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次世代ケータイインフラは世界規模で戦国時代に(COLUMN)
今年はインフラの年、不在のAndroid
バルセロナで開かれる世界最大の携帯電話イベント「GSMA Mobile World Congress」。昨年の記事を眺めてみると、Android一色だった様子。あれからもう1年が…としみじみするのはいささかオッサンくさいのでやめるとして、今年のメインテーマを探してみると、やはり「インフラ技術」という言葉が浮かび上がる。
これは別に私自身がインフラ周りの仕事をよくしているからそちらに目が向きやすい、というのではなくて、実際あちこちでLTE(Long Term Evolution:第3.9世代携帯電話)の文字が躍っている。それもそのはず、昨秋にようやく規格がまとまって、製品として出せるタイミングになったというのが大きい。主要ベンダーはこぞってLTE関連機器を展示している。
一方、Androidといえば、影も形もない。この原稿を執筆している時点でまだ見切れていない展示会場も1つあるのだが、それを勘案しても、まったく見かけないといっていい。プレスだけが入れてもらえるエリアにしても同様である。
ここまで姿が見えないと逆に、このあと大きな発表を控えていて、何らかの報道規制でもかけているんじゃないか、とさえ思える。もしそうだとしたら陰影のつけかたが非常にうまいマーケティングコミュニケーションであるが…。
イケイケのLTE
韓国LG電子もLTEに積極的
インフラに話を戻すと、LTEについては前述の通りあちこちに展示されていた。Ericsson、Nokia Siemens、Motorolaといった大御所はもちろん、韓国勢(サムスン電子、LG電子)や中国勢(Huawei Technologies、ZTEなど)も負けじと基地局とサービスの両方で展示を競っていた。
また初日の共同記者会見でも、イベント主催者であるGSM協会会長のロブ・コンウェイ氏が「LTEは私たちの未来だ」と力強く宣言していた。この先の携帯電話エコノミーを支える求心力として、このコミュニティの人々の期待が集まっていることがうかがえる。
ちなみに日本勢もNECやNTTドコモ、パナソニックがLTEの展示をしていたが、やや控えめな扱いという印象を受けたのが正直なところ。今回の会場全体のLTEイケイケな雰囲気を読み違えてしまったのか、あるいは日本企業には入れないエコノミーがまたもやできつつあるのか、はたまたLTEに対して冷ややかなのか、定かではない。
着実に進むHSPA+、厳しいモバイルWiMAX
LTEといえばHSPA+(※:現行の第3世代携帯電話(3G)を高速化した規格で、2009年中に下り最大28Mbpsの通信が可能になるといわれている)はどうした、という話となるが、こちらも元気。ただしまだどこに着地できるかが定まらないLTEに対して、すでに見えている技術でもあることから、派手な展示というよりも、すでに商談モードである。後述するが、特にカンファレンスでは新興国のインフラ整備の話題でもちきりであり、そこでの主役はHSPA+だった。
モバイルWiMAXは、正直プレゼンスが小さい。総本山のIntelや北米でサービスインしているMotoloraではそこそこの展示規模だが、サムスン電子をはじめ先日まで威勢のよかった人たちの構えが小さく感じる。
昨年のバルセロナには来ていないので定点観測はできないのだが、やはり携帯電話技術の総本山である欧州のイベントで、しかも状況が厳しさを増す中で、さすがのIntel軍団も肩身が狭いということだろうか。実際、ブースにいたエンジニアと思わしき若者から、「正直、技術に限界が…」という声が聞こえたのは、ここだけの話。
以上をまとめると、イケイケのLTE、商売一直線のHSPA+、正念場を迎えたモバイルWiMAX、という構図が全体を通じて見えてきた。ただ、LTEはバブルの香りがするし、HSPA+はこれから本番を迎える新興国の3G普及とあいまって生臭い。正直、ここに日本企業が入っていくのは容易ではないな、という認識を改めて持った次第である。
ハイブリッド車が市場を席巻したように
国内外のモバイル業界の方々と話をしていての私見なのだが、私は以前から、LTEは当面アドバルーンであり、目下の本命はHSPA+、と考えていた。あるいは前者が電気自動車、後者がハイブリッド車、というところで、次世代への「つなぎ」と思われていたバイブリッド車(HSPA+)が案外市場を席巻するのでは、と思っていた。
