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シャープ片山社長「年内に3Dパネルのスマートフォンを発売する」
  シャープの片山幹雄社長は3日、毎日新聞のインタビューで、電子書籍利用などに向くタブレット型携帯端末について、年内の発売後に国内市場のシェア3割を獲得し、先行する米アップルの「iPad(アイパッド)」をしのいで首位を目指す意向を明らかにした。片山社長は、近い将来に国内市場が5000万台になるとの見通しを示したうえで、「日本の新しい産業モデルになり、輸出できる」と述べ、早ければ年内にも米国市場に投入する方針を示した。
 片山社長はタブレット型携帯端末について、「(高機能だが世界から孤立した)ガラパゴスと言われた日本の携帯の機能を世界が目指している」と指摘。そのうえで「いよいよシャープの時代が来た。新型端末には、液晶ディスプレーや携帯電話などで培ってきた技術をフル活用する」と述べた。さらに、独自の次世代電子書籍規格のデータ圧縮技術が、iPadより優位にあると強調。端末と電子書籍を組み合わせたビジネスモデルの世界展開に自信を示した。
 キーボードの無いタブレット型携帯端末は米アップルが発売し、ソニーや東芝、NECの国内勢が年度内の参入を表明している。片山社長は「パナソニックもソニーも、(タブレット型携帯端末を)やってもいい」と述べ、競争激化で市場が活性化するとの認識を示した。
 片山社長との主な一問一答は次の通り。
 --タブレット型携帯端末をどう考えていますか。
 ◆スイッチを入れた瞬間に立ち上がり、高速の通信網を介し、簡単に直接的なサービスを受けられる。パソコンより早く一般の家庭に入っていく。市場規模は将来的に5000万台以上になる。
 --市場のシェアはどの程度狙いますか。
 ◆シャープは携帯電話でシェア1位、30%弱。できたらそれ以上のものをやっていきたい。
 --電子書籍事業の展開をどうしますか。
 ◆電子書籍というのは、電子商取引の一つ。電子書籍以外の引き合いも非常に大きく、今年から来年にかけてビジネス形態を大きく変えるだろう。今後は医療や介護・福祉、教育という分野まで、電子商取引のサービスが広がる。端末やサービスは年末にもアメリカで展開していくし、次のステップでは中国展開もやっていきたい。
 --技術的な課題はありますか。
 ◆シャープのこれまでの集大成だと思う。重さや消費電力など、液晶ディスプレーの性能がすべてを決める。投入するタブレット型端末には、液晶ディスプレーは亀山工場(三重)でつくったものを使うので自信はある。シャープが目指してきた(いつでもどこでもネットとつながる)ユビキタス社会に貢献できる。
 ――新興国戦略の現状は。
 「アフリカや中近東でここにきて大きな動きがあった。エジプトでは協業関係にある現地家電大手のエル・アラビーと共同で液晶テレビの組み立てに動き、複写機の組み立ても始めた。イランでも現地家電大手と組んで液晶テレビの委託生産する。3、4月にはエジプト、南アフリカなどに支店を開設、自力での販路開拓に着手している」
 「東南アジアでの生産能力増強も急務だ。タイでは冷蔵庫の増産に向け、建屋建設が始まっている。インドネシアは現在、液晶テレビを年12万台、冷蔵庫を年150万台生産しているが、いずれも増産を検討している」
 ――新興国の慣習にマッチした製品開発への取り組みは。
 「昨年8月に中国・上海とマレーシアに研究開発拠点を新設した。2槽式の洗濯機へのこだわりや、直冷式の冷蔵庫を好むといったアジア各国の特徴に沿った製品開発を進めている」
 ――グループ全体の海外売上高の目標は。
 「08年度に54.3%あった海外売上高比率が09年年度は48.1%に低下した。まずは54%の水準に戻したうえで、新興国向け販売の増加を柱に、早期に6割以上に引き上げたい」
 ――太陽電池事業は海外市場でどう戦うのか。
 「欧州ではイタリアの電力会社エネルなどと合弁生産する計画だが、米国など他地域でも他社と組むことが必要になるだろう。現地のインサイダーになることが重要だ」
 ――パナソニックが三洋電機とパナソニック電工の完全子会社化を発表した。業界再編の動きに対するスタンスは。
 「今シャープが弱い立場であれば色々な選択肢があるが、国内ではほとんどの製品で非常に高いシェアを頂いている。他社を吸収するより自力でコスト競争力を高める方が得策だ。ただ海外では太陽電池のように、世界各地で局所的に組む戦略になるだろう」
 ――液晶テレビ市場の見通しは。
 「現状の生産能力では、間違いなく日本の年末商戦向け商品が足りなくなる。8月から10月にかけて意図的に在庫を積み増すことで対応したい。海外向けはどんどん売り、日本向けは“良い在庫”を積んでいく」
 ――今後の3次元(3D)パネル戦略は。
 「7月末発売の3Dテレビは予約だけで1000件を超えており、大変好評だ。年内には裸眼で楽しめる3Dパネルを搭載した高機能携帯電話(スマートフォン)を国内外で発売したい。これには3D対応のカメラも搭載し、撮影した静止画や動画を3Dテレビでも鑑賞できるようにする」



