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「Apple、9月7日に新iPodとApple TV発表」の報道
 米Appleが9月7日にイベントを開き、新型のiPod touchとApple TV、テレビ番組のレンタルサービスを発表するとBloombergが報じている。報道によると、新しいiPod touchはiPhone 4と同様の高解像度ディスプレイを搭載し、Apple TVの新モデルは99ドルで従来モデルよりHDD容量が少なく、iTunes Storeからコンテンツをストリーミングできる。レンタルサービスは、番組を放送後24時間以内にCM抜きでレンタル開始し、1本99セントで48時間借りられるという。AppleはこのサービスのためにDisneyやABC、CBS、NBCなどと協議していると情報筋は伝えている。



米アップル、TV視聴サービスで米メディア大手と協議=報道
 [ニューヨーク 24日 ロイター] 米アップルは、音楽・映像配信アプリケーション「iTunes(アイチューンズ)」を通じたテレビ番組の視聴を消費者に可能にするため、複数のメディア企業と協議している。ブルームバーグが24日、匿名の関係筋3人の話として報じた。
 同報道によると、アップルは、米メディア大手ニューズ・コーポレーション<NWSA.O>のフォックス・ネットワークから視聴者が番組をレンタルできるよう、ニューズと本格的な協議を行っているという。ブルームバーグはまた、ウォルト・ディズニー<DIS.N>とCBS<CBS.N>もアップルと協議中としている。
 アップル、ディズニー、ニューズ、CBSはいずれもコメントを拒否した。



Twitterの返信やDMをiコンシェルでお知らせ――「twiコンシェル」
 アイリッジが8月25日、iコンシェルでTwitterのMention(自分あてのツイート)やDM(ダイレクトメッセージ)を通知するサービス「twiコンシェル」のβ版をスタートした。
 twiコンシェルを利用すると、登録しておいたTwitterアカウントあてにツイートがあったり、DMが届いたりした場合に、待受画面のマチキャラが知らせてくれる。Twitterクライアントを起動しなくてもMentionやDMが届いたことが分かるため、自分あてのメッセージに素早く反応したいときに役立つ。
 サービスは無料で利用できるが、β版では会員登録を5000人までに限定し、使い勝手や機能の検証を行う。このサービスは、アイリッジが提供するiコンシェルASP「pop info」の技術を利用して実現した。pop infoは、モバイルサイトやショップ、飲食店などが、iコンシェルを利用した情報配信をPC 1台で活用できるASPサービスだ。
 利用登録は http://twcn.jp/ から行える。



DeNA、CEDEC2010でソーシャルゲームを3日間で開発
 株式会社ディー・エヌ・エーは、8月31日から開催されるCEDEC 2010において、受講者参加型イベント「CEDEC CHALLENGE」のひとつ「三日でゲームを作ってみる」に参加することを明らかにした。
 CEDEC CHALLENGE「三日でゲームを作ってみる」は、CEDEC 2010のオープンスペースを利用して実施される受講者参加型イベントのひとつ。イベントの詳細については明らかにされていなかったが、ディー・エヌ・エーの全面協力の形で実施されることが発表された。このイベントに限り、一般受講者からのエントリーは行なわず、外部からはイラストレーターのサトウテン氏のみが参加する。
 イベントの内容は、文字通り、CEDECの3日間の会期内に、1本のソーシャルゲームを作り上げるというもの。お題は、ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEOの南場智子氏が、CEDEC初日の特別招待セッションにおいて発表し、それを受けてディー・エヌ・エーのエンジニアやアーティストがオープンスペースにPCを持ち込んで開発を進めていくことになる。
 この模様は、全受講者が自由に確認できるほか、Twitter(ハッシュタグ「#3daydev」)を通じて進捗状況を随時つぶやいていくとしている。また、8月31日から9月2日にかけて1日数回進捗状況の報告も行なうとしている。CEDEC最終日の9月2日には通常セッションの形で、開発総括を行なう。果たしてどのようなソーシャルゲームが完成するか楽しみだ。



