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ツイッターが引き起こす人間関係の“トラブル”に華麗に立ち向かう方法
 まったく因果なことですが、今日もツイッターには、いろんな「自己主張」がせっせと書き込まれています。
 凡庸な見解を声高に述べてみたり、傷つきやすい私やユニークな俺をアピールしてみたり、かまってほしそうなオーラーを発してみたり・・・。
 みんなよっぽど言いたいことがたまっていたのか、あるいはそんなに淋しかったのか、ツイッター人気の高まりはますます勢いを増すばかり。
 7月23日には「日本のユーザー数が1000万人を突破」というニュースが流れました。この調子だと2000万人を突破するのも、そんなに先のことではなさそうです。
 さすがに、一時期のような「ツイッターでビジネスが変わる!」「ツイッターでメディアのあり方が変わる!」「ツイッター様を信じる者は救われる!」といった熱に浮かされた言い方は、ちょっと勢いを失ってきました。
 新しいツールに過大な期待を寄せることで、自分が賢くなった気がしたり自分を賢く見せようとしたりといったセコイ了見を淘汰しつつ、もっと当たり前の存在になりつつあると言えるでしょう。
 一部の物好きのものではなく、いろんな人が気軽に使うようになったことで、小さなトラブルに遭遇する場面も増えています。「ゆるいつながり」を建前にしてはいるものの、だからといって何の気配りもせずにマイペースで使いこなせるほど、多くの人は器用でも鈍感でもありません。
 ツイッターを使う中で遭遇しがちな厄介なトラブルに、どう立ち向かえばいいのか。
よくある3つのシチュエーションを例にあげながら、華麗に無難に乗り切るための大人のマナーを考えてみましょう。
シチュエーション1 
飲み会でいっしょだった友だちのツイートが原因で、別の友だちに「なんで俺を呼んでくれなかったんだよ!」と責められた
 本人にしてみれば、「そのメンバーだったら声をかけてくれてもいいはず」という思いがあるのでしょう。意図的に仲間はずれにしたわけではなく、たまたまそういう流れになることはよくあります。まあ「今回は、あいつはいいか」という流れになる場合も、それはそれでたまにあります。
 いずれにせよ、今まではこういうことがバレることは、まずありませんでした。しかしツイッターのせいで、こんなふうに両方にとって不幸な展開になる可能性が高まっています。
 はっきり責めるのではなく、淋しそうに「このあいだ、○○たちと飲んだらしいね」と聞かれるのも同じ意味です。
 深い意味があったにせよなかったにせよ、何はさておき「えっ、何のこと?」という表情をすることが大切。実際にそう言葉に出してもかまいません。「あちゃー、マズイなあ」という顔をしてしまったら、そんなつもりじゃなくても意図的に呼ばなかったように見えます。
 その上で、なるべくアッサリと、「ああ、深い意味はないよ。あのときは急にそういう流れになったから、わざわざ呼び出すのも悪いと思ってさ」と声をかけなかった必然性を強調しましょう。
 あるいは、事実を少し歪曲して、「俺も呼ばれて行っただけで、誰が来るか知らなかったんだよね」と、ほかのメンバーに責任を押し付ける手も。ちょっとズルイですが、そのほうが丸く収まるなら、小さなウソという泥をかぶるのが大人の判断です。
 そもそも、飲み会に呼ばれなかったからといって恨みがましく責めてくるのは、かなり大人げない行為。いっそのこと、その大人げなさを利用してしまいましょう。
「いや、そうやってハッキリ聞いてくれてよかったよ。何も言わないまま気を回されたら、ヘンなふうに誤解されちゃいそうだからね」
 そう言ったあとで、「ぜんぜん深い意味はないから、気にしないで。あらためて近いうちに飲もうよ」と言っておけば、いちおう納得して引き下がってくれるでしょう。その「近いうち」がいつごろになるかは、呼ばなかった本当の理由によって左右されそうですが。
シチュエーション2
同僚が合コン中に実況ツイートを書き込んでいた。男性チームの顔ぶれ的に、なぜ自分が呼ばれなかったのか不思議だ
