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日経BP「iアプリ」の開発コンテストと開発者向けイベントを開催
このところ、スマートフォン向けにアプリケーションを販売できる「マーケット」が多数登場している。運営主体は、メーカーや通信事業者など様々だ。
こうした動きに対応して、既存のプレーヤーも動き始めました。NTTドコモは「iアプリ」をジャンル別に一覧できるようにした「ドコモマーケット(iモード)」を11月に新設する予定だ。併せて、従来は一部の法人限定だった「iアプリDX」機能を広く使えることにした。さらに、個人開発者でもドコモの課金システムを使って、アプリを販売できるようになる。
8月26日には、アプリ開発に必要な各種資料を公開しました(ドコモマーケット iアプリ提供者向け情報)。ここには、iアプリDXの機能を利用するためのライブラリや開発ツールなどが含まれている。アプリ開発に必要なトライアル申請の受け付けも始めている。
日経BPは、この動きに合わせてiアプリの開発コンテスト『iアプリ・アドバンスアワード』を開催する。コンテストを通じて優れたiアプリを表彰、日経BPのメディアなどを通じて広く紹介する。
同コンテストの連動企画として、iアプリ・デベロッパーキャンプを9月25日(土)に東京で、10月2日(土)には大阪で開催する。NTTドコモの担当者らがドコモマーケット(iモード)や開発ツールの詳細を解説するほか、ハンズオン講座を通じて参加者がiアプリの開発ノウハウを習得できるようにする。すべてのセッションへの参加は無料だ。
iアプリの活性化で通信量収入を拡大 NTTドコモ コンシューマサービス部 ネットサービス企画担当部長 前田義晃氏
iモード版ドコモマーケットの目的はまず、データARPU(加入者1人あたりの月間売上高)の拡大です。ヘビーユーザーの方はすでにデータ定額プランの上限に達していますが、そうでない方の利用を拡大したいと考えています。その答えのひとつがiモード版ドコモマーケットです。
もうひとつは、iアプリの活性化です。現状のiアプリの環境は、クローズドではなく、むしろ、最初からオープンだったと言えます。iアプリが動作する端末が初めて世に出たのは2001年ですが、当初から仕様は公開されておりJavaが書ければ誰でも作ることができました。そのため、当初は様々なiアプリが世に出てきました。iモードがオープンである証と言えます。
ところが、その後iモード公式サイトの存在が大きくなり、そのハードルの高さが強調されたことで、当初のオープンなアプリというイメージが薄れてきているように思います。その一方で、iPhoneのApp StoreやAndroidのAndroid Marketといったスマートフォン向けアプリケーションマーケットの人気が急上昇してきています。
そこでiモード版ドコモマーケットを開設し、iアプリをさらにオープンなものにすることによってコンテンツ提供の場としての活性度を上げたいと考えています。
スマートフォンを見ていると、かなりいろいろなAPIがあり、開発者はそれを前提にしてアプリを作っています。なぜこちら(iアプリ)では使えないの、という声は当然あると思います。
どうしてもこれはまずい、という部分はあるとは思いますが、大部分はできるだけ開放していきたいと考えています。
例えばGPSは当然(開放しなければならないAPI)だと思います。ただし、お客様の個人情報を保護するために、コンテンツプロバイダの方に守っていただくガイドラインは設定する必要があると考えています。
ゲーム内広告で若者つかめ ホンダ、フェースブックサイトに展開
ホンダは新型ハイブリッド車CR-Zのキャンペーンとして、高速道路沿いにカラフルな広告看板を設置した。しかし、この看板は実際に高速道路を走っていても見ることはできない。なぜなら、広告看板が設置されたのはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)ゲームの中だからだ。