中国・新華社、ネット部門を上場へ 報道姿勢の変化に注目
 【北京=矢板明夫】中国国営の新華社通信が運営するインターネット上のサイト「新華ネット」が、近く証券取引所に株式を上場する。証券専門紙、上海証券報などが伝えたもので、中国共産党中央宣伝部はすでに新華社が提出した上場計画を承認したという。上場後、新華社の報道姿勢に変化が表れるかどうか注目される。
 同紙によると、共産党機関紙の人民日報や、国営中央テレビ(CCTV)など、ほとんどの主要メディアがサイトを上場させる計画で、近く承認される可能性が高いという。
 党中央宣伝部の責任者は「国営メディアの公益部門と経営部門を分離し、経営の部分をどんどん上場させていくことは、メディア改革の一環だ」と中国メディアに説明している。
 現状では新華社など中国の主要メディアは政府、または共産党の予算で運営されており、経営にあたってはほとんど採算を度外視している。
 ところが最近、ネットユーザーの急増に伴い「新浪ネット」「捜狐ネット」など民間資本などが経営するポータルサイトの影響力が拡大し、主要メディアのサイトを大きく引き離している。
 焦りを感じた国営メディアは、ネット部門を上場することによって事業規模を拡大し、内容も活性化することで、これらのポータルサイトと対抗しようとしているとみられる。
 中国の主要メディアは共産党や政府に管理されており、ニュースの選択や報道の方向性もその強い影響下にある。だが、ネット部門の上場によって主要メディアも株価や投資家の意向を意識せざるを得なくなり、報道姿勢に変化が現れる可能性も否定できない。



米書店最大手、52億円の赤字 電子書籍端末の開発でコスト増
 米書店チェーン最大手のバーンズ・アンド・ノーブルが24日発表した2010年5~7月期決算は、デジタル部門の開発コスト増などが足を引っ張り6200万ドル(約52億円)の最終損失となった。赤字決算は2四半期連続。前年同期は1200万ドルの黒字だった。
 売上高はインターネットを通じた通販などを伸ばしたため、前年同期比20・8%増の13億9600万ドル。
 オンライン販売は電子書籍も含めて大幅に伸びたが、独自の電子書籍端末「ヌック」の開発費などが負担となった。さらに大株主から起こされた買収防衛策をめぐる訴訟関連の費用もかさんだ。



薄型テレビ出荷、過去最速で1千万台突破 昨年より4カ月早く
 電子情報技術産業協会(JEITA)が25日発表した7月の薄型テレビ国内出荷実績は前年同月比38・5%増の164万台となり、エコポイントが始まった昨年5月以降、15カ月連続で2けたの伸びとなった。1~7月までの出荷台数は1063万台となり、昨年記録した1千万台を早くも突破した。
 薄型テレビの国内出荷は昨年、エコポイント制度の後押しを受け、初めて1千万台を超えた。今年は昨年の11月より、4カ月も早く突破した。
 画面サイズ別では、30~36型が前年同月比54・2%増の60万5千台と大きく伸びた。29型以下は同36・5%増の47万4千台、大型の37型以上は26・2%増の56万1千台だった。
 薄型テレビは、エコポイント制度が変更される前の3月に駆け込み需要があり、その後の落ち込みが心配されていたが、「昨年と比べても、順調な伸びが続いている」(JEITA広報)という。
 一方、ブルーレイ・ディスク(BD)の録画再生機も7月に前年同月比52・2%の34万台となるなど、好調を持続している。



Samsung、9月にAndroid搭載タブレット発表 予告ビデオ公開
 Samsung Electronicsは9月2日にAndroid搭載タブレットを発表する。予告ビデオで明らかにした。
 ビデオによると、このタブレットは「Samsung GALAXY Tab」という名称で、7インチタッチスクリーン、Android 2.2、カメラを搭載し、テレビ電話機能やAR(拡張現実)、HD(高精細)動画再生、電子書籍閲覧などの機能を備える。
 PCメーカーの間では、iPad対抗製品としてAndroid搭載タブレットを投入する動きが進んでいる。既にDellやNECなどがAndroid搭載のタブレットをリリースしており、東芝やMotorolaも同様の製品を投入するとみられている。