今回のインフラに関する展示の傾向は、こうした私の仮説を補強するものとなった。もちろんLTEも研究開発は進むだろうが、市場化が見えるのは当分先だろうし、またその際も最初は先進国の都市部から、という感じがする(でなければ投資回収できないだろうし、バックホールも設計できない)。その意味で、当面はHSPA+の普及が進むように思えた。
そしてこの領域で新興国のベンダー(特に中国勢)が元気だというのは大変興味深い。中国に関しては、今後の3Gインフラ投資は国が行うことになっている。いわば国をあげて3G/3.5G産業全体を育成しよう、ということだ。こうなると市場競争力のある中国ベンダーが世界市場の一大勢力として伸びてくる可能性は否定できない。
おそらく欧州陣営は、そこまで読み切った上で、さらに技術の伸びしろがあるLTEに注力したいのだろう。プリウスに負けたGMやフォルクスワーゲンが、電気自動車で巻き返しを試みる、ということだ。ただこれはバックホールも含めてインフラを新たに設計しなければならない話だし、世界的な経済危機の中でかつてGSMのインフラを打った時のような大規模な投資を受けられるのかはまだ未知数でもある。
こうなってくると、まだ世界に見えていない潜在技術も含め、いつどこでどんな下克上が起きてもおかしくない。今回のバルセロナは、インフラの世界が戦国時代に入ったことを告げる、そんなイベントのように私には思えた。
追加景気対策、地デジTV購入に2万円支援 自民が検討
自民党は追加景気対策の一環として、地上デジタル放送が受信できるテレビやチューナーを購入した全世帯に一律2万円程度の支援金を配布する方向で検討に入った。2011年7月に地上デジタル放送へ全面移行する計画も1年間前倒しして、早期普及を目指す。液晶テレビなど急激な需要落ち込みに悩む電機業界を支援する狙いもある。
自民党のe―Japan特命委員会(小坂憲次委員長)が18日、「IT(情報技術)による景気・雇用・環境緊急対策パッケージ」の議論に着手、3月までの取りまとめを目指す。国税の申告などの行政手続きを電子化する電子政府計画、電気自動車普及なども前倒しし、合計で7兆円規模の経済効果を見込む。
携帯電話の充電システム、共通化で合意 ノキアなど17社
【バルセロナ=清水泰雅】フィンランドのノキア、英ボーダフォンなど携帯電話関連17社は17日、携帯電話の充電システムを2012年をめどに共通化することで合意した。電池や充電器の仕様を統一することで、買い替えで大量に発生する廃棄物を大幅に削減できるほか、効率のいい充電方式の採用で現行より約50%のエネルギー削減になるという。環境対応を強化する携帯電話業界の取り組みの一環となる。
携帯電話の業界団体であるGSM協会が主導した。12年1月以降に世界で発売する新型携帯電話機のほとんどは、共通化した充電システムを採用する。試算では最大で5万1000トンの余剰充電器を削減できるほか、製造や輸送にかかる年間1360万トンの温暖化ガスを削減できるという。
参加するのは米AT&T、クアルコム、英ソニー・エリクソン、韓国のサムスン電子、LG電子、独Tモバイル、スペインのテレフォニカなど。日本企業は態度を表明していないが、コスト削減などが可能なことから将来的に参加する可能性がある。
ニコニコ動画、ユーザー生放送の同時配信数を拡大
ニワンゴが運営する「ニコニコ動画(ββ)」は、ユーザーが生放送を行えるサービス「ユーザー生放送」の番組放送枠を拡大するほか、コメントダウンロードなどの新機能を追加することを明らかにした。
ニワンゴによれば、ユーザー生放送は従来、全体で同時に100番組までの配信が行えるが、配信希望者が多数のため、番組放送枠が不足しているという。これを受け、23日からの週の後半に増枠を予定する。追加する枠数は未定だ。
なお、ユーザー生放送を配信するにはプレミアム会員であることが前提。コミュニティサービス「ニコニコミュニティ」でコミュニティを開設しているオーナーと、コミュニティ内で動画のアップロード権限を持つユーザーが配信できる。
このほか、2月中には、コメントダウンロード機能や、生放送中にニコニコムービーメーカーで作成した動画を配信できる機能を追加する予定。さらに、3月中には、放送枠の予約機能や放送時間の延長機能、生放送番組アーカイブのダウンロード機能を予定。生放送番組表も設置するという。
1月の粗鋼生産637万トン、減少率は過去最大の37.8%
日本鉄鋼連盟が18日まとめた1月の粗鋼生産量は637万トンと、前年同月から37.8%減少した。前年実績を下回るのは4カ月連続で、減少幅は過去最大だった2008年12月の27.8%から、さらに10ポイント悪化した。生産量でも1969年2月(577万トン)以来の低水準だった。