≪出稿額は60%増加≫
ホンダは23日、SNSを運営する米フェースブックのゲームサイト「カータウン」に初めて広告を出した。
カータウンは、ユーザーが自動車を選び、それをカスタマイズして楽しむゲームで、利用者数は260万人をこえる人気ゲームだ。米国ホンダの広告担当バイスプレジデント、スティーブ・センター氏は「ロサンゼルスの高速道路沿いに看板を設置すれば、毎日20万人が見てくれる。しかし、カータウンほどの食いつきはない」と述べ、「ゲーム開発会社などは非常に強力な販売チャンネルを構築しつつあることに気付くだろう」と語った。
広告を最後まで見る余裕と忍耐がある層に向けてブランドのメッセージを発信するために、SNSを利用する企業が増えている。英蘭系ユニリーバはせっけんの「ダブ」やアイスクリームの「ブレイヤーズ」といったブランドの広告を農場育成ゲームサイト「ティキファーム」で展開している。マイクロソフトやセブン・イレブンといった企業も、6200万人余りが参加する牧場経営ゲームサイト「ファームビル」に広告を出している。
米調査会社イーマーケターは、SNSのゲームやアプリケーションへの2010年の広告出稿額は、世界全体で2億9300万ドル(約249億円)と、09年の水準から60%増加すると見込んでいる。英広告代理店のゼニスオプティメディアによると、09年のテレビへの広告出稿額は1669億ドルだった。
「ファームビル」や「マフィア・ウォーズ」などの人気SNSゲームを開発する米ジンガは、ゲーム内広告について多くの企業と話し合いを持っていることを明らかにした。同社はソフトバンクから135億円の投資を受けている。
≪テレビ並み影響力≫
同社のブランド広告担当責任者、マニー・アネカル氏は「ゲーム内広告はテレビ並みの影響力があるだけでなく、オンラインの特性を生かした数値化が可能だ。今後、ジンガでは広告が大きな役割を果たすことになるだろう」と述べた。
ただ、ゲーム内広告を手放しで賞賛する人ばかりではない。オンラインゲーム大手、独ビッグポイントのヒューベルツ最高経営責任者(CEO)は先週行われたインタビューで「まだ市場規模は小さく、興味を引かれるほどではない」と述べた。
同CEOは「今のところ、われわれは広告販売よりも、ゲーム自体で大きな収益を稼いでいる」と説明。利用者がSNSゲームの高付加価値サービスに費やす1カ月当たりの金額を、ライトユーザーで10ユーロ(約1075円)、ヘビーユーザーで40ユーロと見積もった。
とはいえ、SNSがマーケティングに不可欠な媒体になったことは否定できない。
ホンダのセンター氏は「若年層を開拓する手段の一つは、彼らがいる世界に入り込むことだ」とし、「若者はオンラインの世界にいる。オンラインで暮らし、オンラインでコミュニケーションを取る。人々の関心がどこにあるのか知りたい」と語った。
携帯向け認証 10月から
NTTデータは27日、携帯電話の電子商取引(EC)サイト利用時の安全性を高める本人認証サービスの提供を、クレジットカード会社向けに10月から開始すると発表した。
同サービスはカード番号と有効期限に加え、カード発行会社に登録しているパスワードで本人認証する仕組みで、実店舗でカード決済する際のサイン記入と同様の処理がネット上で可能になるという。これまで携帯電話向けのサービスはなかったが、技術的に準拠している米クレジットカード大手ビザが携帯電話向けサービスを開発したため提供することにした。
米ユナイテッドとコンチネンタルの合併承認 世界最大級
米航空大手ユナイテッド航空の親会社UALとコンチネンタル航空は27日、両社の合併に関する米司法省による調査が終了したと発表した。これで合併が承認されたことになり、輸送実績で世界一、売上高でも世界最大級の航空会社の誕生が固まった。
両社は同日、ニューヨーク近郊のニューアーク国際空港に持つ発着枠の一部を米格安航空大手のサウスウエスト航空に譲り渡すことで合意。これを受けて司法省は一定の競争環境が維持されると判断した。
