忍者ブログ
00430000s@merumo.ne.jp に空メールすると、ブログと同じ内容のメルマガをが配信されます。twitterはhttps://twitter.com/wataru4 です。
[973]  [972]  [971]  [970]  [969]  [968]  [967]  [966]  [965]  [964]  [963
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ネットバブルから10年、成長のカギはモバイル・ソーシャル・リアルタイムへ(COLUMN1)
 1月3日の「日経ヴェリタス」紙によれば、2010年の投資のカギは4つの「E」とのことである。「Emerging(新興国)」、「Eco・Energy(環境)」、「Elderly people(高齢者市場)」、「E-commerce(電子商取引)」――こうしたキーワードに関連した事業が成長するとの見通しが示されていた。インターネットバブルからちょうど10年が経過しようとしているが、当時もE-commerceは大いに投資家に期待されていたことを思い出した。
 E-commerce企業の代表とも言える楽天の2000年度の売上高(連結)は32億円。これが直近の決算年度である08年度には2,498億円と、80倍近くになっている。このことを考えると、株価はともかく、当時のインターネットビジネスに対する期待は必ずしもバブルだったとばかりも言えない。そして現在、更なる期待が集まっているのは、今度こそインターネットビジネス全体が成長するための基盤が整ったと考えられているためだろう。
 これまで、次々と生まれる新たな技術やサービスにうまく対処し、厳しい競争を生き残ってきたインターネット企業は確かな果実を手にしてきた。こうした技術やサービスの革新の速い世界で成長を続けるために、当面重要になるコンセプトや課題は何なのだろうか。昨年10月に参加した「Web2.0 Summit」から感じたことを中心に考えてみたい。
■未来のビジネスは「Webの2乗」?
 Web2.0 Summitは04年に米技術系出版社、オライリー・メディアを率いるティム・オライリー氏が「Web2.0」という言葉を産み出して以降、毎年開催されており、最先端のインターネットビジネスを議論する場として定着した感がある。今回もチケットは完売し、注目度の高さを改めて示した。
■ネットビジネスのキーワード
 現在、シリコンバレーのベンチャーキャピタルは「モバイル」「ソーシャル」「リアルタイム」の3つのキーワードをゴールデントライアングルと呼ぶ。
 「モバイル」とは、世界が本格的なモバイルインターネットの時代に突入することを指すものである。「iPhone」の爆発的な普及をきっかけにモバイルインターネットユーザーが増加したことで、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のようなプラットフォームやECサイトはモバイル端末からのアクセスを主眼に置いて構築する必要を迫られつつある。
 モルガン・スタンレーのアナリストであり、毎年この会議でインターネットビジネスのトレンドに関する報告を行っているメアリー・ミーカー氏が、こうしたことを説明する際に、ミクシィや楽天のユーザーに占めるモバイル端末からのアクセス割合が増加していることを挙げたのは印象的だった。私は06年以降毎年このサミットに出席しているが、日本企業の事例が紹介されたのは初めてだと思う。
 日本の携帯電話業界は「ガラパゴス」ともいわれるが、モバイル先進国であることは全世界で認めるところである。日本で培った技術やサービスのノウハウを日本企業は世界市場で大いに生かす機会が広がりつつあるのだ。
 「ソーシャル」とはユーザー参加型のインターネット世界の圧倒的な広がりを指す。Web2.0以降、順調に拡大を続けているソーシャルウェブの世界は依然としてその勢いを増しており、米SNS大手フェースブックのような企業はインフラ拡張に余念がない。コミュニケーション要素の高い「ソーシャルゲーム」を手がける米Zingaのように、短期間で爆発的にユーザー数を獲得する企業も生まれている。
 「リアルタイム」は、主に「リアルタイム検索」を指すキーワードである。今回のサミットではマイクロソフトとグーグルが相次いで「Twitter(ツイッター)」との提携を発表し、それぞれの検索結果に最新のツイッター上の書き込みが含まれるようになったことを報告している。ツイッターというプラットフォームを実験台として、リアルタイム検索技術は進化しつつあるのだ。特にグーグルがすでにリアルタイム検索でも高い精度を維持するための技術開発を行いつつあることは、最近複数のメディアで報じられている。
■3つのキーワードの交差点に成長のカギ
 今回のサミットで面白かったセッションの1つに“Humans As Sensors”と名づけられたものがあった。全世界で携帯電話は年間10億台以上販売される。これらの携帯電話は音声入力装置(マイク)、画像入力装置(カメラ)と共に、GPS(全地球測位システム)やインターネット接続機能を標準的に備えているため、理論的には人間自体が世界中に散らばった「センサー」として機能するというものである。このセッションでは携帯端末を活用したAR(Augmented Reality:拡張現実。現実世界の映像に、各種の情報を重ね合わせて見せるような技術)関連のビジネスなどが紹介されたが、こうしたものも徐々に一般ユーザーに使われ始めている。
 ARのビジネスはモバイル、ソーシャル、リアルタイムの3つのキーワードとの関係が深い。モバイル端末を使うのはいうまでもないが、ユーザー参加型の機能は当然のように実装されるケースが多く、ウェブ上の情報とリアルタイムに連動するようになるのも時間の問題だろう。
 ARに限ったことではないが、これら3つのコンセプトは相互に密接に関連しており、今後こうしたコンセプトの重なる領域に新しいインターネットビジネスの世界が広がると考えられる。 昨年、あるインターネット企業の代表と会談した際、「インターネットビジネスはまだまだこれから。今はやっと夜が明けて朝食を食べたところで、この先には豪華なディナーも待っている」と話しておられた。
 確かに、ITビジネスの成長領域は完全にインターネット上でのサービスに移行したと考えていいだろう。例えば、昨今の流行語である「クラウドコンピューティング」は完全にインターネットビジネスであり、この言葉には真実味がこもっている。わが国のインターネット企業がここで挙げたようなコンセプトに対応できるビジネスを確立できれば、今度こそ経済のけん引役となると期待していいのではないだろうか。