工場稼働、お盆休み返上 品薄の半導体はフル生産
 電機業界を中心にお盆の休業期間を返上して工場を操業するメーカーが今年は増えそうだ。薄型テレビや高機能携帯電話(スマートフォン)の売れ行きが良く、品薄となっている半導体などの工場はフル操業を続ける。猛暑で販売好調なエアコンを増産するため、休日を返上する動きもある。
 半導体メーカーは昨年に続いてフル操業となる。ルネサスエレクトロニクスは7~15日に本社部門が休業するが、半導体回路をつくる「前工程」の各工場は毎日操業する。工場稼働率は昨年の同時期より、20ポイント高い90%に引き上げる。電子機器を制御するマイコンなどの旺盛な需要に応える。
 東芝もデータの記録に使われるフラッシュメモリーの四日市工場(三重県四日市市)など、ほとんどの拠点でフル操業する。薄型テレビ向けが好調なシステムLSI(大規模集積回路)では、最先端工場だけでなく旧式の設備を持つ工場も、昨年より10~20ポイント稼働率を高める予定だ。
 シャープは液晶パネルを昨年同様、フル稼働で生産する計画。亀山工場(三重県亀山市)のほか2009年10月から稼働した堺市の新工場も操業。年末商戦に向け供給体制を強める。



携帯電話部品、取引価格が下落 7~9月、アジア勢が安値攻勢
 振動モーターや液晶パネルなど携帯電話部品の取引価格が下落した。大量生産が可能な汎用品の7~9月の取引価格は4~6月に比べ2~5%安い。携帯電話の世界的な出荷拡大を背景に部品の需要は旺盛だが、シェア獲得を狙うアジア勢の安値攻勢が強まった。ただ、高機能携帯電話(スマートフォン)の部品は高い技術力が必要で生産企業も限られるため、堅調な値動きとなっている。
 着信を知らせる振動モーターの7~9月の大口価格は、主力品の直径4ミリのシリンダータイプが1個0.35ドル前後と4~6月比5%安い。表示画面に使う液晶パネルは汎用品の2.2インチ型が7月後半に1枚5.5~8ドルと、4月後半に比べ約2%下落した。
 米調査会社IDCによると、4~6月の携帯電話の世界出荷は3億1750万台と前年同期比で15%増加。1~6月の累計では6億2060万台と同19%増えた。部品の需要も好調でフル操業を続けるメーカーは多い。
 ただ、新興国で普及している低価格携帯電話向けを中心に、中国や台湾などアジア製の安い部品の供給が増加。日本の部品メーカーの間では「耐久性など品質は二の次で、安値ばかりを求める需要家が少なくない」との指摘が多い。
 一方、スマートフォンをはじめとする高級携帯電話向けの価格は堅調だ。日本の携帯メーカーが多く使う直径3.5ミリの小型振動モーターは同4ミリ型の2~3倍で、前期の4~6月とほぼ同水準。スマートフォンなどに搭載するプレミアDRAMは生産コスト削減を反映した小幅な下げにとどまっている。
 「スマートフォン向けは小型化や薄型化などの技術を求められるため、価格を高くできる」(振動モーター製造大手)という。アジア勢が大量生産できない部品も多く、汎用品との二極化が一段と進みそうな勢いだ。