両社は9月に開く株主総会での承認を経て10月1日までに合併手続きを終える。合併後の持ち株会社名は「ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス」。傘下の航空事業はユナイテッド航空に一本化される。
首相が工場視察 経済対策アピール
菅直人首相は28日、北九州市を訪れ、東芝北九州工場などを視察した。政府は31日に緊急経済対策の骨格をとりまとめる方針で、首相の視察を踏まえて円高対策や雇用の維持・拡大に向けた施策を盛り込みたい考えだ。
首相はまず、省エネ効果が高い発光ダイオード(LED)関連製品を生産する東芝の製造現場に足を運んだ。同工場は雇用創出に向けて環境関連産業の育成を図る国の補助金を受けており、視察を参考に緊急経済対策でも同様の支援策を拡充する方向だ。
首相は28日午後の車座集会で、東芝のほか、宇部興産や戸田工業などの幹部らと経済対策などに関して意見交換する。
首相は27日も東京都大田区内のめっき工場を視察するなど、ここにきて企業視察の日程を増やしている。1日告示の民主党代表選を前に経済対策に力を入れていることを姿勢を示し、政権担当能力をアピールする狙いがあるようだ。
高速無料化「死活問題」、国道も商店もガラガラ
全国37路線50区間の高速道路で無料化の社会実験が始まって、28日で2か月が経過した。
高速道路の通行量が軒並み増える一方で、並行する国道では激減して商店の売り上げが半減するなど、「死活問題だ」と悲痛な声も上がっている。
国土交通省によると、実験の対象区間では、1か月間の通行量が平均で約2倍に増える一方、並行する国道では2割減少した。
最も明暗を分けたのは、県内の高速道路の9割が無料化された山形県。県を横断する山形自動車道は通行量が2~4倍に増えた。日本海側の庄内地方には観光客が押し寄せ、山形道の寒河江サービスエリアの売店も「来客数は1~2割増」。しかし、山形道と並行する国道112号(西川~月山)の休日の通行量は全国最大の53%も落ち込んだ。山形道は未開通区間もあるため、高速を敬遠して国道を走る車も多かったが、無料化で一気に高速に流れ、売り上げが10分の1に減った飲食店もあるという。
町が素通りされていることに危機感を強めた西川町商工会などは緊急対策会議を設置した。山形道のサービスエリアにも乗り込み、特産の山菜そばの割引券付きパンフレットを配布。商工会の木村寿和さん(58)は「お盆は帰省客で少し回復したが、今後がまた心配」と、追加対策を検討する予定だ。
全線が無料化された北海道の道東自動車道。追分町~夕張間で休日の通行量が7割増え、道東道出入り口に近い道の駅は7月の利用者が約3・4倍に激増したが、並行する国道274号の通行量は3割減。沿線にある日高町の道の駅では利用者が55%も減った。
国道を使うトラックの9割が高速に転じたといい、ドライブイン「日高ウエスタンファーム」も売り上げが半減。和田永雄社長(54)は「もはや企業努力ではいかんともしがたい」と嘆く。
町議会も5日の臨時会で、実験の即時中止を求める異例の意見書を全会一致で採択。首相や国交相あてに送った。
MS創業者、米IT大手11社を特許侵害で提訴
【ニューヨーク=小谷野太郎】米マイクロソフト(MS)の共同創業者、ポール・アレン氏が率いる特許管理会社は27日、米大手IT(情報技術)企業のアップルやグーグル、ヤフーなど11社がインターネット検索などに関する特許を侵害したとして、米ワシントン州の連邦地裁に提訴した。
訴状では、動画や画像の検索技術や電子商取引の広告表示の技術など4件で特許侵害があったと主張。損害賠償などを求めている。
アレン氏はビル・ゲイツ氏らとともに1975年にMSを設立し、2000年に取締役を退任。現在は慈善活動や投資会社の経営などを行っている。
防衛大綱報告書 装備を「量から質へ」転換せよ(8月28日付・読売社説)
自衛隊は今、時代の急速な変化により、多様な事態に素早く対応することが求められている。部隊と装備のあり方を「量」から「質」へと、大胆に見直すことが肝要だ。
