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mixi「新プラットフォーム」、9月10日のイベントで発表 80年代生まれを優待
 ミクシィは8月9日、9月10日に開催するカンファレンス「mixi meetup 2010 -Social Leaders Conference-」の参加申し込み受け付けをWebサイトで始めた。mixiの機能を、外部のWebサイトや端末などで利用できる「新プラットフォーム」の概要と今後の展開について、笠原健治社長などが詳細を発表する。
 ソーシャルアプリ関連のセッションも実施。グリーやディー・エヌ・エー(DeNA)のエンジニアを招き、プラットフォームの現状や今後を議論したり、ライブドアやニフティ、グーグルの担当者がインフラについて紹介する――といったプログラムを用意した。
 1980年代生まれはソーシャルメディアの理解が深い“ソーシャルネイティブ”とし、特別招待枠を設けた。エンジニアの特別招待枠もある。



GREE、アプリ開発パートナー向けホスティングサービスを拡充
 グリー株式会社は9日、SNS「GREE」内アプリの開発パートナー向けホスティングサービスを拡充すると発表した。
 グリーでは、6月から独自のホスティングサービスをGREEパートナー向けに提供してきたが、需要が拡大していることから、ホスティング事業者との提携によりサービスを拡充する。
 提携するホスティングサービスは、KLab株式会社の「DSAS Hosting for GREE」、GMOインターネット株式会社の「GMOアプリクラウド」、株式会社ビットアイルの「エントリーパッケージ for Social」。これにより、GREEパートナーはアプリケーションのトラフィック量や必要な運用サポートなど、個々のニーズに最適なホスティングサービスが利用できるとしている。



3D映画ソフト今秋一斉投入 ディズニーなど大手
 洋画メジャーが今秋から3次元(3D)の映像ソフトを一斉投入する。9~11月にウォルト・ディズニー・ジャパンなど3社がブルーレイ・ディスク(BD)規格で発売する。減速するDVD市場と対照的に高画質なBD市場は伸びており、3Dをテコに一段の拡販を狙う。映像ソフトの3D対応が進み、3Dテレビなど関連機器の普及にも弾みが付きそうだ。
 ディズニーは昨年秋に公開したファンタジー映画「クリスマス・キャロル」の3D版を11月17日に発売する。ディズニーにとって第1弾となる3Dソフトで、2D版のソフトとセットにして5985円で販売する。
 興収118億円を上げたファンタジー3D映画「アリス・イン・ワンダーランド」や3Dアニメ「カールじいさんの空飛ぶ家」など、他の大型作品も3D版を投入する見通しだ。
 ワーナーエンターテイメントジャパンは4月公開の「タイタンの戦い」の3D版を10月6日から売り出す。2D版BDとの2枚組で価格は4980円。シャープの3Dテレビの購入者に対し、ソフトをプレゼントするキャンペーンも実施する。
 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPEJ)は3Dアニメ「くもりときどきミートボール」など2作品を9月17日に3480円で発売。これを手始めに新旧の映画作品を積極投入する。20世紀フォックスは来年、3D映画の大作「アバター」の3Dソフトを投入する予定だ。
 2009年の映像ソフト出荷額は前年比4.2%減の約2739億円で、5年連続の前年割れとなった。ただ、そのなかでもBDは同2.4倍の241億円に増え、10年1~6月(速報値)も前年同期のほぼ2倍の約176億円と拡大基調を維持している。
 映像ソフトの販売は映画会社にとって場合によって興行収入を上回る大きな収益源。3Dソフトで新たな需要を掘り起こし、映像ソフト市場の縮小に歯止めをかけたい考えだ。
 各社が投入する3D版のBDソフトを見るには、3Dテレビと3Dに対応したBD再生機が必要。旧作を含めた人気タイトルの3D化が進めば、ハードの普及を促す可能性が高い。