 今度は、自分が「呼ばれなかった側」になってしまったパターン。すでに十分お気づきのとおり、たとえば翌日に「なんで俺を呼んでくれなかったんだよ!」と同僚を責めたら、かなりうっとうしい印象を与えることになります。「昨日、楽しそうだったね。ツイッター見てたよ」と話をふるのも同じ。
 どんなに明るい口調で言ったところで、合コンに呼ばなかったことを責めているようにしか聞こえません。
 気にはなりますが、きっと向こうにも何か事情があったんだろうと自分に言い聞かせて、大ごとに発展させないのが大人の踏ん張りどころ。あとあとまで苦い気持ちを引きずらないために、ここはその場で決着を付けましょう。
 せっかくツイッターで発見したんですから、実況のツイートに対して、「やってますねー! ○○にエッチな出会いがありますように」といった感じで明るくリプライしておくのがベスト。
 同僚もこっちを呼ばなかったことに対して、多少の後ろめたさを覚えているはずです。見なかったフリをする手もありますが、あえて余裕のエールを送ることで、相手をホッとさせつつ自分の悲しみを和らげることができるでしょう。
 ただし、「どういう子がいるの?」「調子はどう?」といった質問をぶつけてしまうのはタブー。呼ばれなかった恨みがましさが漂ったり、「ああ、混じりたいんだな。呼んであげればよかったな・・・」と相手を悲しい気持ちにさせたりしそうです。
 合コンの最中ではなく、明らかに終わっている時間にツイッターを見て気づいたときは、見なかったフリを貫きましょう。せいいっぱい明るく「お、合コンだったんだね! どうだった?」と聞いても、責めているようにしか見えません。
 そして、その夜はどんなに書きたいことがあっても、グッとこらえて何も書き込まないのが大人の忍耐力。ヘタに何かツイートすると、同僚がそれを見て「あ、合コンやってたことバレちゃったかな」と察知して、どう弁解しようかなど、あれこれ気をつかわせることになります。
 時には沈黙こそが大人力であり、何も書かないことも大人の表現のひとつだと知ることで、大人としてひと回り成長したり、呼ばれなかった淋しさを少しは埋め合わせたりできるでしょう。
シチュエーション3
一般論のつもりで「~なヤツって」と批判を書き込んだら、知り合いのフォロワーがDMで「あれ、俺のこと?」と聞いてきた
 あれこれツイートしていると、たまには「ちょっと鋭い意見」を書いて、フォロワー(自分をフォローしてくれている人たち)に感心してほしいという欲望が、ムクムクと頭をもたげてきます。
 いちばん手っ取り早いのは、「あるある」と共感を呼びそうな困った行動や発言を紹介すること。
「フォロワーの数をマメにチェックしていて、減るたびに『さっきの発言でふたりにリムーブされた』とかツイートしてるヤツってどうよ。どう言ってほしいの?」
 たとえば、こんな感じでしょうか。
 べつに特定の誰かを批判したかったわけではなく、あくまで一般論として書いたつもりなのに、もともと知り合いでもあるフォロワーが、「あれって、もしかして俺のこと? 気にさわってたんだったらゴメン。でも、何を書こうと俺の自由だから」
 そんなDMを送ってきました(ちなみにDMとは「ダイレクト・メッセージ」のことで、当事者同士だけでやり取りできるtwitterの機能です。さらに言えばリムーブとはフォロワーがフォローを止めてしまうこと)。
 相手は、明らかに激しくムッとしています。まったく念頭にありませんでしたが、そういえば彼は、以前その手のツイートをしていたかもしれません。
 まずは、あわてて「えー、違う違う! 一般論のつもりで書いただけだよ! っていうか、○○さん、そんなツイートしてないでしょ」と返信しましょう。していたことはハッキリと思い出しても、それは見なかったことにして「してないでしょ」と言い張っているところがミソ。
 ほかのシチュエーションにも出てきましたが、ツイッターにおいては、しばしば「見て見ないフリ」をすることが、自分や相手を守るための重要な大人のマナーになります。
 この場合は、焦って思いっきり下手に出たくなりますが、丁寧すぎる謝罪は危険。せいぜい「不愉快な思いをさせちゃって申し訳ない」ぐらいに止めておきましょう。