防衛大綱の改定に関する有識者懇談会が、報告書を菅首相に提出した。冷戦下に定められた「基盤的防衛力構想」を撤廃し、2004年の現大綱が打ち出した「多機能で弾力的な実効性ある防衛力」を推進するよう提唱している。
冷戦終結を経た現在、本格的な武力侵攻は当面想定されなくなっている。「独立国としての必要最小限の基盤的防衛力」を保有するとの名目で、「重要度が低い部隊、装備が温存されてはならない」とする報告書の指摘は妥当だ。
北朝鮮の核・ミサイルの脅威や中国の軍備増強を踏まえれば、近年の防衛費の削減傾向に歯止めをかける必要がある。一方で、財政事情は厳しく、防衛費の大幅な伸びは期待できないのが現状だ。
ミサイルやテロなど新たな脅威への対応や、国際平和協力活動、災害救援といった様々な任務を自衛隊が果たすには、より重要な分野に人的・物的資源を思い切って再配分することが欠かせない。
報告書を基に年内に策定する予定の新たな防衛大綱では、陸上自衛隊の定員や戦車、火砲を一層削減するとともに、護衛艦や航空機も数量の維持より質的向上に重点を置くことが重要だ。
また、報告書は、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃を可能にするなど集団的自衛権の政府解釈の見直しや、武器輸出3原則の緩和を求めた。自衛隊の海外派遣に関する恒久法の制定も提言した。
民主党政権が人選した有識者懇談会が、昨年の自民党政権下の懇談会と同様の提言をした意味は大きい。有識者の間では、こうした認識が共有されていることの証左であり、政府は、それぞれの課題に正面から取り組むべきだ。
報告書はこのほか、防衛大綱の改定ごとに一時的に有識者を集めて報告書をまとめる現行方式の見直しも提案した。常設の有識者会議を設け、国家安全保障戦略を策定すべきだと主張している。
安全保障政策は状況の変化に応じた継続的な見直しが必要だし、日本に国家安全保障戦略が存在していないこと自体も問題だ。
民主党政権が国家戦略局の創設を目指すなら、自民党が提唱した「日本版NSC(国家安全保障会議)」の考え方も取り入れ、外交・安全保障の司令塔作りに取り組むことが大切だろう。
このところ、スマートフォン向けにアプリケーションを販売できる「マーケット」が多数登場している。運営主体は、メーカーや通信事業者など様々だ。
こうした動きに対応して、既存のプレーヤーも動き始めました。NTTドコモは「iアプリ」をジャンル別に一覧できるようにした「ドコモマーケット(iモード)」を11月に新設する予定だ。併せて、従来は一部の法人限定だった「iアプリDX」機能を広く使えることにした。さらに、個人開発者でもドコモの課金システムを使って、アプリを販売できるようになる。
8月26日には、アプリ開発に必要な各種資料を公開しました(ドコモマーケット iアプリ提供者向け情報)。ここには、iアプリDXの機能を利用するためのライブラリや開発ツールなどが含まれている。アプリ開発に必要なトライアル申請の受け付けも始めている。
日経BPは、この動きに合わせてiアプリの開発コンテスト『iアプリ・アドバンスアワード』を開催する。コンテストを通じて優れたiアプリを表彰、日経BPのメディアなどを通じて広く紹介する。
同コンテストの連動企画として、iアプリ・デベロッパーキャンプを9月25日(土)に東京で、10月2日(土)には大阪で開催する。NTTドコモの担当者らがドコモマーケット(iモード)や開発ツールの詳細を解説するほか、ハンズオン講座を通じて参加者がiアプリの開発ノウハウを習得できるようにする。すべてのセッションへの参加は無料だ。
iアプリの活性化で通信量収入を拡大 NTTドコモ コンシューマサービス部 ネットサービス企画担当部長 前田義晃氏
iモード版ドコモマーケットの目的はまず、データARPU(加入者1人あたりの月間売上高)の拡大です。ヘビーユーザーの方はすでにデータ定額プランの上限に達していますが、そうでない方の利用を拡大したいと考えています。その答えのひとつがiモード版ドコモマーケットです。