NHN Japan、「ハンゲーム」にワンタイムパスワード導入
8月25日 β版サービス提供開始
 NHN Japan株式会社は、ゲームポータルサイト「ハンゲーム」にて、クラウド型「ワンタイムパスワード」のβ版サービスの提供を8月25日より開始した。利用は無料。利用するには、携帯電話またはスマートフォンが必要になる。「ワンタイムパスワード」β版サービスの利用方法は、公式サイトに掲載されている。
 このサービスは、日本ベリサイン株式会社のセキュリティソリューション「ベリサイン アイデンティティプロテクション オーセンティケーションサービス」を活用したもの。「ハンゲーム」へのログイン時に、ID、パスワードの入力に加え、利用ごとに携帯電話で取得する使い捨ての「ワンタイムパスワード」を使うことで、なりすましなどによる不正アクセスを防止する。
 同社はこれまでにも、定期的にパスワードを変更するなどのガイドラインをユーザーに告知してきた。しかしパスワードの変更そのものはユーザーの任意であり、また変更したパスワードをユーザーが忘れてしまうというリスクもあるため、パスワード変更の徹底は現実的には難しい。「ワンタイムパスワード」は使い捨てで毎回変更されるため、ユーザーが自発的にパスワードを変更することなく、よりセキュアな環境を実現できる。
 また同社は「ハンゲーム」にて、KDDI株式会社が提供する決済サービス「auかんたん決済」を8月25日より導入した。「auかんたん決済」は、au携帯電話の利用者を対象にしたサービスで、EZwebでの決済と同等の利便性で、PCなどのコンテンツの決済を通話料金に合算して支払いできるサービス。NHN Japanは8月25日から9月30日までに「auかんたん決済」を利用したユーザーに、もれなくオリジナルアバターを、さらに抽選でハンコイン商品券をプレゼントする。



アップルvsサムスン 韓国でスマートフォン競争激化
 【ソウル=尾島島雄】韓国で米アップルの「iPhone(アイフォーン)4」の販売が始まり、サムスン電子の「ギャラクシー S」との競合が激しくなっている。スマートフォン(高機能携帯電話)市場で出遅れたサムスンは「ギャラクシー S」にマーケティング費用を集中投下しており、これまでのところ互角の勝負となっている。
 毎日経済新聞(電子版)によると、韓国で今月18日に始まった「iPhone4」の予約販売は既に20万台を突破。一方、6月に発売した「ギャラクシー S」も勢いを持続しており、同日以降、1日に1万2000~1万8000台の販売量を維持している。「ギャラクシー S」の販売量が「iPhone4」発売以前と変わっておらず、予想以上にサムスンが健闘していると言えそうだ。
 「ギャラクシー S」は米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載。4型の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネル、1ギガ(ギガは10億)ヘルツのCPU(中央演算処理装置)を採用した。サムスンは世界戦略機種と位置付け、各国で順次発売している。



ドコモ、来年6月に「着もじ」終了 利用者減少で
 NTTドコモは25日、相手の携帯電話の着信時に最大10文字までのメッセージを表示させるサービス「着もじ」を来年6月末に終了すると発表した。これに先立ち、同サービスが月額52.5円で使い放題となる「着もじ・ホーダイ」の新規申し込み受付も12月2日に終了する。
 同サービスは2006年5月に開始。会話を始める前に文字で用件を伝えられる利点があったが、利用者数の減少などを理由に、サービスを打ち切ることとなった。