「本当にごめんなさい」とか「どうか許してください」など激しく恐縮したフレーズを使ったら、その相手に向けて書いたと言っていることになってしまいます。
 DMで弁解したからといって、話は終わりではありません。肝心なのはそのあと。あまり間をおかずに、「たまに凶暴なことを書いて、こっそりドヤ顔をしている俺ってどうよ……」そんな自虐的なツイートをしておきましょう。
 DMを送ってきた知り合いは、それを見てこちらの反省の気持ちを受け取ってくれるはずです。なんせ、このツイートの真意がわかっているのはふたりだけですから、お互い絆が深まったような気持ちにもなれるでしょう。
 仮にシコリが残ったとしても、それはそれで仕方ありません。ツイートの内容もさることながら、わざわざ「俺のこと?」と聞いてくるような面倒臭いタイプなので、そういう運命だったと思えば大丈夫です。
 確かに、ツイッターにはいろんなリスクもあります。ただまあ、トラブルに巻き込まれたら「その時はその時」というスタンスで、必要以上に怖がらずに伸び伸びツイートしたいところ。それが、大人の覚悟でありツイッターに対するマナーです。
              


クラウド普及へ規制緩和 データセンター設置容易に
「コンテナ型」 国交省、外国企業を誘致
 インターネット経由で情報やソフトを共同利用する「クラウドコンピューティング」普及に向けて、政府はデータセンターの建設規制を緩和する。サーバー機器を収容した輸送用コンテナ(コンテナ型データセンター)を今年度中に建築基準法の規制対象から外し、機動的な設置を可能にする。米国勢など外国のIT(情報技術)企業のデータセンターの国内誘致につなげる狙いもある。
 コンテナ型データセンターは運搬しやすいコンテナを活用するため、サーバーの移動や増設、撤去が容易で、消費電力を低く抑えられるメリットもある。マイクロソフト、グーグルなど世界の主要IT企業がコンテナ型を採用し、世界で建設ラッシュが起きている。
 日本ではこれまでコンテナ型のデータセンターは建築基準法上の「建築物」に該当すると解釈され、増設などのたびに建築申請や基礎工事が求められた。これが障害となり、実用化が遅れているのが実態で、規制緩和を求める声が強かった。
 このため、国土交通省は、コンテナ型については「内部に人が原則として入らない設備」なので建築物に当たらないと解釈し、規制の対象外とする方針を固めた。来週発表になる政府のクラウド関連の報告書に、国交省が今年度中に全国の自治体に解釈変更の通達を出す方針を盛り込む。
 総務省がサーバー10万台分を収容するデータセンター建設を目指す特区構想を打ち上げるなど、政府はコンテナ型データセンター建設を拡大している海外企業の誘致を模索している。今回の建築基準法上の運用の柔軟化もその一環だが、外国より割高とされる産業用電気料金や法人税など課題も残っている。



株安一服も新たな懸念 頼みのIT需要に不安
 13日の東京株式市場で日経平均株価は6営業日ぶりに反発し、9253円46銭で取引を終えた。円高・ドル安が一服し、電機、自動車など主力銘柄に見直し買いが入った。もっとも、市場では「情報技術(IT)需要の変調が新たな不安材料になってきた」(日興コーディアル証券の西尾浩一郎マーケットアナリスト)との見方が広がっている。12日の米ナスダック市場で株価が10%下げた米ネットワーク機器大手シスコシステムズなど、世界のIT企業が相次いで不安をかき立てるシグナルを発しているからだ。
 「異例なまでに保守的」。シスコのジョン・チェンバース最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、顧客の投資計画について、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の景気見通し「異例なまでの不確かさ」になぞらえ、こう語ったという。同社は11日に市場予想を下回る8~10月期の売上高見通しを発表。12日には証券各社が同社の目標株価を引き下げ、株価急落を招いた。
 株式市場では7月半ばころから「経済統計は景気回復の鈍さを示しているが、好調な企業業績が下支えになっている」との解説が主流だった。それがここに来て、景気の減速がいよいよ企業業績を押し下げ始めたとの見方が広まりつつある。その端緒がIT企業から表れ始めているようだ。