もうひとつは、iアプリの活性化です。現状のiアプリの環境は、クローズドではなく、むしろ、最初からオープンだったと言えます。iアプリが動作する端末が初めて世に出たのは2001年ですが、当初から仕様は公開されておりJavaが書ければ誰でも作ることができました。そのため、当初は様々なiアプリが世に出てきました。iモードがオープンである証と言えます。
ところが、その後iモード公式サイトの存在が大きくなり、そのハードルの高さが強調されたことで、当初のオープンなアプリというイメージが薄れてきているように思います。その一方で、iPhoneのApp StoreやAndroidのAndroid Marketといったスマートフォン向けアプリケーションマーケットの人気が急上昇してきています。
そこでiモード版ドコモマーケットを開設し、iアプリをさらにオープンなものにすることによってコンテンツ提供の場としての活性度を上げたいと考えています。
スマートフォンを見ていると、かなりいろいろなAPIがあり、開発者はそれを前提にしてアプリを作っています。なぜこちら(iアプリ)では使えないの、という声は当然あると思います。
どうしてもこれはまずい、という部分はあるとは思いますが、大部分はできるだけ開放していきたいと考えています。
例えばGPSは当然(開放しなければならないAPI)だと思います。ただし、お客様の個人情報を保護するために、コンテンツプロバイダの方に守っていただくガイドラインは設定する必要があると考えています。
ゲーム内広告で若者つかめ ホンダ、フェースブックサイトに展開
ホンダは新型ハイブリッド車CR-Zのキャンペーンとして、高速道路沿いにカラフルな広告看板を設置した。しかし、この看板は実際に高速道路を走っていても見ることはできない。なぜなら、広告看板が設置されたのはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)ゲームの中だからだ。
≪出稿額は60%増加≫
ホンダは23日、SNSを運営する米フェースブックのゲームサイト「カータウン」に初めて広告を出した。
カータウンは、ユーザーが自動車を選び、それをカスタマイズして楽しむゲームで、利用者数は260万人をこえる人気ゲームだ。米国ホンダの広告担当バイスプレジデント、スティーブ・センター氏は「ロサンゼルスの高速道路沿いに看板を設置すれば、毎日20万人が見てくれる。しかし、カータウンほどの食いつきはない」と述べ、「ゲーム開発会社などは非常に強力な販売チャンネルを構築しつつあることに気付くだろう」と語った。
広告を最後まで見る余裕と忍耐がある層に向けてブランドのメッセージを発信するために、SNSを利用する企業が増えている。英蘭系ユニリーバはせっけんの「ダブ」やアイスクリームの「ブレイヤーズ」といったブランドの広告を農場育成ゲームサイト「ティキファーム」で展開している。マイクロソフトやセブン・イレブンといった企業も、6200万人余りが参加する牧場経営ゲームサイト「ファームビル」に広告を出している。
米調査会社イーマーケターは、SNSのゲームやアプリケーションへの2010年の広告出稿額は、世界全体で2億9300万ドル(約249億円)と、09年の水準から60%増加すると見込んでいる。英広告代理店のゼニスオプティメディアによると、09年のテレビへの広告出稿額は1669億ドルだった。
「ファームビル」や「マフィア・ウォーズ」などの人気SNSゲームを開発する米ジンガは、ゲーム内広告について多くの企業と話し合いを持っていることを明らかにした。同社はソフトバンクから135億円の投資を受けている。
≪テレビ並み影響力≫
同社のブランド広告担当責任者、マニー・アネカル氏は「ゲーム内広告はテレビ並みの影響力があるだけでなく、オンラインの特性を生かした数値化が可能だ。今後、ジンガでは広告が大きな役割を果たすことになるだろう」と述べた。
ただ、ゲーム内広告を手放しで賞賛する人ばかりではない。オンラインゲーム大手、独ビッグポイントのヒューベルツ最高経営責任者(CEO)は先週行われたインタビューで「まだ市場規模は小さく、興味を引かれるほどではない」と述べた。