品種別では最大の生産量を占める広幅帯鋼が前年同月比50.4%減の206万トンで、4カ月連続で前年同月より減少した。厚板は同2.5%増の115万トンと4カ月連続で増加しているが、H形鋼や大形形鋼などほぼすべての品種で前年実績を下回っており、減少幅も大きい。
米国債の保有残高、中国が首位 08年末64兆円
【ワシントン=大隅隆】米財務省が17日発表した2008年末の外国人による米国債の保有状況によると、中国が前年末比で45.8%増の6962億ドル(約64兆円)となり、年末ベースで初めて首位となった。月次ベースでは既に昨年9月から中国が日本を抜いてトップ。日本は同0.3%減の5783億ドルで2位だった。
11月末と比べると、中国の保有残高は2.1%増。日中で海外勢全体の4割を占めている。米景気対策に伴う国債増発では日中を軸とする海外投資家の動向が一段と重要になりそうだ。
ノキアとクアルコム、北米市場向けの端末開発で提携
携帯電話機メーカー最大手であるフィンランドのノキアと米無線通信技術大手クアルコムは17日、バルセロナで開催中の「モバイル・ワールド・コングレス」で、北米向けの次世代携帯電話を共同開発する計画を発表した。積年のライバル同士が米市場をターゲットとする製品の開発で手を組む。
長引いていた両社の特許訴訟は、ノキアが昨年、ロイヤルティー料の支払いで合意したのを受けて和解が成立した。今回の契約は、両社の和解後初の取引になる。
ノキアとクアルコムはこの日、新端末は来年半ばまでに発売する見通し、と述べた。
米GM、1.5兆円追加要請 再建計画で4万7000人削減へ
【ニューヨーク=小高航】深刻な経営難に陥っている米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは17日、米政府に経営再建計画を提出した。GMは2011年までに最大で166億ドル(約1兆5000億円)の追加支援が必要と説明。14工場の閉鎖や4万7000人の従業員削減も打ち出した。クライスラーは50億ドル(約4600億円)の追加支援を要請。大規模リストラ策を新たに盛り込んだ両社だが、最大の焦点である債権者や労組との協議は合意に至らず、抜本的な解決策を示せないまま政府支援額が膨らむ可能性が高まった。
GMとクライスラーは17日夕、それぞれ再建計画を提出。政府は今後、両社の計画を精査した上で、3月末までに計画を承認するかどうか判断する。承認しなければ融資の即時返済を求め、経営破綻が現実味を増す。
今年はインフラの年、不在のAndroid
バルセロナで開かれる世界最大の携帯電話イベント「GSMA Mobile World Congress」。昨年の記事を眺めてみると、Android一色だった様子。あれからもう1年が…としみじみするのはいささかオッサンくさいのでやめるとして、今年のメインテーマを探してみると、やはり「インフラ技術」という言葉が浮かび上がる。
これは別に私自身がインフラ周りの仕事をよくしているからそちらに目が向きやすい、というのではなくて、実際あちこちでLTE(Long Term Evolution:第3.9世代携帯電話)の文字が躍っている。それもそのはず、昨秋にようやく規格がまとまって、製品として出せるタイミングになったというのが大きい。主要ベンダーはこぞってLTE関連機器を展示している。
一方、Androidといえば、影も形もない。この原稿を執筆している時点でまだ見切れていない展示会場も1つあるのだが、それを勘案しても、まったく見かけないといっていい。プレスだけが入れてもらえるエリアにしても同様である。
ここまで姿が見えないと逆に、このあと大きな発表を控えていて、何らかの報道規制でもかけているんじゃないか、とさえ思える。もしそうだとしたら陰影のつけかたが非常にうまいマーケティングコミュニケーションであるが…。
イケイケのLTE
韓国LG電子もLTEに積極的
インフラに話を戻すと、LTEについては前述の通りあちこちに展示されていた。Ericsson、Nokia Siemens、Motorolaといった大御所はもちろん、韓国勢(サムスン電子、LG電子)や中国勢(Huawei Technologies、ZTEなど)も負けじと基地局とサービスの両方で展示を競っていた。
また初日の共同記者会見でも、イベント主催者であるGSM協会会長のロブ・コンウェイ氏が「LTEは私たちの未来だ」と力強く宣言していた。この先の携帯電話エコノミーを支える求心力として、このコミュニティの人々の期待が集まっていることがうかがえる。
ちなみに日本勢もNECやNTTドコモ、パナソニックがLTEの展示をしていたが、やや控えめな扱いという印象を受けたのが正直なところ。今回の会場全体のLTEイケイケな雰囲気を読み違えてしまったのか、あるいは日本企業には入れないエコノミーがまたもやできつつあるのか、はたまたLTEに対して冷ややかなのか、定かではない。