 転換点は今週の10日だった。米JPモルガン・チェースがパソコン在庫の増加などを理由に、米半導体大手インテルの業績見通しを下方修正したほか、英バークレイズ・キャピタルも同社の投資判断を引き下げた。バークレイズは同業大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も格下げした。
 インテルは7月半ばに発表した4~6月期決算で最終損益が黒字に転換。7~9月期の売上高見通しも市場予想を上回り、米株式市場のムードを好転させていただけに、今回の格下げに対する市場のショックは大きかった。
 IT需要の落ち込みは「1カ月ほど前から担当アナリストの調査を通じて徐々に確認され始めていたところだった」(みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長)という。台湾のパソコン大手、宏碁(エイサー)の7月の売上高が前の月比4割減るなど、最終製品の需要の落ち込みを示すニュースも続いている。うすうす感付いていた情報が分かりやすい形で一気に広がったことで、日本株の下落に拍車を掛けた側面もあるようだ。
 今週1週間の値動きをみると、アドバンテストが6%強、東京エレクトロンは5%弱下げた。下落率は日経平均株価の4%を上回った。半導体や電子機器は先進国の年末商戦に向けて、例年は夏場のこの時期に組み立てメーカーからの受注・出荷が膨らみ始める。マクロ景気の先行指標に黄色信号がともった影響はさらに拡大するかもしれない。



【東京新聞社説】
政経対話 海外利益を国内雇用に
2010年8月14日
 民主党と経団連が政策対話の継続で合意した。日本は海外投資の伸びが国内向けを上回り、産業空洞化の不安が尽きない。海外事業の利益を国内に還流させ、成長を促す手だても論じ合うべきだ。
 「企業が元気を出し、経済が成長して初めて国民生活の向上や雇用の創出が可能になる」。日本経団連の米倉弘昌会長が民主党の枝野幸男幹事長らにこう切り出した。政権交代後、初の政策対話でのことだ。
 六月の完全失業率は5・3%、四カ月連続で悪化した。景気が回復に向かっても雇用が縮むジョブレス・リカバリーが収まらない。
 国内に仕事場を増やして企業収益を拡大し、勤労者の所得を引き上げる。容易には実現が難しいこの好循環をどう手元に引き寄せるか。それが問われている。
 企業が海外で得た利益を、環境分野などの技術革新に充てて雇用を生み出す-。経団連は対話に先立って具体案も提示済みだ。
 日本政策投資銀行の設備投資調査によると、二〇一〇年度の海外投資額は前年度比35%も増え、国内の6%をはるかに上回った。中でも電機は55%増とすさまじい。
 グローバル化が進む中、円高が長引けば「国内産業の海外脱出がさらに加速する」と経営者の多くは指摘する。今や日本企業の海外子会社には二十兆円近い巨額の内部留保が積み上がってきたのに、実は国内にあまり戻ってこない。
 企業は少子化で需要不足に拍車が掛かる国内向け投資をためらい、進出国の生産拠点増強に再投資しているのが実態だ。サムスン電子一社で二兆円近くを還流させ、国内の研究開発などに投資する韓国とは大きな開きがある。
 それでも、〇一年に五千億円だった日本への還流額は二兆五千億円ほどに膨らんだ。利益を国内に移す際の法人税課税を、〇九年に原則撤廃したことが呼び水になった。こうした措置に加えて投資減税など、外国企業も大量に呼び込める環境を整えるべきだ。
 政府は二〇年度までに五百万人の雇用を生み出す新成長戦略を掲げた。菅直人首相自ら「雇用拡大が最優先」と語っている。
 円高対策を含め、もはや無策では済まされない。海外で稼いだ民間資金を活用して強い経済を築く。財政窮迫の今こそ、そんな工夫が求められている。
 空洞化にたじろがず、日本を魅力ある投資対象国に衣替えする。政治と経済界が協働し、実のある政策をいくつも打ち出すときだ。
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