は3D携帯ゲーム機を初めてお披露目する。
「今年のE3はここ数年で最大のハードウェアショウだ」とWedbush Securitiesのアナリスト、マイケル・パッチャー氏は語る。「ゲーム機メーカー3社が同時にハードを発表したことはなかった。革命的だ」
この新製品ラッシュは、ビデオゲーム業界――100億ドル規模の米映画興行収入よりはるかに大きい――が今まさに求めているものだ。米ゲーム業界――ハード、ソフト、周辺機器を合わせて――は、年初から4月にかけての売上高が47億ドルと、前年から10%以上減少している(NPD調べ)。
アナリストは、Microsoftと任天堂の発表は話題になると確信している。前者は自由な動きでゲームを操作するプラットフォームを、後者は専用メガネの要らない3Dゲーム機を発表する。
E3の皮切りとなるのが、Microsoftが長い間温めてきたNatalだ。6月13日に有名人を招いた派手なデモが行われるのはほぼ間違いない。
Microsoft――最近「時価総額世界一のIT企業」の座をAppleに奪われた――は昨年のE3でNatalを発表した。今年は、その正式名称や対応ゲームのラインアップ、価格に注目が集まるだろう。
E3までは、同社はこれらの情報を明かさないだろう。アナリストの予想価格は50~200ドルと幅広い。Natalは3つのカメラを備え、年末商戦に向けて発売される。
「ハード売り上げはソフトの売り上げを増やす最高の刺激剤だ」とMKM Partnersのアナリスト、エリック・ハンドラー氏は語る。「ハードの勢いを高められるものなら何でも歓迎する。今年に入ってからソフトの売り上げが振るわないので、何かが必要だ」
カジュアルゲーマー狙うNatal
ハンズフリーでゲームができ、音声コマンドでゲーム機を操作するNatalは、ハードコアゲーマーというよりも、Natalを知らないかもしれないカジュアルゲーマーや新しいユーザー層に訴求するよう設計されているとアナリストは言う。
「Microsoftが直面するジレンマは、ヘビーゲーマーにはそれほど役に立たないNatalを、各家庭で主にゲーム機を使っているゲーマーに買ってもらうことだ。彼の母親やガールフレンドはNatalを使いたいと思うだろうが、Microsoftがうまく宣伝しなければ、彼女らはNatalのことを知らないままだろう」(パッチャー氏)
非ゲーマー層の取り込みが、Xboxをリビングルームの娯楽の中心にするためのMicrosoftの取り組みのカギになる。
「Natalを家庭に送り込んで、コアゲーマー以外の人に使ってもらえれば、もっと多くの人に映画や音楽、ほかのゲームを売れるようになる」とパッチャー氏は言う。
ゲームソフトメーカーUbisoftのイブ・ギルモCEOは、ジェスチャー技術は複雑なアドベンチャーゲームやシューティング、スポーツゲームを好むコアな男性プレイヤー以外にも訴求すると語る。
「コアゲームをプレイできなかった人もたくさんいる。これまではインタフェースが複雑過ぎた」と同氏は電話取材に応えて語った。「ジェスチャーツールはまず簡単なゲームに導入され、ハイエンドゲームに広がるだろう。人々にこの業界に入ってきてもらうにはいいやり方だ」
Microsoftは既に、オンラインサービスXbox LIVEでNetflixの映画とZuneストアの音楽・動画を配信している。E3ではHuluのテレビ番組も同サービスに追加されるとうわさされているが、Microsoftはその件についてコメントを控えた。
Xbox 360は発売から5年がたっており、販売台数は4000万台以上、Xbox LIVEの有料サービス会員は2300万人に上る。最善のシナリオでは、NatalはXbox 360の寿命を4~5年延ばし、販売台数を6000万~7000万台に拡大する可能性があるとパッチャー氏は語る。
通常、発売から5年目までにハードの需要は最高潮に達するが、ソフトの売り上げはユーザー基盤によってけん引される。