同CEOは「今のところ、われわれは広告販売よりも、ゲーム自体で大きな収益を稼いでいる」と説明。利用者がSNSゲームの高付加価値サービスに費やす1カ月当たりの金額を、ライトユーザーで10ユーロ(約1075円)、ヘビーユーザーで40ユーロと見積もった。
とはいえ、SNSがマーケティングに不可欠な媒体になったことは否定できない。
ホンダのセンター氏は「若年層を開拓する手段の一つは、彼らがいる世界に入り込むことだ」とし、「若者はオンラインの世界にいる。オンラインで暮らし、オンラインでコミュニケーションを取る。人々の関心がどこにあるのか知りたい」と語った。
携帯向け認証 10月から
NTTデータは27日、携帯電話の電子商取引(EC)サイト利用時の安全性を高める本人認証サービスの提供を、クレジットカード会社向けに10月から開始すると発表した。
同サービスはカード番号と有効期限に加え、カード発行会社に登録しているパスワードで本人認証する仕組みで、実店舗でカード決済する際のサイン記入と同様の処理がネット上で可能になるという。これまで携帯電話向けのサービスはなかったが、技術的に準拠している米クレジットカード大手ビザが携帯電話向けサービスを開発したため提供することにした。
米ユナイテッドとコンチネンタルの合併承認 世界最大級
米航空大手ユナイテッド航空の親会社UALとコンチネンタル航空は27日、両社の合併に関する米司法省による調査が終了したと発表した。これで合併が承認されたことになり、輸送実績で世界一、売上高でも世界最大級の航空会社の誕生が固まった。
両社は同日、ニューヨーク近郊のニューアーク国際空港に持つ発着枠の一部を米格安航空大手のサウスウエスト航空に譲り渡すことで合意。これを受けて司法省は一定の競争環境が維持されると判断した。
両社は9月に開く株主総会での承認を経て10月1日までに合併手続きを終える。合併後の持ち株会社名は「ユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングス」。傘下の航空事業はユナイテッド航空に一本化される。
首相が工場視察 経済対策アピール
菅直人首相は28日、北九州市を訪れ、東芝北九州工場などを視察した。政府は31日に緊急経済対策の骨格をとりまとめる方針で、首相の視察を踏まえて円高対策や雇用の維持・拡大に向けた施策を盛り込みたい考えだ。
首相はまず、省エネ効果が高い発光ダイオード(LED)関連製品を生産する東芝の製造現場に足を運んだ。同工場は雇用創出に向けて環境関連産業の育成を図る国の補助金を受けており、視察を参考に緊急経済対策でも同様の支援策を拡充する方向だ。
首相は28日午後の車座集会で、東芝のほか、宇部興産や戸田工業などの幹部らと経済対策などに関して意見交換する。
首相は27日も東京都大田区内のめっき工場を視察するなど、ここにきて企業視察の日程を増やしている。1日告示の民主党代表選を前に経済対策に力を入れていることを姿勢を示し、政権担当能力をアピールする狙いがあるようだ。
高速無料化「死活問題」、国道も商店もガラガラ
全国37路線50区間の高速道路で無料化の社会実験が始まって、28日で2か月が経過した。
高速道路の通行量が軒並み増える一方で、並行する国道では激減して商店の売り上げが半減するなど、「死活問題だ」と悲痛な声も上がっている。
国土交通省によると、実験の対象区間では、1か月間の通行量が平均で約2倍に増える一方、並行する国道では2割減少した。
最も明暗を分けたのは、県内の高速道路の9割が無料化された山形県。県を横断する山形自動車道は通行量が2~4倍に増えた。日本海側の庄内地方には観光客が押し寄せ、山形道の寒河江サービスエリアの売店も「来客数は1~2割増」。しかし、山形道と並行する国道112号(西川~月山)の休日の通行量は全国最大の53%も落ち込んだ。山形道は未開通区間もあるため、高速を敬遠して国道を走る車も多かったが、無料化で一気に高速に流れ、売り上げが10分の1に減った飲食店もあるという。