着実に進むHSPA+、厳しいモバイルWiMAX
LTEといえばHSPA+(※:現行の第3世代携帯電話(3G)を高速化した規格で、2009年中に下り最大28Mbpsの通信が可能になるといわれている)はどうした、という話となるが、こちらも元気。ただしまだどこに着地できるかが定まらないLTEに対して、すでに見えている技術でもあることから、派手な展示というよりも、すでに商談モードである。後述するが、特にカンファレンスでは新興国のインフラ整備の話題でもちきりであり、そこでの主役はHSPA+だった。
モバイルWiMAXは、正直プレゼンスが小さい。総本山のIntelや北米でサービスインしているMotoloraではそこそこの展示規模だが、サムスン電子をはじめ先日まで威勢のよかった人たちの構えが小さく感じる。
昨年のバルセロナには来ていないので定点観測はできないのだが、やはり携帯電話技術の総本山である欧州のイベントで、しかも状況が厳しさを増す中で、さすがのIntel軍団も肩身が狭いということだろうか。実際、ブースにいたエンジニアと思わしき若者から、「正直、技術に限界が…」という声が聞こえたのは、ここだけの話。
以上をまとめると、イケイケのLTE、商売一直線のHSPA+、正念場を迎えたモバイルWiMAX、という構図が全体を通じて見えてきた。ただ、LTEはバブルの香りがするし、HSPA+はこれから本番を迎える新興国の3G普及とあいまって生臭い。正直、ここに日本企業が入っていくのは容易ではないな、という認識を改めて持った次第である。
ハイブリッド車が市場を席巻したように
国内外のモバイル業界の方々と話をしていての私見なのだが、私は以前から、LTEは当面アドバルーンであり、目下の本命はHSPA+、と考えていた。あるいは前者が電気自動車、後者がハイブリッド車、というところで、次世代への「つなぎ」と思われていたバイブリッド車(HSPA+)が案外市場を席巻するのでは、と思っていた。
今回のインフラに関する展示の傾向は、こうした私の仮説を補強するものとなった。もちろんLTEも研究開発は進むだろうが、市場化が見えるのは当分先だろうし、またその際も最初は先進国の都市部から、という感じがする(でなければ投資回収できないだろうし、バックホールも設計できない)。その意味で、当面はHSPA+の普及が進むように思えた。
そしてこの領域で新興国のベンダー(特に中国勢)が元気だというのは大変興味深い。中国に関しては、今後の3Gインフラ投資は国が行うことになっている。いわば国をあげて3G/3.5G産業全体を育成しよう、ということだ。こうなると市場競争力のある中国ベンダーが世界市場の一大勢力として伸びてくる可能性は否定できない。
おそらく欧州陣営は、そこまで読み切った上で、さらに技術の伸びしろがあるLTEに注力したいのだろう。プリウスに負けたGMやフォルクスワーゲンが、電気自動車で巻き返しを試みる、ということだ。ただこれはバックホールも含めてインフラを新たに設計しなければならない話だし、世界的な経済危機の中でかつてGSMのインフラを打った時のような大規模な投資を受けられるのかはまだ未知数でもある。
こうなってくると、まだ世界に見えていない潜在技術も含め、いつどこでどんな下克上が起きてもおかしくない。今回のバルセロナは、インフラの世界が戦国時代に入ったことを告げる、そんなイベントのように私には思えた。
追加景気対策、地デジTV購入に2万円支援 自民が検討
自民党は追加景気対策の一環として、地上デジタル放送が受信できるテレビやチューナーを購入した全世帯に一律2万円程度の支援金を配布する方向で検討に入った。2011年7月に地上デジタル放送へ全面移行する計画も1年間前倒しして、早期普及を目指す。液晶テレビなど急激な需要落ち込みに悩む電機業界を支援する狙いもある。
自民党のe―Japan特命委員会(小坂憲次委員長)が18日、「IT(情報技術)による景気・雇用・環境緊急対策パッケージ」の議論に着手、3月までの取りまとめを目指す。国税の申告などの行政手続きを電子化する電子政府計画、電気自動車普及なども前倒しし、合計で7兆円規模の経済効果を見込む。
携帯電話の充電システム、共通化で合意 ノキアなど17社
【バルセロナ=清水泰雅】フィンランドのノキア、英ボーダフォンなど携帯電話関連17社は17日、携帯電話の充電システムを2012年をめどに共通化することで合意した。電池や充電器の仕様を統一することで、買い替えで大量に発生する廃棄物を大幅に削減できるほか、効率のいい充電方式の採用で現行より約50%のエネルギー削減になるという。環境対応を強化する携帯電話業界の取り組みの一環となる。