ドコモの電子書籍参入、「オープン戦略」で挽回狙う
 NTTドコモは大日本印刷と提携し、年内にも電子書籍サービスを始める。4日に両社が記者会見を開いて発表する。出版社や端末メーカーと組み、コンテンツ提供者などを囲い込むのではなく、2社でコンテンツや端末までを広く募る「オープン戦略」を取ることで、先に事業化を表明したKDDIなどの他陣営との違いを明確にする。
 新サービスではドコモが年内に投入を予定している電子書籍型端末やスマートフォン(高機能携帯電話)に通信回線をセットにして販売する。ドコモの約5600万の契約者を顧客基盤に、大日本印刷が出版社などから調達した雑誌や書籍などのコンテンツをデジタル化し、配信するビジネスモデルを描く。
 今回の提携でドコモがあえて特定の端末メーカーや出版社と連合を組まなかったのは、多様な端末を使えることをアピールするためだ。KDDIはソニーの「リーダー」を使い、凸版印刷、朝日新聞社と組む計画。ソフトバンクは米アップル「iPad(アイパッド)」の販売に集中している。
 米アマゾン・ドット・コムも「キンドル」を独自に展開する方針を示し、シャープもまず、単独で電子書籍端末事業への参入を発表した。
 市場がまだ立ち上がっていない日本で、ドコモ陣営はどの電子書籍端末にもコンテンツを配信できる余地を確保した。
 携帯電話業界では、ソフトバンクモバイルが米アップルの「iPhone(アイフォーン)」とに経営資源を集中し、スマートフォンブームの流れをつくった一方、ドコモは出遅れ感もあった。
 こうした中、ドコモはスマートフォンを今期に約10機種用意するなど「品ぞろえで勝負する」(山田隆持社長)と強調。選択肢を増やすというソフトバンクと対照的な戦略を描くことで対抗する。
 ドコモと大日本印刷の提携により、通信3社の電子書籍事業の戦略が出そろうが、ドコモの電子書籍戦略の可否はスマートフォンと同様に「オープン戦略」にどれだけ賛同会社を得られるかにかかっている。



シャープ、電子書籍端末で買い物も
 シャープの片山幹雄社長は3日、産経新聞のインタビューに応じ、参入を表明している電子書籍端末について、書籍にとどまらず、端末上でスーパーなどから買い物もできる電子商取引(EC)端末として10月末にも発売し、サービスを開始する方針を明らかにした。サービス開始に向け、コンビニやスーパー、家電量販店などと交渉を進めているという。
 端末向けのコンテンツ(情報の内容)では、映像や音楽の配信も想定。同社が商品化する3次元(3D)対応の液晶パネルを採用し、立体映像を楽しめるように検討する。
 また、端末の開発にとどまらず、コンテンツの配信も手がける。同社の「データセンター」を通し、コンテンツが各端末に配信できる仕組みを整備。すでに社内にコンテンツ配信を請け負う組織を立ち上げた。電子書籍の枠組みを超えた「万能端末」的な機器を目指し、電子書籍端末で中心的な役割を果たすコンテンツの配信まで手がけることで、新しいビジネスモデルの確立を狙う。
 EC端末では端末画面上の表示項目(アイコン)から買い物をし、商品をコンビニで受け取ることができる仕組みを想定。各店舗の持つポイントシステムなど、電子マネーでの決済もシステムに組み込む。
 片山社長は「電子書籍端末は使い方次第で、書籍にとどまらず、実際のお金と物が動く商取引端末になる」と強調。「買い物に行けない高齢者の問題の解決にもつながり、世界に応用していける」と話した。
 電子書籍端末では、KDDIやソフトバンクなど携帯電話事業会社が、独自のコンテンツ配信サービスの開始を表明。3日にはNTTドコモが大日本印刷と提携し、電子書籍配信サービスを開始することも明らかになった。ドコモ向けの端末には、シャープ製の採用が有力視されている。



携帯トレーダー取り込み競う ネット証券各社、専用ソフト
 インターネット証券各社が携帯電話で株式売買できる専用サービスを相次ぎ打ち出す見通しとなった。高機能のスマートフォンが普及し、携帯からの株売買が足もとで伸びているためだ。個人投資家の株式売買が低迷するなか、「親指トレーダー」の取り込み競争も激化しそうだ。
 松井証券は今夏から主要証券に先駆けてスマートフォン向けのアプリケーションソフトを投資家に提供する。瞬時に銘柄の売買状況を確認し、注文を出せる。携帯電話からの株式売買注文は6月末時点で顧客数の4分の1にまで増えており、対応を求める投資家が増えているという。
 楽天証券は同様のアプリを今秋に提供する見通し。個別銘柄のニュースやチャート図を見ながら売買ができる仕組みだ。カブドットコム証券もスマートフォン向けの専用サイトを設けている。SBI証券やマネックス証券もアプリの開発を計画している。



