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『PSP 2』は本体背面のタッチセンサーで操作? 複数の開発者からの報告
 Eurogamerが件の次世代PSPについて複数の開発者から情報を入手、その仕様について報告しています。
 既にソニーはファーストパーティ作品を使って各パブリッシャーへ装置のプレゼンを行っており、ビジネスモデルの構築も済んでいるという現状のよう。
 “PSP-3000に近いサイズ”といわれるその次世代PSPでは、“リッチで精彩”な画質もさることながら、際立った機能はゲームを操作する方法にあるといいます。
 それは“a touch-sensitive area behind the screen”と紹介されており、おそらく本体の裏側に備えられたタッチセンサーで操作するというもの。
 もうひとつ伝えられているのがストレージの問題。
 当初ソニーは新型PSPにおけるストレージの解決方法として、ディスクベースのものを検討していたそうですが、開発者たちのフィードバックを受け、フラッシュメモリへ変更するのでは、といわれています。
 気になる発売時期について、情報元のひとつは2011年末のローンチを予想。



携帯・医療・車向け先端電子部品、日本勢14社共同開発
 日立製作所、オムロンなど電機大手を中心とした14社は微細な機械構造を併せ持つ高機能電子部品を共同開発する。同部品は携帯電話などのほか、医療機器や自動車など幅広い分野で需要が拡大。2015年に1兆円強の市場規模が見込めるが、製造技術では欧米企業が先行、コスト競争力も日本勢を上回る。日本の電機や装置メーカーは互いの技術を持ち寄って開発スピードを上げ、生産コストを5割以上引き下げることを目指す。
 共同開発には日立、オムロンのほかパナソニック電工、三菱電機、半導体を受託生産している大日本印刷など14社が参加する。産業技術総合研究所(茨城県つくば市)が約30億円をかけて施設内にシリコンウエハーを微細加工する先端生産設備を設置。各社はこの設備を使って製造ノウハウを蓄積する。設備は11月にも稼働する。
 開発する高機能電子部品はMEMS(微小電子機械システム)と呼ばれ、主に速度や圧力を測るセンサーとして用いる。
 任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」や米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)に搭載されて需要が拡大。自動車向けの需要も増え、今後は人体に埋め込む血糖値センサーなど医療分野への応用も期待される。
 製造技術ではスイスのSTマイクロエレクトロニクスや米テキサス・インスツルメンツ(TI)など欧米勢が先行。日立など日本企業の生産ラインは直径100ミリメートルのシリコンウエハーを使っているが、STとTIは同200ミリメートルのシリコンウエハーを使うため、日本勢より5割以上、生産コストが低いとみられる。
 面積を大きくすれば1枚のウエハーから取れるチップの数が増え生産性が上がる。一方で品質は不安定になり製造装置を作り替える必要もある。
 このため半導体製造装置のアルバックを含む14社は、各社単独では遅れを挽回(ばんかい)できないと判断。共同開発で200ミリメートルウエハーへの移行を早める。11年秋にも各社が個別に量産に乗り出す計画で、生産コストが互角になれば機能や耐久性で米欧勢より優位に立てると見ている。
 調査会社の米アイサプライによると10年のMEMSの市場規模は約50億ドル(約4250億円)の見通し。医療やエネルギー分野などで需要が拡大し、15年には1兆円を超えるとの予測もある。
 電子情報技術産業協会(JEITA)は10年の電子部品の世界生産額を16兆5691億円になるとみており、日本企業のシェアは約40%としている。韓国などアジア企業の追い上げで、日本のシェアは04~06年の約50%から10ポイント低下した。日本企業はMEMSなど利益率の高い高機能電子部品で巻き返す。