ホンダ、埼玉で1割減産 補助金切れで10月から
 ホンダは主力の埼玉製作所(埼玉県狭山市)の生産量を10月から約1割減らす。9月末のエコカー補助金切れ後に予想される販売減に対応するためで、国内全体では4%の減産となる。同製作所の減産は世界同時不況後の09年2~3月以来。トヨタ自動車も10月に2割程度の減産を計画しており、回復基調だった自動車大手の国内生産に陰りが出てきた。
 埼玉製作所では小型ミニバン「フリード」やミニバン「ステップワゴン」を生産している。7~9月の1日当たりの生産台数は1950台の計画で、10月はこれより150台少ない1800台に減らす。
 9月末のエコカー補助金切れで、ホンダは10月以降の国内販売が最大3~4割程度落ち込むとみている。まず10月に約1割の減産を行い、11月以降はその後の販売状況を見極めてから判断する。
 ただ、もうひとつの主力工場である鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)は10月発売のフィットハイブリッドなどを生産するため、10月も7~9月と同じ生産量を維持する。
 自動車各社の国内生産は国内販売の好調に加え、米国向けなどの輸出回復も寄与し、6月まで8カ月連続で前年同月実績を上回った。今後も輸出が下支えし、「10月の国内生産は国内販売が落ち込むほどには減らない」(国内大手メーカー)との見方はある。
 ただ、国内販売が予想以上に落ち込み、ホンダやトヨタが11月以降もさらなる減産に踏み切るようなことがあれば、急回復してきた各社の業績にも影響しそうだ。



ツイッターで市民と対話 千葉市長
 全国最年少市長の熊谷俊人・千葉市長(32)が10日、インターネットのツイッターで市民と直接対話し意見交換する「ツイッター版対話会」を開く。対象は「市政に興味がある人」で、参加条件は特になし。
 ツイッターは140字以内で「つぶやき」を投稿する簡易型ブログ。若い世代に市政に関心を持ってもらおうと企画した。対話会は午後9時から1時間。テーマは「市の財政と健全化への取り組み」。
 キーワード「#chiba0810」で検索できる。市によると、ツイッターによる市長の市民対話会は日本初。本番を前に、熊谷市長は「今までなかなか聞けなかった世代の声を聞きたい」とつぶやき。



米ニューズ、中国のテレビ3局 上海政府系に売却
 【ニューヨーク=小高航】米メディア大手のニューズ・コーポレーションは中国のテレビ3局などの経営権を売却する。複数の米メディアが9日報じた。売却先は上海市政府系メディア大手、上海東方伝媒集団(SMG)系の投資ファンド。ニューズは中国での放送事業強化を図ったが、当局の厳しい規制から、一層の拡大は難しいと判断したとみられる。
 ニューズは「星空衛視」や「チャネルV中国大陸」などテレビ3局と、映画放映権の保有会社の株式を、SMG傘下のファンド「華人文化産業投資基金」に売却する。売却額など詳細は不明。ニューズは北京に同ファンドとの合弁会社を設立、中国での足場は残す。
 ニューズは1990年代に中国での放送事業に参入。ただ、事業地域が一部に限定されるなど政府の規制が強く、事業拡大に手間取っていた。



新車販売1~7月1千万台 中国、2年連続世界一へ
 中国自動車工業協会は9日、国内新車販売台数が今年1~7月の累計で前年同期比42.7%増の1026万200台になったと発表した。景気拡大による収入増加でマイカーの普及が進んだ。今年も新車販売は、これまでのところ米国を大きく上回っており、中国が2年連続で世界最大の自動車市場(通年ベース)となるのは確実な情勢だ。
 通年では1500万台を上回る可能性が高く、業界関係者の間では1600万台を突破するとの見方もある。昨年、中国の累計の新車販売台数が1000万台を超えたのは10月で、通年では1364万台だった。
 月間ベースでは7月は前年同月比14.4%増の124万4000台と、増加率は6月(23.5%増)に比べ鈍化した。同協会は「増加ペースは合理的な水準に落ち着いてきている」と分析。日系自動車メーカーの幹部は「在庫をさばくために値引き競争が激化している」と指摘している。