バンキシャ!の「2次元彼女」同伴旅行ルポに疑惑 ゲームファンが激怒
 日本テレビ系の報道番組「真相報道バンキシャ!」に対し、ゲームファンの間で“ねつ造”批判が出ている。人気恋愛ゲームの美少女キャラクターと“同伴”して、熱海温泉の旅館に1泊する男性ファンの様子を取り上げたルポで、取材を受けた「Aさん」なる男性の行動が、ファンとして当然の手順を踏んでいないというのだ。さらに、取材を行ったとされる日にAさんが宿泊していないことも明らかになった。
 問題の放送は先月25日。ニンテンドーDS用恋愛シミュレーションゲーム「ラブプラス+」(コナミ)の舞台となる熱海温泉に、多くの男性ファンが2次元の“彼女”を同伴(=DS持参)して訪れる様子を特集した。「おととい、バンキシャは温泉で有名な静岡県熱海市へ」というナレーションで始まったことから、撮影日は23日とみられる。
 ファンらのお目当ては、「ラブプラス+」に登場する実在の旅館「大野屋」。ここで和室に1人で泊まると、2人分(=ゲーム内の“彼女”の分)の布団を用意してくれるサービスがある。当然、宿泊するファンは和室を予約するが、同番組に登場した「仙台から来たAさん(40)」は、「手違いでシングルになっちゃった」とつぶやき、洋室シングル部屋の宿泊を余儀なくされた。
 そして夜。Aさんは携帯端末「iPhone」に表示した“彼女”をベッドに置き、「(まだ)ちょっとそういった(ベッドを共にする)関係ではないので」と言い残し、タオルケットを巻いて床に寝てしまった。
 二次元キャラをベッドに寝かせ、自分は床に寝る。テレビ的には“おいしい絵”だが、この内容にゲームファンらは反発。批判は「DSではなくiPhoneに表示するのはおかしい」「なぜ、和室を予約しなかったのか」といったもので、「日テレのねつ造ではないか」との声も出ている。そこで、このAさんについて夕刊フジが大野屋に確認すると、意外な答えが返ってきた。
 「客室でのインタビュー撮影は、当館のスタッフはもちろん、撮影に帯同していたコナミの方も放送当日までまったく把握していませんでした。23日の宿泊名簿を確認しましたが、シングル部屋利用者は3人で、いずれも仙台の方ではありません。当日は和室も十分空いており、変更にも対応できたと思います」(大野篤郎・大野屋専務)
 放送を見た一部のファンは、「予約を取り違える旅館」として大野屋をネットで批判しているが、大野屋にとっては寝耳に水の話というのだ。
 「撮影前日の22日には仙台の男性がシングルに1泊されていますが、この方は7月上旬から予約されています。事前に、このお客さまにインタビューされた可能性はありますが、真相は分かりかねます」(同)
 ネット上の批判について、日本テレビ総合広報部は「当社では、番組制作の詳細に関するご質問にはお答えしておりません」としている。



昭シェル、給油所で無線LAN 利便性高め集客
 昭和シェル石油は9月から、ソフトバンクモバイルと組み、全国の系列ガソリンスタンドで公衆無線LAN(構内情報通信網)サービスを始める。ドライバーが給油や洗車などの合間に、高速インターネット通信ができるよう利便性を高め、集客につなげる。石油元売り会社が系列スタンドで無線LANを本格導入するのは初めて。

 まず、9月末までに関東や近畿をはじめ100カ所強のガソリンスタンドで始める。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」や、多機能情報端末「iPad(アイパッド)」などの高速インターネットに対応させる。

 昭シェルの系列のガソリンスタンドは6月末で4055カ所。特約店に呼びかけ、順次全国に導入店を増やす方針。



百貨店、ネット販促に動く 三越は携帯に割引クーポン
 百貨店がインターネットを活用した顧客獲得に乗り出す。三越は携帯電話向けサイトを通じた割引クーポンなどの配信を開始。大丸松坂屋百貨店はミニブログ「ツイッター」などで店頭情報を流し始めた。売り上げ減が続く中、ネットの活用でコスト削減や若者の取り込みにつなげる。

 三越は日本橋本店(東京・中央)の専用携帯サイト「日本橋ライフスタイル」を開設。会員登録用の端末35台を店内に設置し、今年度末までに3万人の獲得を目指す。会員には月8本程度のメールでクーポンや商品券が抽選で当たる情報を配信。9月に増床開業する銀座店(東京・中央)などでも順次導入する。