携帯電話の業界団体であるGSM協会が主導した。12年1月以降に世界で発売する新型携帯電話機のほとんどは、共通化した充電システムを採用する。試算では最大で5万1000トンの余剰充電器を削減できるほか、製造や輸送にかかる年間1360万トンの温暖化ガスを削減できるという。
参加するのは米AT&T、クアルコム、英ソニー・エリクソン、韓国のサムスン電子、LG電子、独Tモバイル、スペインのテレフォニカなど。日本企業は態度を表明していないが、コスト削減などが可能なことから将来的に参加する可能性がある。
ニコニコ動画、ユーザー生放送の同時配信数を拡大
ニワンゴが運営する「ニコニコ動画(ββ)」は、ユーザーが生放送を行えるサービス「ユーザー生放送」の番組放送枠を拡大するほか、コメントダウンロードなどの新機能を追加することを明らかにした。
ニワンゴによれば、ユーザー生放送は従来、全体で同時に100番組までの配信が行えるが、配信希望者が多数のため、番組放送枠が不足しているという。これを受け、23日からの週の後半に増枠を予定する。追加する枠数は未定だ。
なお、ユーザー生放送を配信するにはプレミアム会員であることが前提。コミュニティサービス「ニコニコミュニティ」でコミュニティを開設しているオーナーと、コミュニティ内で動画のアップロード権限を持つユーザーが配信できる。
このほか、2月中には、コメントダウンロード機能や、生放送中にニコニコムービーメーカーで作成した動画を配信できる機能を追加する予定。さらに、3月中には、放送枠の予約機能や放送時間の延長機能、生放送番組アーカイブのダウンロード機能を予定。生放送番組表も設置するという。
1月の粗鋼生産637万トン、減少率は過去最大の37.8%
日本鉄鋼連盟が18日まとめた1月の粗鋼生産量は637万トンと、前年同月から37.8%減少した。前年実績を下回るのは4カ月連続で、減少幅は過去最大だった2008年12月の27.8%から、さらに10ポイント悪化した。生産量でも1969年2月(577万トン)以来の低水準だった。
品種別では最大の生産量を占める広幅帯鋼が前年同月比50.4%減の206万トンで、4カ月連続で前年同月より減少した。厚板は同2.5%増の115万トンと4カ月連続で増加しているが、H形鋼や大形形鋼などほぼすべての品種で前年実績を下回っており、減少幅も大きい。
米国債の保有残高、中国が首位 08年末64兆円
【ワシントン=大隅隆】米財務省が17日発表した2008年末の外国人による米国債の保有状況によると、中国が前年末比で45.8%増の6962億ドル(約64兆円)となり、年末ベースで初めて首位となった。月次ベースでは既に昨年9月から中国が日本を抜いてトップ。日本は同0.3%減の5783億ドルで2位だった。
11月末と比べると、中国の保有残高は2.1%増。日中で海外勢全体の4割を占めている。米景気対策に伴う国債増発では日中を軸とする海外投資家の動向が一段と重要になりそうだ。
ノキアとクアルコム、北米市場向けの端末開発で提携
携帯電話機メーカー最大手であるフィンランドのノキアと米無線通信技術大手クアルコムは17日、バルセロナで開催中の「モバイル・ワールド・コングレス」で、北米向けの次世代携帯電話を共同開発する計画を発表した。積年のライバル同士が米市場をターゲットとする製品の開発で手を組む。
長引いていた両社の特許訴訟は、ノキアが昨年、ロイヤルティー料の支払いで合意したのを受けて和解が成立した。今回の契約は、両社の和解後初の取引になる。
ノキアとクアルコムはこの日、新端末は来年半ばまでに発売する見通し、と述べた。
米GM、1.5兆円追加要請 再建計画で4万7000人削減へ
【ニューヨーク=小高航】深刻な経営難に陥っている米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは17日、米政府に経営再建計画を提出した。GMは2011年までに最大で166億ドル(約1兆5000億円)の追加支援が必要と説明。14工場の閉鎖や4万7000人の従業員削減も打ち出した。クライスラーは50億ドル(約4600億円)の追加支援を要請。大規模リストラ策を新たに盛り込んだ両社だが、最大の焦点である債権者や労組との協議は合意に至らず、抜本的な解決策を示せないまま政府支援額が膨らむ可能性が高まった。
GMとクライスラーは17日夕、それぞれ再建計画を提出。政府は今後、両社の計画を精査した上で、3月末までに計画を承認するかどうか判断する。承認しなければ融資の即時返済を求め、経営破綻が現実味を増す。
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