ソニーは、任天堂は
ソニーもPlayStation Moveという形で、独自のモーションセンサー技術を宣伝するだろう。
このデバイスは、カラフルなボールが付いたテレビのリモコンのような形で、3月に発表された。今年の秋に100ドルを切る価格で発売される。
アナリストは、Moveはむしろ熟練したゲーマー向けだが、ソニーはプレイステーション 3(PS3)を持っている3400万人のユーザーすべての関心を引こうとするだろうと語る。
「ソニーはWiiがやったことを取り入れて、次のレベルに引き上げて、モーション技術をコアゲーマー向けのゲーム、FPS(ファーストパーソンシューティング)ゲーム、アクションゲームに取り込もうとしている」とElectronic Entertainment Design and Researchのアナリスト、ジェシー・ディビンチ氏は語る。
ライバルの任天堂は、携帯ゲーム機でこれまでで最大の発表をするかもしれない。「3DS」と呼ばれる3Dゲーム機だ。
3DSはメガネなしで3D効果を表示できる。このデバイスはまだ披露されていない。
「携帯ゲーム機に3D技術が載るのは初めてだ」とディビンチ氏は言う。「どんなふうに見えるのだろうか? 見たことがないので理解が難しい」
3Dテレビの価格の高さから、3Dゲームはまだ受け入れられていないが、任天堂が300ドルを切るゲーム機で3Dのトレンドに弾みをつけるかもしれないと同氏は語る。携帯ゲーム機のファンがAppleのiPhoneやGoogleのAndroidへ流れるのを遅らせることもできるかもしれない。
「今はAppleがかなり伸びている」とハンドラー氏。「(3DSは)任天堂に再び生命を吹き込む興味深い方法となる可能性がある」
ホンダ、二輪部品の輸入拡大 中小型車7~8割に
ホンダは二輪車の国内工場で輸入部品の使用比率を大幅に高める。排気量125cc前後までの中小型車を対象に、今後数年で7~8割を新興国などからの調達に切り替える。中大型車にも順次広げる計画だ。同社の国内二輪車事業は赤字が続いているが、安い輸入部品を増やしコスト構造を抜本的に転換。工場稼働率が現在の4割前後でも、利益を出せる体制を目指す。
部品の調達体制を見直すのは国内唯一の二輪車工場である熊本製作所(熊本県大津町)。国内市場向けや欧米への輸出用の二輪車を手掛け、生産能力は年50万台。現在は使用する部品の9割超を国内で調達している。
今後はホンダの二輪車工場があるタイなどに進出している日系部品メーカーや現地企業からの輸入を増やす。まず主力の「スーパーカブ」(排気量110cc)で5%だった輸入部品の使用比率を60%程度に拡大した。
一方で熊本製作所で生産する国内向けモデルを2003年の58車種から45車種に削減。開発費を抑えて生産性も引き上げる。一時670人いた期間従業員はゼロにした。
熊本製作所の10年3月期の生産台数は前の期比4割減の約18万台で、生産能力のほぼ4割にまで落ち込んでいる。一連のコスト削減策により、二輪事業本部長の大山龍寛常務は「この生産水準でも収支トントンにできる」とし、12年3月期には黒字転換する見通しを示した。
ホンダは生産効率の向上を狙い、08年に国内の二輪車生産拠点を熊本製作所に集約した。ただ金融危機の影響で先進国の二輪車販売が急減。先進国の赤字を新興国の利益で補う事業構造からの脱却が、大きな課題になっていた。ホンダは四輪車でも新興国からの部品輸入拡大などを柱とする調達・生産改革を推進している。
携帯出荷1000万台目指す 富士通・東芝事業統合へ
富士通と東芝が携帯電話事業の統合で最終調整している。実現すると国内市場で第2位、海外も含めた総出荷は年700万台強とみられる。1日にはNEC、カシオ計算機、日立製作所の携帯会社が発足した。相次ぐ再編の背景には事業環境の変化がある。世界の大手と戦えなければ攻め込まれかねないが、巻き返しの余地もわずかながら見えてきた。各社は世界と戦う目安「出荷1000万台」を目指す。