 大丸松坂屋は大丸東京店(東京・千代田)でツイッターによる販促を開始。時間限定で値引きする「タイムセール」の開始などの店頭情報を随時告知する。社員が勧める商品を動画投稿サイト「ユーチューブ」で紹介する試みも始めた。

 ほかにも、東武百貨店は今年度中に池袋本店(東京・豊島)の17の売り場で担当者が自身で撮影した写真やコメントを直接ホームページに入力できる仕組みを導入する。百貨店の販促はチラシが主体だが、宣伝費の削減を余儀なくされる中、コストを抑制できるネットを活用する動きは今後も広がりそうだ。



ブランド消滅 「時代の流れだが、お客さまに申し訳ない」三洋電機元会長、井植敏氏インタビュー
 〈今年7月29日、パナソニックは、三洋電機とパナソニック電工の完全子会社化を発表。ブランドは原則「Panasonic」に統一され、「SANYO」ブランドは消滅することになった〉
 --今の気持ちを聞かせてください
 「私は、もう三洋とは関係ないから何も感じていない。それが時代の流れなら仕方がない。海外と競争する上でプラスになると判断されたのだろう。三洋ブランドを長年育ててくださったお客さまに申し訳ない。それだけだね」
 〈三洋の経営危機が表面化した平成17年6月、井植敏氏は会長を退任。同時に長男の敏雅氏を社長に引き上げ、会長兼CEO(最高経営責任者)に元ニュースキャスターの野中ともよ氏を起用した〉
 --敏雅氏と野中氏は2年で辞任に追い込まれ、「経験不足だった」などの批判もある
 「経験不足だったとは全然思っていない。敏雅が外国語に堪能なことは海外での交渉に大いに役立った。充電式乾電池『エネループ』は世界中に販売を拡大したが、化粧品のようなブランドイメージは野中さんの斬新な発想だった」
 --業績不振の原因は
 「(16年10月の新潟県中越地震による)半導体工場の被害が予想以上に大きく、操業再開が遅れ、その間に顧客を失ってしまった。立ち直れば、すぐ買ってもらえるという甘さもあったのかもしれない」
 --そのときに前会長としてアドバイスなどは
 「何もしてない。そこまで(経営危機が)深く行ってしまうとは思いもしなかった。私の会長時代に拡張した液晶パネル工場を、敏雅が整理することになったのはかわいそうだった」
 〈経営危機の深刻化を受け、18年3月、三洋は三井住友銀行など金融3社から支援を受ける形で3千億円の増資に踏み切った〉
 --3千億円が入ったときの“出口”について、どう考えていたのか
 「支援を受け入れたら自分で出口を考えることはできなくなる。出口まで考えるのは大株主の責任だ」
 --パナソニックによる買収はその時点で予測された道のりだったのか
 「いや、違うだろうね。(金融3社は)もっと有利な方法があると思っていたのでは。当時は松下電器産業(現パナソニック)も業績改善に向けて必死だったからね」
 --三洋で働いた時代を振り返ってどうか。やり残したことは
 「もっとアジアで競争できる大きい会社にしたかった。ただ、電機業界に55年間いて、大きな変化を今、元気で語れることは幸せなことだと思っている」



会津大、ツイッターで情報発信 高校生向け
 会津大学は「ツイッター」(ミニブログ)を活用し高校生らに向けた情報発信を強化する。このほど専用ページを開設。8日に開催するオープンキャンパスや秋の学園祭でスケジュールや会場案内などの情報を流し、来場者が閲覧できるようにする。大学でツイッターを本格導入するのは珍しいという。
 来場者などが質問や意見をツイッターに投稿した場合には、学生と協力して迅速に返信することも計画。情報交換を密にして満足度向上につなげる。



「つぶやき」集め福井PR ツイッター投稿を活用
 福井県観光連盟はこのほど、ミニブログ「ツイッター」上でつぶやかれた福井県の観光情報を自動的に集めて、観光連盟のウェブサイトに表示するサービス「ふくいなう」を始めた。
 観光地を訪れた人の生の声やイベントの告知情報を1カ所に集中させて情報発信力を高める。
 ツイッターに投稿する際、文章中に「#fukuinow」の文字列を打ち込むとツイッターのサーバーが該当するつぶやきをすべて集め、ふくいなうのサイトに時系列順に表示する仕組みだ。
 県内で開かれる、花火大会などの大きなイベント会場で同文字列の打ち込みを呼びかければ、写真も含めた現場の生の情報を大量に集めることができる。ツイッター利用者以外の人も閲覧でき、幅広い層に情報発信するツールとして活用する。
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