「喜羊羊と灰太狼」大ヒットで中国アニメ産業は浮上するか(COLUMN2)
 2009年の中国流行語大賞を選ぶとすれば、「嫁人要嫁灰太狼、作人要作喜羊羊」は間違いなくその1つだろう。意味は「嫁に行くなら灰太郎のような旦那に、人としては喜羊羊のようになれ」。「灰太狼」も「喜羊羊」も09年に大ヒットした中国アニメ映画「喜羊羊と灰太狼」のキャラクターだ。久々に登場した国産アニメ大作は中国では社会現象にまでなった。
■配給収入15億円の大ヒット作
 09年の春節(旧正月)に公開された「喜羊羊と灰太狼」は最初の3日間だけで3000万元(約4億5000万円)を稼ぎ出し、最終的な配給収入は1億元(約15億円)を突破した。08年に公開された米アニメ映画「カンフー・パンダ」に迫るヒットで、外国作品が圧倒的に強い中国アニメ業界では「奇跡」といってもいい。
 関連商品もあっという間にスーパーやコンビニの棚を占領し、「喜羊羊と灰太狼」旋風を巻き起こした。コンテンツ業界だけでなく政府までがこの作品に注目し、制作会社が本拠を置く広東省では政府年度総括リポートでも取り上げたほどだ。10年の春節にはシリーズの新作が公開される予定で、中国の子供たちは首を長くして待っている。これは長らく成長軌道に乗れずに苦しんでいた中国アニメ産業にとって突破口となるのだろうか。
■テレビ放映とライセンスで浸透
 「喜羊羊と灰太狼」は一夜にして成功したわけではない。オリジナルアニメがテレビ局で初めて放送されたのは05年。制作会社はキャラクターの浸透を図るため安い放送権料でテレビ局と契約し、関連グッズのライセンス供与で制作費用の回収を狙った。作品の質がよかったのは当然だが、こうした積み重ねでようやく国営放送の中国中央電視台(CCTV)をはじめ全国の50局以上で600話も続くシリーズとなった。
 映画化にあたっては、中国メディア大手のSMGグループ、子供向けコンテンツのプロモーションに定評のある北京優揚グループと組んだのが大きい。企画からコンテンツ制作やプロモーションまでを三者一体で行い、映画のヒットに続いてライセンスビジネスで弾みをつける好循環になった。
 09年はじめに39社だったライセンス供与先は年末には174社まで増え、ブランド力の上昇ぶりを物語っている。コンテンツの制作・流通から関連商品に至るバリューチェーンを構築し、時間をかけてブランドを育成するスタイルはまさにアニメビジネスの王道だ。
■アニメ産業育成の機運
 ここにきてソフトパワーを重視するようになった中国政府は文化産業を「10大重点産業」の1つと位置付けている。特に産業基盤が脆弱なアニメ産業にはかなりの力を入れ、ゴールデンアワーの外国製アニメ放送禁止など、保護主義と批判されても仕方がないてこ入れ策まで講じている。
 これに呼応して、中国全土で50以上のアニメ産業基地が産声を上げ、産業としてのインフラも整い始めた。アキレス腱となっていた資金調達でも、セコイア・キャピタルやCineGroupeといった外資系ファンドなどが参入し、一時期よりマネーが流入し始めている。
 CineGroupeは10億元(約150億円)を投じた制作センター建設で注目を浴び、セコイアは零細企業の多い中国アニメ産業に業界再編を仕掛けて新しい流れをつくろうとしている。「喜羊羊と灰太狼」だけでなく中日共同制作アニメの「三国演義」も一定の成功を収め、内外投資家の意欲を刺激した。これらが中国アニメ産業の追い風であるのは間違いないだろう。
■海賊版問題などの解決が課題に
 ただ、このまま国産アニメが急成長を続けるとみるのは早計だ。中国アニメ関連市場の9割は依然として海外コンテンツが握っており、流通チャンネルの未整備や人材不足、海賊版やコピー商品の横行といった問題も横たわる。
 中国は日本ほど漫画の普及度が高くなく、まずはテレビ局の放送に頼らざるを得ない。しかし、中国ではテレビ局からの放送権収入が低く、放送だけで投資を回収するのが難しい。ある程度の資金力がなければ、制作を維持できない業界構造になっている。
 海賊版やコピー商品の横行もアニメ産業の成長を阻む大きな壁だ。ライセンス管理が比較的しっかりしているといわれる「喜羊羊と灰太狼」でさえ、今市場に流通している関連商品の8割以上がコピー商品だという。特に地方都市では管理が行き届きにくい。
 中国のアニメ産業は関連商品だけでも1000億元(1兆5000億円)の潜在規模といわれる。しかし、これらの問題を解決しない限り「喜羊羊と灰太狼」のようなヒットは一過性に終わり、産業全体の底上げにはつながらないだろう。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カテゴリー
フリーエリア
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール
HN:
wa-wa-
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
アクセス解析
アクセス解析
アクセス解析

Designed by IORI
Photo by 有毒ユートピアン

忍者ブログ [PR]