ドコモ、丸の内にスマートフォン専用の展示施設
 NTTドコモはスマートフォン(高機能携帯電話)を展示する「ドコモスマートフォンラウンジ」を東京・丸の内に開設した。発売前の新商品も先行して展示し、ブラックベリー、ウィンドウズモバイルなど基本ソフト(OS)ごとに端末の操作を試すことができる。アプリケーションソフトも紹介し、スマートフォンの普及につなげる。
 新有楽町ビル1階の携帯電話販売店「ドコモショップ丸の内店」の中に設置した。営業時間は午前11時~午後8時で年中無休。



電気自動車用の電池、充電速く大容量・長寿命
三菱化やGSユアサ、性能高め世界一守る
 三菱化学やジーエス・ユアサコーポレーションなど電池・材料各社が電気自動車(EV)用電池の性能を大幅に高める技術を相次ぎ開発した。リチウムイオン電池に関する材料技術で、「短時間充電」「大容量」「長寿命」の次世代電池の実現につなげ2~3年内の車両搭載を目指す。EV用電池は日本勢が主導権を握っており、低コストな高性能電池を早期に開発し海外企業の猛追に対抗する。
 リチウムイオン電池はEVの中核装置。日本勢は電極材や絶縁材など同電池の材料では世界市場(8000億円)で8割のシェアを握っている。ただ、技術的課題が多いほか、韓国や中国の電池メーカーの追い上げが激しい。
 日本各社は一段の性能向上とコスト低減に注力。電極材や絶縁材などの構造や素材を改良し、既存の電池を上回る性能を実験などで確認した。現在、約15時間かかる充電を1晩(約10時間)に短縮することや、数年程度の寿命を10年以上に延ばすことにメドをつけた。
 三菱化学はこれまで難しかった電池の短時間充電を可能にする新技術を開発した。絶縁材の穴を工夫したほか、負極材に安価な天然の黒鉛を使うなど改良を加え、1.5倍の速さで充電できるようになった。家庭用の100ボルトの電源でも1晩(約10時間)で充電でき、30分の充電なら100キロメートル近く走れるようになる。
 戸田工業は米アルゴンヌ国立研究所と、電池の容量を従来に比べ1.5倍に増やす技術を開発した。3元系という材料を正極材に使った。同じ車を同一条件で走らせた場合、1回の充電でこれまでの1.5倍の距離を走れるようになる。
 日本ゼオンは負極材原料に使うゴム素材で電池の性能低下を抑えるタイプを開発した。零下10度でも充電容量を従来より3割高められ、寒冷地でのEV普及に対応する。