1日に発足したNECカシオモバイルコミュニケーションズの山崎耕司社長は「2012年度に出荷1200万台を目指す」と宣言した。現在の総出荷年720万台から6割増やす計画を疑問視する声もある。
「端末開発のコスト競争力の重要性は増すばかりだ」(野村総合研究所の小林慎和上級コンサルタント)。山崎社長の宣言は、世界に挑戦するには最低でも年1000万台規模が必要という危機感の表れでもある。
年間出荷約11億台の世界市場はフィンランドのノキア(約4億5千万台)、韓国のサムスン電子(同2億台)、LG電子(同1億台)の3社が約7割を占める。世界の約3%にすぎない日本市場には約10社がひしめく。1000万台超えは首位のシャープだけだ。
日本勢の再編が遅れていたのは、右肩上がりの国内市場でNTTドコモなどの通信会社丸抱えの端末開発が機能してきたためだ。端末を通信会社が全量を買い取り、開発を支援する仕組みの下、高機能端末を送り出してきた。携帯端末各社は「ワンセグ」や「おサイフケータイ」といった日本独自の機能付加に注力。世界から孤立した「ガラパゴス」と言われた。
この環境に変化を起こした一例が米アップルの「iPhone(アイフォーン)」。メーカーがコンテンツ課金するモデルの登場は通信会社主導の端末開発の限界を示した。逆にメーカーが魅力的な製品を作れば世界で戦える証明ともなった。それには再編で開発基盤を統合、コスト競争力と開発力に磨きをかける必要がある。
国内では光回線並みの高速通信が可能な「LTE」と呼ばれる次世代携帯電話サービスが年内に始まる。LTEで事実上、世界の携帯電話の規格が統一され、国内メーカーが海外の通信会社や消費者に端末を提供する自由度が高まる。
総務省は携帯電話端末を一つの通信会社でしか使えないようにする「SIMロック」を11年以降解除する方針。消費者が端末と通信サービスを別々に選べるようになれば、メーカーは独自色を発揮できる。
端末の魅力自体が事業の成否を決める新しい時代はメーカーにとってチャンス。だが、残された時間は少ない。
USEN再建へ負債圧縮 インテリジェンス売却
USENはインテリジェンスを売却して約1000億円の有利子負債を圧縮する。インテリジェンスはUSENの連結売上高の3割を占め、宇野康秀社長が創業メンバーの一人として立ち上げたグループの中核会社。だが、人材市場の低迷で経営不振に陥り、有線放送との関連性も薄いため売却を決めた。
USENは有線放送の草分けで、1990年代からは有線の同軸ケーブル網を生かしたインターネット接続や動画配信に力を入れてきた。しかし、NTTなどが同様のサービスを強化する中で劣勢に立たされ、負債は一時2000億円以上に膨らんだ。
昨年からは負債を圧縮して経営を再建するため、資産売却を加速。無料動画サービス「ギャオ」をヤフーに売却し、カラオケやネット接続などの事業も相次ぎ売り渡した。インテリジェンスの売却で負債は約700億円まで減るが、結局、創業事業である有線放送だけが事実上残る格好になる。
有線放送は市場拡大こそ望めないものの飲食店などから安定した収入が見込める。その収入を軸に今後は有料の動画配信サービスを強化していく方針だが、先行きは不透明だ。
インテリジェンスはUSENグループから離脱。資本力のある米大手買収ファンドの傘下に入り事業の再生を目指す。
iPad向け、本の「格安」電子化業者が出現
米アップルの情報端末「iPad(アイパッド)」が人気を集める中、書籍を安く電子化し、iPadなどで読めるようにする業者が現れた。
個人が私的にコピーする以外の複製は著作権法で禁じられており、日本文芸家協会は、著作者が出版社に委託した複製権の侵害にあたるとして業者への抗議を検討している。