インテルとノキア、3D携帯でフィンランドに研究所
 半導体で世界最大手の米インテルは24日、携帯電話世界最大手のノキア(フィンランド)と共同で、高機能携帯電話(スマートフォン)などに関連した技術を開発する研究所をフィンランドに新設したと発表した。小型画面に立体的な3次元(3D)映像を映し出す技術などを開発し、携帯電話の利便性向上につなげる狙いだ。
 フィンランド中部のオウル市に約25人の研究員からなる研究所を開設した。地元のオウル大学とも協力する。研究所では3D関連などの開発に取り組み、直感的に操作できるスマートフォンや多機能携帯端末の開発に役立てる。
 インテルとノキアは今年2月、スマートフォンなどに搭載する基本ソフト(OS)「ミーゴー」を共同開発することで合意しており、研究所はこのOSに基づいて新たな技術の開発を進める。インテルはスペインやドイツ、米カリフォルニア州でも地元の大学と共同で研究所を運営し、産学連携で技術開発に取り組んでいる。



GREE、Gmailのアドレス帳との連携機能を提供開始
 グリー株式会社は25日、SNS「GREE」においてGmailとの連携を開始した。
 連携により、GREEのユーザーはGmailのアドレス帳を読み込み、Gmailの連絡先に登録されている友人・知人をGREEから簡単に検索・招待できる。この機能は、PC版およびiPhone版のGREEから利用できる。



日経平均、8900円割れ 連日で年初来安値
 25日の東京株式市場で日経平均株価は4日続落した。大引けは前日比149円75銭(1.66%)安の8845円39銭と連日で年初来安値を更新した。2009年4月30日以来、1年4カ月ぶりの安値となった。4日間の下落幅は517円(5.5%)に達した。24日の米株安や円高加速への警戒感に加え、政府・日銀の政策対応を巡る失望感から売りが広がった。午後の日経平均は一時181円安と、8800円割れ寸前の水準まで下げる場面があった。
 野田佳彦財務相は午後、菅直人首相らと経済・景気情勢に関して意見交換し、円高について「菅首相には『必要な時には適切な対応を取る』と報告した」と説明した。しかし、野田財務相は朝方にも同様の発言をしていた。市場では「円高対策に関する目新しい動きはなく、当面は具体策が出てくることを期待しにくくなった」(大手証券の情報担当者)との見方が広がり、主力株を中心に売り圧力が強まった。
 米景気に対する不透明感も引き続き重荷になっている。24日の米株安は7月の米中古住宅販売件数が大幅に減少したことが一因。25日は7月の米新築住宅販売件数や米耐久財受注額の発表がある。政府・日銀による早急な円高対策への期待感が後退するなか、米経済指標の下振れが相次げば円高が加速しかねないとして、投資家が手控え気分を強めたとの声があった。



記者の目◇楽天、好調の陰で気掛かりなこと
 2010年1~6月期に過去最高となる連結経常利益275億円を計上した楽天。主力のネット通販事業は拡大が続き、通販やトラベルサイトからの誘導で新規会員獲得が伸びている証券部門の貢献も目に付いた。デフレ化が心配される消費関連企業の中では紛れもない勝ち組だ。死角はないように見えるが、市場の一部にある小さな変化を気に掛ける動きも出ている。
 「年内はネット通販の成長は減速することはない」。5日に発表した楽天の1~6月期決算。全編英語で実施したことが話題になった説明会での三木谷浩史社長の発言は、通販事業の先行きに揺るぎなき自信を示したものと受け止められた。
 ただ市場の一部には違う解釈も存在する。あるアナリストはこう分析する。「『年内』と言ったのが気になる。その先には懸念を持っているのかもしれない」
 サイトを通じた取引の総額を示す流通総額は1~6月に4429億円と前年同期を18%上回った。好調そのものだが、1年前の同じ時期は21%伸びていた。EC(電子商取引)事業の営業利益率も1年前の31%から28%に鈍化している。いずれも1けた台を四捨五入すれば同数となるくらいの小さい変化だが、モルガン・スタンレーMUFG証券の根間尚志アナリストは「中長期的に少しずつ成長が鈍化する懸念がある」と指摘する。楽天の先行き業績に対する不安は株価にも表れる。24日終値は6万3200円。足元業績が好調にもかかわらず、決算発表前から4%下落している。
 楽天には宿泊予約、オンライン証券などネット通販以外の収益事業もあるため、楽天市場の動向だけでは成長性は判断できない。1~6月期をみても楽天証券の収益貢献は大きかった。経常利益は前年同期比13%増の32億円だった。楽天証券の業績をけん引したのは新規口座開設数の伸びだ。業界首位のSBI証券には以前は月間の新規開設数で数千口座単位で水を開けられていたが、7月には418口座差まで肉薄した。6月時点で6582万人を数える楽天会員からの誘導が強みを発揮しており、楽天証券の楠雄治社長は「5年程度でSBI証券の口座数に追いつきたい」と話す。
 ただ、証券は業績の振れ幅が大きくなりやすい。国内事業の足場を揺るぎなくするにはやはり、通販事業の成長を維持することが重要だ。現に証券の7~9月期は、「株式市況の低迷で減収減益になる」(楠社長)ことが予想される。
 2004年秋に楽天のプロ野球参入が承認された際、市場では利益を生まないコストセンターを抱えることに不安の声も上がった。現実には営業利益率が30%を大きく超えていた通販事業の成長が続いたことで目に見えて連結業績の足をひっぱることはなかった。むしろ、知名度向上による通販事業への好影響が指摘されたほどだ。
 仮に今後2、3年で、新規分野を手掛けることによるコストアップを吸収できないほど通販の成長が止まるようなことがあれば、中長期的成長への影響は無視できなくなる。三木谷社長が旗を振る海外事業が本格貢献するにはある程度の時間がかかる。国内通販事業の成長鈍化懸念にどう立ち向かうのかは、海外強化と同様に重い経営課題だ。