シャープ、月内に液晶パネル減産 堺工場で2~3割
米中でテレビ在庫膨らむ
 シャープが月内に液晶テレビ用パネルの生産調整に入ることが19日、分かった。米国や中国などで高価格帯テレビの流通在庫が積み上がっており、同社の主力工場で、フル生産を計画していた堺工場(堺市)の稼働率を2~3割引き下げる。薄型テレビ市場は金融危機後に2009年春から回復基調を続けたが、韓国LGディスプレーも生産調整を検討しており、需要拡大は踊り場を迎える可能性がある。
 生産調整の期間は1~2カ月の予定。堺工場は40型以上の大型パネルを生産する最新鋭工場で、09年10月に稼働し今年7月にフル稼働体制を整えたばかり。40型テレビ換算で月約130万台のフル生産能力があるが、ソニーなど外部メーカー向けの生産を減らす。
 一方、自社製テレビ用パネルは計画通り生産し、中小型テレビ用パネルを生産する亀山工場(三重県亀山市)はフル稼働を続ける。今年度のテレビ世界販売計画1500万台(09年度比47%増)は現時点では変えない。今期の連結営業利益は前期比2.3倍の1200億円を見込むが、パネルの外販減少で100億~200億円規模で計画を下回る公算が大きい。



TV用液晶パネル一段安 中国などで過剰在庫
 薄型テレビ用液晶パネルの取引価格が一段と下がった。下落率は前月比で2~3%。中国市場を中心に、テレビ在庫が過剰となっているためだ。欧米市場で需要の先行き不透明感が強まっていることも響いた。今後について、年内は下落が続くとの見方と、在庫調整が進めば上昇に転じるとの見通しが交錯している。
 テレビ用液晶パネルの主力、32型(蛍光管型、中心値)の大口需要家向け価格は1枚196ドルと6月末に比べて4ドル(2%)安い。42型は315ドルが中心で、約3%値下がりした。
 シェアの拡大を狙い、テレビ各社が今年前半に旺盛に生産した反動が出ている。「2010年の需要は1億8800万台と予測しているが、各社が販売計画通りに生産すると供給は数千万台上回る」(米ディスプレイサーチ)との指摘も出ている。
 特に中国市場の過剰在庫が目立ち、「倉庫は在庫で山積み」(国内の部品メーカー)との声もある。中国のテレビメーカーはパネル価格が下がらなかったため低価格戦略を取れず、販売面で日本や韓国の製品に苦戦した。
 金融不安がくすぶる欧州や、景気指標の悪化が目立つ米国の需要減速懸念も影響した。現時点で需要の明確な落ち込みはないが、テレビメーカーは出荷を抑えつつある。「ユーロ安で輸出採算が悪化していることも出荷抑制につながっている」(韓国のテレビ大手)
 台湾では大手4社の6月の大型パネル出荷量が前月に比べ6%減った。韓国勢はLED(発光ダイオード)パネルが好調でフル生産を続けているが、LGディスプレー幹部は「稼働率は弾力的に変更する」と、減産の可能性を示唆した。
 今後の価格動向について、市場関係者の見方は割れている。生産調整に加え、クリスマス商戦や中国の国慶節(建国記念日)に向けてテレビ生産が増えれば、秋口には反発するとの予測がある。一方、今年後半はパネルの供給能力が高まることから下げ圧力が一層強まるとの指摘も出ている。



CCC、音楽CD売り場を全国で4割縮小
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は来年3月までに、全国の音楽CD売り場を現在比で4割縮小する。新作の売り場は維持する一方、発売後2カ月以上たった旧作の売り場を縮小してレンタル向けに転用する。同社は音楽CD販売最大手だが、市場はこの10年で半減しており、新作販売とレンタルを強化して収益悪化を防ぐ。
 CCCが展開する「TSUTAYA」約1400店のうち、CD販売を手がけるのは820店。合計のCD売り場面積は11万2千平方メートルで、これを7万平方メートルに縮小する。旧作売り場を現在の半分の3万5千平方メートルに圧縮。空いたスペースはレンタル向けなどに切り替える。
 TSUTAYAのCD販売の小売りベースの売上高は、2010年3月期で648億円。有力フランチャイズチェーン(FC)加盟店の離脱もあり、前の期比で25%減少した。TSUTAYAのみで扱う限定CDなど商品も投入し、一段の減収を防ぎたい考え。
 日本レコード協会によると、09年の音楽CD生産額は2460億円で、音楽配信や無料メディアの台頭により00年に比べて53%減った。