東京のある業者は4月、本を裁断して1ページごとにスキャナーで読み取り、PDFと呼ばれる電子文書形式に変換するサービスを始めた。本の送料は自己負担だが、1冊分のデータを100円でホームページからダウンロードできるサービスが評判を呼び、注文が殺到。スキャナーの台数などを増やしたが、注文から納品まで3か月待ちという。
業者は「個人が複製するのは合法。個人の依頼を受けて代行しているだけで、著作権法違反ではない」と主張する。都内の別の業者も5月末に営業を始め、2日間で200人以上の申し込みがあったという。
一方、日本文芸家協会の三田誠広・副理事長は「営利目的の業者が利益を得るのは、たとえ私的複製でも複製権の侵害」と主張する。
著作権問題に詳しい福井健策弁護士は「私的複製は個人が自ら行うのが原則。代行は基本的に認められず、私的複製と言うのは難しい」と話している。
日本の「地デジ」フィリピンも採用 アジア初
総務省は11日、東南アジアのフィリピン共和国が地上デジタルテレビ放送で日本方式を採用することが決まったと発表した。アジアで日本の地デジを採用するのは同国が初めてとなる。
同省によると、フィリピン共和国電気通信委員会が同日、地デジの日本方式を採用する規則に署名した。
フィリピン側は地デジ方式を一時は欧州方式を導入する方向で検討していたが、電波干渉に強い「ワンセグ」といった移動端末向け放送などに対応する日本方式を最終的に選んだ。同国での地デジの放送開始時期などは未定という。
日本側は同国に対し、技術移転や人材育成での支援協力を進める考えだ。
今回のフィリピンの決定で、海外で地デジの日本方式を採用する国は9カ国目。これまではブラジルやペルーなど中南米8カ国で日本方式の採用が決まっていた。
伊主要紙が1面白紙 報道規制法案に抗議
イタリアのベルルスコーニ政権による報道規制法案が10日に上院を通過したことに抗議して、11日付の左派系主要紙レプブリカが1面をほぼ白紙としたほか、主要紙が一斉に批判記事を掲載した。記者組合が近くストを計画するなど政権とメディア側の対立激化は必至だ。
レプブリカ紙は「法案は市民の知る権利を否定する」との声明を中央に載せたほかは1面を白紙に。中立系のコリエレ・デラ・セラ紙、スタンパ紙なども批判した。
法案は司法当局による盗聴捜査を制限、盗聴内容を報じた記者らに刑罰を科す内容で、近く下院も通過する見通し。
盗聴やそれに基づく報道はベルルスコーニ政権の汚職追及の有力な武器となっていただけに、メディア側は「追及封じ込めが目的」と主張している。
国会図書館蔵書電子化 紀伊国屋など48万冊受注
大日本印刷、紀伊国屋書店、コダックなどが国会図書館から蔵書の電子化業務を受注した。戦前から1968年までの書籍や雑誌など48万冊分が対象で、受注額は合計約46億円。蔵書を刊行時期などで8つに分け、競争入札で担当する会社が選ばれた。各社は今回受注した業務を通じて古書の電子化ノウハウを蓄積し、大学などの歴史的資料や専門書を電子保存する業務の受託に生かす。
各社が受注したのは紙の書籍のページを読み取って画像化し、書名や著者、目次といった検索用のデータを整備する業務。国会図書館がマイクロフィルムで保管している書籍も同様の手順で電子化する。
システム開発の日商エレクトロニクス、帳票の読み取りシステムを製造しているムサシなども業務を受注。1社あたりの受注額はムサシの10億円が最高だった。
電子化した蔵書は国会図書館内の情報端末で検索したり閲覧したりできる。著作権が切れた書籍の画像は、図書館のホームページで無料で公開。国会図書館は書籍の画像データを地方図書館に貸し出すことも検討している。
国会図書館は昨年末から大規模な蔵書の電子化に着手。これまでに40万冊程度の電子化を終えている。今回の発注分で、計画していた1968年までの蔵書90万冊の電子保存をすべて完了。127億円の予算を確保していたが、当初見通しより落札金額が低く約40億円が余る見通し。残った予算で68年以降の刊行物の電子化も進める。