【東京新聞社説】
ゲーム依存 外遊びの力を見直そう
2010年8月25日
 子ども時代に自然に触れたり、友だちとよく遊んだりした大人ほど学歴が高く、収入が多い。国立青少年教育振興機構の調査研究でそんな傾向が浮かんだ。「外遊びの力」を見直す契機としたい。
 電車で路上で室内で電子ゲームに興じる子どもが増えている。今やゲーム機器は、子どもにとって生活必需品のような存在だ。
 日本PTA全国協議会の小学五年生と中学二年生の調査だと、いずれも約五割が平日でも三十分以上ゲームで遊び、休日には三時間以上を費やす子どもが一割を超えた。
 子どもは多忙だ。放課後は部活動や宿題、けいこ事や学習塾などに追われ、細切れの生活を余儀なくされる。その短い合間を効率良く埋めてくれるのがゲームだ。
 戦闘やスポーツ、パズル、恋愛などを楽しみながらストレスを発散でき、好成績を挙げれば評価してくれる。対人関係に煩わされることもない。ゲームの効用をそう指摘する向きもある。
 子どものゲーム依存の悪影響が心配される中、二十~六十代の男女五千人の子ども時代を調べた国立青少年教育振興機構の「子どもの体験活動の実態に関する調査研究」の中間報告は興味深い。
 海や川で貝採りや魚釣り、水泳などをして自然を満喫する。隠れん坊や缶けり、時にはけんかしながら友だちと遊び回る。子どものころのそんな外遊びの体験が豊富な人ほど、物事への関心や意欲が強いことが分かった。
 本をよく読み、最終学歴が高く、収入が多い。そんな大人に成長していたというわけだ。活発な外遊びが子どもの知的好奇心や探求心を刺激し、やる気の原動力になる傾向がはっきり見て取れた。
 日本学術会議も外遊びの重要性を強調し、子どものコミュニケーション能力や考える力を養うには「群れて遊ぶ空間」が必要だとの提言をまとめている。
 都会では自然や原っぱ、空き地は少ない。例えば、地域住民が運営する「冒険遊び場」に目を向けてはどうか。
 三十年余り前に東京都世田谷区に登場し、今では全国で約二百五十団体が冒険遊び場を設営している。
 禁止事項はなく、たき火や穴掘り、木登りもできる。大人は見守り役に徹して口出しはしない。子どもは自由に遊びを考案し、自己責任で遊ぶ。それが鉄則だ。
 遊びの視点から子どもの教育をとらえる研究をもっと深めていくことも大切だ。

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