町が素通りされていることに危機感を強めた西川町商工会などは緊急対策会議を設置した。山形道のサービスエリアにも乗り込み、特産の山菜そばの割引券付きパンフレットを配布。商工会の木村寿和さん(58)は「お盆は帰省客で少し回復したが、今後がまた心配」と、追加対策を検討する予定だ。
全線が無料化された北海道の道東自動車道。追分町~夕張間で休日の通行量が7割増え、道東道出入り口に近い道の駅は7月の利用者が約3・4倍に激増したが、並行する国道274号の通行量は3割減。沿線にある日高町の道の駅では利用者が55%も減った。
国道を使うトラックの9割が高速に転じたといい、ドライブイン「日高ウエスタンファーム」も売り上げが半減。和田永雄社長(54)は「もはや企業努力ではいかんともしがたい」と嘆く。
町議会も5日の臨時会で、実験の即時中止を求める異例の意見書を全会一致で採択。首相や国交相あてに送った。
MS創業者、米IT大手11社を特許侵害で提訴
【ニューヨーク=小谷野太郎】米マイクロソフト(MS)の共同創業者、ポール・アレン氏が率いる特許管理会社は27日、米大手IT(情報技術)企業のアップルやグーグル、ヤフーなど11社がインターネット検索などに関する特許を侵害したとして、米ワシントン州の連邦地裁に提訴した。
訴状では、動画や画像の検索技術や電子商取引の広告表示の技術など4件で特許侵害があったと主張。損害賠償などを求めている。
アレン氏はビル・ゲイツ氏らとともに1975年にMSを設立し、2000年に取締役を退任。現在は慈善活動や投資会社の経営などを行っている。
防衛大綱報告書 装備を「量から質へ」転換せよ(8月28日付・読売社説)
自衛隊は今、時代の急速な変化により、多様な事態に素早く対応することが求められている。部隊と装備のあり方を「量」から「質」へと、大胆に見直すことが肝要だ。
防衛大綱の改定に関する有識者懇談会が、報告書を菅首相に提出した。冷戦下に定められた「基盤的防衛力構想」を撤廃し、2004年の現大綱が打ち出した「多機能で弾力的な実効性ある防衛力」を推進するよう提唱している。
冷戦終結を経た現在、本格的な武力侵攻は当面想定されなくなっている。「独立国としての必要最小限の基盤的防衛力」を保有するとの名目で、「重要度が低い部隊、装備が温存されてはならない」とする報告書の指摘は妥当だ。
北朝鮮の核・ミサイルの脅威や中国の軍備増強を踏まえれば、近年の防衛費の削減傾向に歯止めをかける必要がある。一方で、財政事情は厳しく、防衛費の大幅な伸びは期待できないのが現状だ。
ミサイルやテロなど新たな脅威への対応や、国際平和協力活動、災害救援といった様々な任務を自衛隊が果たすには、より重要な分野に人的・物的資源を思い切って再配分することが欠かせない。
報告書を基に年内に策定する予定の新たな防衛大綱では、陸上自衛隊の定員や戦車、火砲を一層削減するとともに、護衛艦や航空機も数量の維持より質的向上に重点を置くことが重要だ。
また、報告書は、米国に向かう弾道ミサイルの迎撃を可能にするなど集団的自衛権の政府解釈の見直しや、武器輸出3原則の緩和を求めた。自衛隊の海外派遣に関する恒久法の制定も提言した。
民主党政権が人選した有識者懇談会が、昨年の自民党政権下の懇談会と同様の提言をした意味は大きい。有識者の間では、こうした認識が共有されていることの証左であり、政府は、それぞれの課題に正面から取り組むべきだ。
報告書はこのほか、防衛大綱の改定ごとに一時的に有識者を集めて報告書をまとめる現行方式の見直しも提案した。常設の有識者会議を設け、国家安全保障戦略を策定すべきだと主張している。
安全保障政策は状況の変化に応じた継続的な見直しが必要だし、日本に国家安全保障戦略が存在していないこと自体も問題だ。
民主党政権が国家戦略局の創設を目指すなら、自民党が提唱した「日本版NSC(国家安全保障会議)」の考え方も取り入れ、外交・安全保障の司令塔作りに取り組むことが大切だろう。
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