楽天、旅行ネット販売強化 携帯電話から予約しやすく
4~6月2割増 「国内」取扱高4位
 楽天はインターネットで販売する旅行事業を強化する。子会社で旅行ネット販売の専業最大手である楽天トラベル(東京・品川)は今年4~6月の国内旅行の取扱高が前年同期に比べ2割増え、この分野で業界4位につけた。利用者が獲得ポイントを楽天の仮想商店街で使える利点を強みに、携帯電話からもネットで予約しやすくするなど攻勢をかける。ネット販売はJTBなど既存の大手も拡大しており、価格や品ぞろえの競争が激しくなりそうだ。
 楽天トラベルの4~6月の国内旅行の取扱高は、前年同期比21%増の526億円。同分野で3位の日本旅行(567億円)を猛追している。楽天トラベルの顧客は旅行予約で獲得したポイントを、楽天の通販サイト「楽天市場」で利用できる。取引先の国内宿泊施設は2万4千軒と、JTBがネットで予約を受け付ける1万5千軒を上回る。
 楽天トラベルはパソコンからの予約が大半。携帯電話からも利用でき、高機能携帯電話(スマートフォン)からの予約を増やすため、19日から米グーグルの携帯向け基本ソフト「アンドロイド」搭載の機器で使えるソフトを無料で配布。全地球測位システム(GPS)を使い現在地付近の宿泊施設を検索、施設の口コミ情報をメールや簡易ブログ「ツイッター」に転送できるようにするなど、従来の携帯向けサイトにない機能を加えた。
 楽天の旅行事業の売上高は2009年12月期で193億円(前の期比19%増)と連結の6%、営業利益は88億円(同18%増)と16%を占める。一休が運営する予約サイト「一休・com」の10年3月期の取扱高は客室料金低下で前の期より1%減っており、楽天トラベルの好調ぶりが目立つ。



米インテル、ウイルスソフトのマカフィーを買収
 【ニューヨーク=小谷野太郎】半導体世界最大手の米インテルは19日、インターネット・ウイルス対策ソフト大手の米マカフィーを買収すると発表した。マカフィーの株式を1株48ドルで買い取り、買収総額は76億8000万ドル(約6550億円)になる見通しだ。
 インターネット経由でソフトウエアなどを提供する「クラウド・コンピューティング事業」の普及をにらみ、顧客に対して、半導体とソフトをともに提供できるようにする。ネットに接続された環境が広がる中で、コンピューターの安全性を高めていく必要があると判断した。
 マカフィーは1987年創業で、シマンテックやトレンドマイクロなどと並ぶウイルス対策ソフトの大手。



安全性も総合力勝負に インテル、マカフィー買収の背景
 【シリコンバレー=岡田信行】半導体最大手のインテルが、インターネットセキュリティー対策のマカフィーを買収する背景には、ネット接続の主役がパソコンから、高機能携帯電話(スマートフォン)やテレビなど様々な機器に広がり、安全・安心なネットの重要性が増していることがある。機器やソフトの区分を超えた総合的な安全性確保が、IT(情報技術)業界の合従連衡を促す軸の一つとなりそうだ。
 パソコン全盛期には、インテルはパソコン用MPU(超小型演算処理装置)、マカフィーはパソコン用のウイルス対策ソフトにそれぞれ注力すればよかった。しかし、機器の多様化でインテルは携帯向け半導体などに強い他メーカーとの競争を強いられて苦戦。マカフィーは、ネット経由でソフトや機能を提供する「クラウドコンピューティング」の普及で無料のソフトやサービスの脅威にさらされている。
 ネット接続の主戦場となりつつある携帯やテレビはパソコンと異なり、端末の種類が幅広く、搭載できる半導体やソフト、機能にも制約が多い。開発費もかさむため、「インテル傘下に入ることでセキュリティー技術に注力できる」(マカフィーのデイブ・デウォルト最高経営責任者)。インテルもセキュリティー技術を取り込んだ半導体を開発し、パソコン以外の分野でも主導権確保を狙う。