日米欧企業の「待機資金」470兆円 3月末 先行き不安、政策見極め 有効活用が成長のカギ
 日米欧の企業の手元資金が積み上がり、2010年3月末の合計残高が過去最大の470兆円(前年同月末比12%増)に膨らんだ。業績の回復に伴って現金収支は改善しているものの、設備投資やM&A(合併・買収)に慎重になっているためだ。企業は国の政策も見極めながら、有効な使い道を探ろうとしている。「待機資金」を生かす成長戦略を描けるかどうかが、先進国共通の課題になりつつある。
■バブル以来の水準
 日米欧の公式統計から試算した。日本では国内企業(金融・保険を除く全産業)の3月末の現預金残高が144兆2400億円となり、前年同月末比9%増えた。3月末時点で140兆円を超えたのは、バブル期の1990年以来だ。
 米欧の企業が同じ時点で抱える待機資金も過去最大級の水準にある。米企業(金融機関を除く)の現預金残高は1年前の1.2倍にあたる1兆7335億ドル(約150兆円)にのぼり、ユーロ圏企業の預金残高は1兆5763億ユーロ(約180兆円)に達した。
 日米欧はなお大幅な需要不足を抱え、企業が予想する将来の成長率も低い。業績の改善で設備投資やM&A、雇用・賃金、株主への配当を増やす動きもみられるが、経済の先行き不安は根強く、本格的な能力増強や事業拡張には慎重にならざるを得ない。金融危機の再発に備え、厚めの手元資金を確保しておきたいという事情もある。
 日本では上場企業の4~6月期の経常利益が前年同期の4倍に拡大した。だが法人企業統計でみた1~3月期の設備投資(ソフトウエアを除く)は14%減った。キャッシュフローのうち設備増強にどれだけ回したかを示す比率は51%にとどまり、85年の統計開始以降で最低となった。
 米国でも主要500社の4~6月期の最終利益が前年同期より3~4割増えたもよう。設備投資は5%増にすぎず、水準自体もピーク時の8割程度にとどまる。企業のM&Aも低調だ。民間調査会社によると、09年度の世界の企業買収額は2兆4500億ドルで、前年度より16%減った。
■海外投資は伸びる
 現預金の増加は財務体質の改善につながる面もある。米欧では過剰債務の返済に充てているケースも多いようだ。野村証券の木内登英氏は「日本では借入金の返済が進んでおり、投資のリスクをとって収益を求める企業活動そのものが鈍っている」とみている。
 ただ企業が設備投資やM&Aを一様に絞っているわけではない。事業に有利な国やコストの低い国を選び、資金を重点的に投じようとしている。日本政策投資銀行の10年度の設備投資調査によると、大企業の海外投資は前年度比35%増。新興国向けがけん引役となり、国内投資の7%増を上回る伸びを示す。
 BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「企業の成長期待と投資意欲を高めるには、規制緩和や法人減税といった成長戦略が欠かせない」と話す。企業の待機資金を国内に還流させるような政策対応が、世界経済活性化のカギも握りそうだ。



日経社説
「リーマン前」うかがう企業の次の一手
 リーマン・ショックから、そろそろ2年。この間にいち早く経費を削り、新興国の需要を取り込んだ大企業の業績が急回復している。
 9日までの本紙集計では、金融を除く上場企業の2010年4~6月期の経常利益は前年同期の4倍に膨らみ、リーマン・ショック前の08年4~6月期の9割弱まで戻った。回復の主役は自動車と電機だ。
 自動車大手7社は、利息などの受け払いを除いた営業損益が前年同期の2285億円の赤字から6704億円の黒字になった。在庫調整を進めたところへ、中国などの需要増と国内のエコカー補助金による押し上げ効果も加わり、円高で生じた収益の目減りを補うことができた。
 電機大手9社の営業損益も著しく改善し、2356億円の赤字から3436億円の黒字になった。生産体制の見直しや研究開発費の削減で全般のコストを落としたうえ、エコポイント制度の後押しで家電の販売も好調だった。
 利益水準で「リーマン前」が視野に入った企業は、国際競争に勝ち抜くための一手に動く。例えば事業再編。パナソニック電工と三洋電機の完全子会社化を決めたパナソニックは「事業再編で(韓国勢と)戦っていける」と意気込みを示した。
 ただ、経営の視界は晴れない。新日本製鉄は鋼材価格などの先行きが不透明なため「下期業績を合理的に予想できない」とした。デフレの懸念も指摘される米国も「個人消費の回復はまだ遅い」(ホンダ)。
 何より悩ましいのは為替だ。足もとの円・ドル相場は1ドル=85円台と、多くの企業が事業の前提とする1ドル=87~90円よりも円高の水準が定着する兆しもある。
 そうした事態を想定して、大企業は競争力をつけるため生産や販売の拠点を、アジアを中心に海外に一段と移し始めた。日本政策投資銀行によれば、大手製造業の今年度の設備投資計画は、国内は研究開発に関連する施設を中心に5.9%増、海外は増産投資など43.9%増だ。
 しかし海外シフトの加速は国内の雇用増にはつながらない。政府として取り組むべき宿題は(1)高付加価値の事業などが国内にとどまれるよう、円高の行き過ぎを是正し、法人税を軽くする(2)規制緩和などにより国内での雇用を創出し、労働力の流動化を促す――などだ。
 企業業績の回復は、雇用など国内の景気回復には直結しない。10年4~6月期決算でより鮮明になった日本経済の構造の変化を、政府は直視すべきだ。
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