海外では米グーグルが大学図書館などの協力で蔵書700万冊の電子化を済ませ、著作権が切れたものをネットで公開する「ブック検索」サービスを提供中。欧州連合(EU)加盟国の国立図書館なども、共同で書籍や公的文書など1000万点を電子化し、順次公開する計画だ。
国会図書館は電子化した書籍を出版社や著者の許諾を前提に幅広く活用したい考え。小学館や講談社など一部の出版社とは今秋にも、書籍全文を検索可能なサービスの実証実験を始める。電子化した蔵書の活用場面が広がれば、電子書籍の普及にもつながりそうだ。
携帯で事前に注文 マクドナルドが専用サイト
日本マクドナルドホールディングスは店頭で携帯電話を使って注文できる仕組みを導入する。消費者はどこでも好きな時に携帯の専用サイト上で注文を入力しておけば、入店時にカウンターの読み取り機にかざすと注文がすぐ厨房(ちゅうぼう)に送られる。客は事前にじっくりメニューを選べ、店側は回転率向上を期待できる。大手ハンバーガーチェーン初の試みで、3年内に約3700の全店に導入する計画。
利用者はまず同社の会員制の携帯向けサービスに登録する。現在の会員は約1800万人で、商品を割り引く電子クーポンなどを配信している。年内にも実験を始める。
各店では昼食時間帯などにカウンター前に長い行列ができることも多いが、新サービスによって待ち時間短縮につながる。混雑時に比べて、そうでない場合は「客単価が15%上がる」(原田泳幸社長)ため、全店で導入していく。今回のサービスは世界のマクドナルド店でも初めてという。
所信表明演説 超党派で財政再建に取り組め(6月12日付・読売社説)
理念ばかりが先行し、空回りし続けた鳩山前首相と違って、地に足のついた現実的な政治を目指す姿勢は評価できる。ただ、具体的な政策は乏しく、物足りなさは否めない。
菅首相が初の所信表明演説を行った。前首相の挫折を乗り越え、国民の信頼を回復することを自らの最大の責務と位置づけた。
新内閣の政策課題として「戦後行政の大掃除の本格実施」「経済・財政・社会保障の一体的建て直し」「責任感に立脚した外交・安全保障政策」の3項目を挙げた。
「戦後行政の大掃除」は前首相が掲げたスローガンだ。道半ばにある事業仕分けや無駄遣いの根絶、地方分権などを継承する考えを示したものだが、具体的に何にどう取り組むかは明確ではない。
「経済・財政・社会保障の一体的建て直し」は、菅首相が最近、一貫して主張している。日本経済を安定した回復軌道に乗せるとともに、財政再建に道筋をつけることの重要性は言うまでもない。
菅首相は、公共事業中心の「第一の道」や、小泉構造改革に代表される「第二の道」に代えて、増税で得た財政資金を社会保障分野などに投入して新たな需要と雇用を創出し、成長につなげる「第三の道」を追求する、という。
だが、それだけで、名目成長率3%超という「強い経済」が実現するほど甘くはあるまい。
急造の演説とはいえ、成長分野ごとに優先順位を定め、予算や施策に反映させる方向性を示さなければ、説得力を持たない。
一方で、首相が、税制の抜本改革を視野に入れ、超党派の「財政健全化検討会議」の創設を提案したのは、妥当である。
財政の赤字体質からの脱却や社会保障の財源確保には、消費税率の引き上げが欠かせない。こうした重要な政策課題については、与野党が共通の認識・合意を形成することが望ましい。自民党など野党も積極的に応じるべきだ。
外交・安保分野で、菅首相は、「現実主義」の外交を唱え、日米同盟が「外交の基軸」と明言した。23日に沖縄を訪問し、米軍普天間飛行場の移設問題の前進に自ら取り組む考えも示した。
「対等な日米関係」を標榜(ひょうぼう)し、無用の摩擦や混乱を招いた前首相を反面教師にしたのだろう。ただ、同盟深化や中韓両国との関係改善のために何をするのか、といった各論への言及はなかった。
今月下旬にはカナダで主要国首脳会議が開かれる。各論の詰めを急がなければならない。
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