たばこ最大値上げ、景気判断「攪乱」 個人消費、反動減0.5%超か
 「10月のたばこ値上げによる反動減は国内総生産(GDP)を大きく押し下げる可能性がある」-。こんなリポートを第一生命経済研究所の新家義貴主任エコノミストがまとめた。新家氏は過去4回の値上げ時に個人消費(GDPベース、前期比)が駆け込み需要で平均0.2~0.3%押し上げられ、その反動減で0.5%押し下げられたと試算。今回の値上げ幅は1箱100円以上と過去最大で、「値上げの影響は過去よりもかなり大きくなる可能性がある」と分析している。
 近年のたばこ値上げは、消費税率が引き上げられた1997年とたばこ増税が実施された98、2003、06年。いずれも1箱当たり10~30円値上げされている。
 試算では過去4回の値上げ時に、個人消費が駆け込み需要で押し上げられた半面、反動減がそれよりも大きかったことが分かった。平均すると、駆け込み需要で個人消費は年率換算で1%前後増加し、反動減で約2%減少したため、年度全体ではマイナスの影響が生じていた。
 今年10月のたばこ増税の幅は1本当たり3.5円と大きく、需要減をカバーするためのメーカー側の値上げもあり、主力商品の値上げ幅は1箱当たり100円以上とかつてなく大きい。反動減はかなりの大きさが予想されるほか、値上げをきっかけに禁煙する人も多いとみられる。
 9月末のエコカー補助金打ち切りをにらんだ駆け込み需要も相まって、GDPはたばこ値上げ前の7~9月期には大きく押し上げられるが、10~12月期は大幅な反動減が生じる見通しだ。GDPの6割弱を占める個人消費は、たばこ値上げを含めて「攪乱(かくらん)要因が目白押し」(新家氏)で、景気動向の見極めを難しくしている。



日経社説
経済を軽視し権力闘争に興じる民主党
 民主党で9月の代表選をにらんだ動きが活発化してきた。参院選の敗北を受けて菅直人首相の続投の是非が最大の焦点だが、内向きの権力闘争に終始するような姿勢は大いに疑問である。円高や株安で景気の減速懸念が強まるなか、経済運営への危機感が伝わってこない。
 鳩山由紀夫前首相の支持グループは19日、長野県軽井沢町で研修会を開いた。参加した議員は約160人に達し、小沢一郎前幹事長と同氏に近い議員も参加した。
 小沢氏の支持グループは首相の政権運営に批判的な立場をとっている。研修会への出席は鳩山グループとの結束を示す意味があり、小沢氏は「お互い力を合わせて国民の期待に応えられるようやりましょう」とあいさつした。
 代表選は9月1日告示―14日投票の日程で争われる。すでに出馬を表明したのは首相だけで、鳩山氏は現時点では「挙党態勢の構築」を条件に首相再選を支持する立場だ。
 ただ鳩山、小沢両グループ内には独自候補の擁立に向けて協力を模索する動きが加速している。小沢氏本人の出馬に期待する声も根強い。
 民主的に党のリーダーを決める手続きは重要である。しかし民主党は政権与党であり、代表選は首相選びに直結する。参院選の直前に選んだ菅氏を、もし在任3カ月で交代させるのであれば、国民に対し明確な説明がいる。新首相は直ちに衆院解散・総選挙で信を問うのが筋だろう。
 特に違和感を覚えるのは、鳩山、小沢両氏に近い勢力の動きが目立つ点だ。両氏は前政権の責任者であり、米軍普天間基地の移設先や「政治とカネ」を巡る問題で辞任に追い込まれた。十分な総括をしないうちに復権に動き出した印象が強い。
 小沢氏に近い議員は「消費税論議の棚上げと衆院選マニフェスト(政権公約)の重視」を訴えている。だが財源の手当てをせずに合計で約17兆円にのぼる重点政策を実現するのは不可能であり、公約の大幅な見直しは避けて通れない。
 日本を取り巻く環境は様変わりし、経済や外交、安全保障などで政治の指導力が見えないことに、内外の懸念が深まっている。円高は企業の収益を圧迫し、雇用への深刻な影響も予想されるのに、政府・与党の対応は極めて鈍い。
 首相は経済の活性化や財政再建に意欲を示してきたが、具体的な道筋はいまだに見えてこない。問われているのは民主党の政権担当能力そのものである。政策論抜きの党内政局に興じている余裕はないはずだ。
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